業務日誌

許せないヤツがいる 許せないことがある
だから倒れても倒れても立ち上がる立ち上がる
あいつの名はケアマネージャー

苦情を訴えやすい仕組み

2007年01月19日 | 重要事項説明書
「介護サービス情報の公開」制度の下、ほとんど全ての事業所が毎年「公表」のための調査を受けています。
この調査の“手数料”、費用的には、都道府県・指定サービス事業によって異なりますが、調査手数料と公表手数料をあわせて6~7万円くらい。(年1回)
これは提供サービスや事業所ごとに負担させることとなっており、小さな事業所のみならず大手にとっても大きなコスト負担。
わがひがしケアプランセンターでも今月末、この情報公開調査が実施されます。

昨日、青田主任とカニちゃんとアイリンさんとで、その調査のシミュレーションをやりました。
その結果をふまえて、うちの居介で薄かった部分や弱かった部分を補強しようというわけです。

私がちょっと驚いてしまったのが、要望・苦情・トラブルへの適切な対応というカテゴリーのノーチェック。
・利用者や家族がサービスについて意見や要望を表明し苦情を訴えやすい仕組みができている
・要望や苦情には適切かつ迅速に対応する仕組みができている
この2項目を「YES」で埋めるための記録や書類、まともな(使える)苦情対応書式などがないんです。

「えっ、ひがしには苦情や要望が一件もなかったんですか?」

そんなはずはありませんよね。
どんな理不尽な苦情や要望でも、利用者の声はたくさんあった(ある)んです。
居介への苦情でなくとも、サービス事業者への苦情や要望はヤマのようにあるはず。それらについて対応しているかどうかの調査だよう。

私はマメ(自慢)なので、どんなに小さなことでも記録に残して、またすぐにサービス事業者に文書で報告することにしています。
だいたいFAXが多いです。ヘルパーやデイ職員なんかは忙しくて電話だとつかまらないし、時間帯によっては迷惑をかけますからね。
もちろん、その場でフォローできることはすぐにします。
私が説明したことの内容も記録に残して、それごと報告しときます。
苦情や要望のような、ともすればこっちのミスと受け取られかねないようなことを残しておくのが悪いことだとは思いません。
記録(証拠)は残さないほうがいいと思っている人も多いですが、そんなことはない。なんでも記録にとっとく私がいうのは矛盾してますが、記録なんか破って捨てようと思えばいつでも出来るし、それ自体はたいして意味がないんです。
まず大切なのはマジメに対応したかどうかですから。

以前は私も、深く考えずに文書に残していました。
備忘録のようにただ書いておけばいいと思ってたんですね。
でも、それじゃ意味がないと教えられて、どう解決や説明したかまで書くことにして、その後どう変わったかを追えるようにした(指導された)。
そうしているうちに、私のような軽薄人間でさえ、なるほど苦情や要望というのは決して悪いことじゃないんだなと考えられるようになるんです。
もっとも今は、これは私の超個人的なマニュアルです。
苦情や要望を聞いてどう対応するかは、事業所によって違うと思います。
いまや企業がお金を払って苦情やアイデアを買う時代。
自分らのやり方を変えたくない人や事業所は苦情を公開したがらないでしょうし、そうでない人たちや事業所はどんどん前進していくでしょう。

人間を相手にしている以上、苦情のないサービスなんてありません。
問題はそれを苦情ととるか、または苦情をどうやって満足にかえていくかだなんてことは、もうみんなわかっているはずです。
なんとかしてほしいことを解決してもらった、あるいは解決しようとしてくれたケアマネさんに対して、少しも信頼感を抱かない利用者はいないと思う。
…ま、やり方は大切ですけどね…気持ちだけでも伝わればマシ。

私はいつも利用者第一で真面目にやってるから、苦情はなかった(ない)。
それってたぶんウソだよ。

どんなにいいケアマネさんにでも、苦情や要望はある。
ただそれが「誤解」だったり「わがまま」だったりすることは多い。
でも誤解は解いたほうがいいし、わがままならなぜそのわがままを聞いてあげられないのかをとことん説明してあげたほうがいいです。
そして、利用者や事業者とのコミュニケーションをあきらめちゃいかん。
自分がもし「あの人にはいくら言ったってわからないから」と、話し合いすらしてもらえなかったとしたらどんなにショックだろう。


だからね。
この居介で私だけが自分で書式を作り、利用者からの
ハリケンさんは祝祭日に休んでいる
約束の時間に遅れる
退院したのにすぐ来てくれなかった
足が臭い
もとのケアマネのほうが美人だった
などなどという苦情をすべて記録に残していたとしても、ソク私が特別苦情の多いケアマネだと思うのはやめて下さい。
ちゃんとした理由があるんです!

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4 コメント

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大体のレベルがわかります。 (sakura)
2007-01-20 21:58:01
ハリケンさんは正しい!!!!!
情報公開の評価にいきますが、「うちはねー苦情がアないからー書面がないんですー」という馬鹿管理者のなんとおおいことか。
「そうですか、要望でもいいんですよ。」というけど、なんにもでない。ようするに、利用者のこと興味ないんですよね、そういう事業所は。
評価を進めていくと、でるわでるわ、事故、ヒヤリハット。よくも苦情がないだと!!!
情報公開制度事態はてな?と思う方も多いのですが、事業所にとって、何かあったとき自分を守れるのは記録だとおもいます。最低限の記録は残しといたほうが、自分の身のためになると思います。そうおもえば、無駄なことをしている感じはしてこないとおもうのですが、、、、
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わーい (ハリケン)
2007-01-21 00:19:03
sakuraさんから正しい太鼓判もらっちゃった♪
よそ様のコメント欄で近況伺ってましたよ、落ち着かれたようで何よりです!

そうなんですよ、記録記録!
本当はね、いい計画やいい記録よりも中身が大事とわかってます。
でも、しょせん天下りの調査員は紙しか見られないから、だったら見せてやろうじゃないかと思うのです。
この法人では、自分の身を守らなくてはならない必要性を激しく感じますからね。
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状況報告書 (なーちゃ)
2007-01-21 00:35:37
うちの会社には「始末書」ではなく「状況報告書」てのがあります。
誰にでも間違いはあるから、同じ間違いを起こさぬよう
共有してみんなで考えよう、ということです。

先日、うちの同い年正社員ケアマネにちょっとしたトラブルがあって
この報告書を書いてもらいました。
が、「起こった状況」もまとまっていないし
原因もわかっていないし、当然今後の方針も書けていない。
原因も単なる「本人の確認ミス」、今後の方針も「気をつける」。
それじゃ報告書書く意味ないっってえの。
かなり赤入れして返しましたわ。
こんなんだから進歩するわけないか、やっぱり。
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始末書顛末書 (ハリケン)
2007-01-21 20:28:16
なーちゃさんこんばんわ。
確かに今どき、始末書や顛末書というのは言葉のイメージが強くって、私も以前は「状況説明」や「報告」として書いていました。
「反省」ではなく「今後の対応」とかね。
でも、中にはもっと強い言葉でもって、責任を感じさせなければいかんと思うような事例や職員もいた。
私もそのひとりだったこともある。
し報告書や説明書は、どんだけ自分がそれを理解しているか、意識をもっているかがバレバレになるもんです。
でも、書くことであらためて自分のやったことが理解できる場合も多いはずですよね。
大切です、記録。
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