ICANまにらブログ~第二巻~

日本のNGOアイキャンまにら事務所の日記。

路上担当ソーシャルワーカー ジェン

2009年09月13日 | 路上の子どもたち
さえ@まにら

今回は、ソーシャルワーカーのジェンの紹介です。

小さい頃の夢はシスター(カトリック教会の修道女)になることだったというジェンは、事務所の中では、控えめですが、子どもたちの前では、頑とした強さを発揮する頼もしい存在です。



ソーシャルワーカーの資格を持つ彼女の仕事は、路上の子どもたちやお母さんのよき相談相手となり、カウンセリングを行うことが中心です。しかしその他、路上教育/保健教育のセッションの内容をストリートエデュケーターと一緒に考えたり、メディカルセッション(月に一回の医師による子どもたちの健康診断)の前には、医師とのスケジュールングや薬の買出し、また、病気の子どもがいれば一緒に病院へ行ったりと多岐に渡ります。





ジェンに仕事について、インタビューをしました。

さえ:「子どもたちとのことで一番嬉しかったことは何ですか?」
ジェン:「子どもたちが、私の誕生日にハッピーバースデーの歌を歌ってくれたことです。キスをしてくれた子や、いつも路上で売っているサンパギータという花をくれた子どももいたの。」

さえ:「一番悲しかったことは何ですか?」
ジェン:「先週のことですが、私たちの事業地の路上に暮す子どもたちが痴漢に間違われて拘束されてしまいました。子どもたちは、無実を主張しているにも関わらず、ひどく責め立てられ、私が駆けつけた時には、一人の男の子は、部屋の隅っこで泣いていたわ。路上の子どもたちは、路上にいるという理由だけで、公平に扱ってもらえないことがあるの。私も、すごく泣きたい気持ちになったけど、彼らが頼れる大人はその場には私一人だったから、行政官に、路上の子どもたちにも尊厳があり、尊重されるべきものであることを伝え、一方子どもたちには、きちっと事実を述べるように話をしたわ。」

さえ:「仕事の中でのジェンの目標は、何ですか?」
ジェン:「路上で暮す子どもたちが、自分がどうして行きたいか、考え、声を発し、行動していけるように力をつけ、いつか路上から出ること。家族の元や落ち着ける場所を一人一人が得られること。」

ジェンの強みは、強い信念を持って仕事をしていること、そして不器用な部分もあるけど、少々のことでは、へこたれない強さだと思います。このような一人一人のスタッフの力にアイキャンの路上事業は支えられています。

最近、日本語も勉強中のジェン。一緒に道を歩いていると「トンデ」と言って、一人飛び跳ねたり、とてもおちゃめな一面も。





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