業務日誌

許せないヤツがいる 許せないことがある
だから倒れても倒れても立ち上がる立ち上がる
あいつの名はケアマネージャー

インシデントアクシデント その1

2008年08月20日 | 業務日誌
※ 赤塚不二夫先生。夢見る少女だった頃、憧れだった『ひみつのアッコちゃん』の作者が先生だと知ったとき、その小汚さに夢を壊され、宝物だった“アッコちゃんへんしんセット”を壁に投げつけたりしてごめんなさい。安らかにお眠り下さい。


この無能ケアマネはいつになったら前トピックの続きを書くんだよ、とゆー声が聞こえてきそーですが、いまこのトキどうしても皆様に教えていただきたいことがありまして、一時は閉鎖かと心配されたとゆーのにうってかわって怒涛の連続投稿です。

実は今、わが医療法人ひがし会では、ある問題でもめまくっています。
その問題とは介護サービス現場におけるインシデント&アクシデントレポートの取り扱いなのですが…

むーん、いささか時代に取り残された感のあるこのトピック。


コトの発端は、法人に設置されている安全対策委員会でのひとまく。

ウチの法人には、
・安全対策委員会(感染症対策委員会を兼ねる)
・教育委員会
・業務委員会
がありまして、私・ハリケンは安全対策委員会に属しています。
法人のリスクマネジメント意識を高めるべく、各部署から提出されたインシデント・アクシデントレポートについて検討したり、講習を開催したりするのが主な仕事です。

賢明な皆様は、もうトーゼンインシデントレポートのこともアクシデントレポートのこともご存知でしょう。ハインリッヒの法則についてだってとっくの昔に知ってるよってカンジでしょう。
指導監査でだって情報公開でだって、これらが提出されているか、苦情に対する取り組みがあるかなどをチェックされますよね。
いくらなんでも、いまドキ苦情のない事業所(施設)が良い事業所(施設)であるとか、インシデント・アクシデントレポートを出す職員はダメ職員なんてことを言ったり思ったり責めたりラジバンダリする雰囲気はないはずですよね。
このご時勢にまだ、そんな意識の低いことを言ったり思ったり責めたりラジバンダリしているような法人こそがもう駄目。私はそう思ってましたし今もそう思ってます。

話を戻して。

今年の4月に行われた安全対策委員会で、いつものよーに、各部署から出たインシデント・アクシデントレポートについての事例検討が行われました。
※ひがし会の部署はクリニック・デイケア・ヘルステ・訪看・居介・医事・栄養・グルホの8部署
事例検討と言ってもすべてを検閲するワケではなく、あらかじめ分類した事例の件数を発表するだけなことが多いです。転倒何件、連絡ミス何件、遅刻によるクレーム何件とかね。
毎回興味深いのはデイケア。
いずれ一部をupしますが、笑える事例も笑えない事例もとりまぜ、2ヶ月ぶんで10件弱くらい出ます。
他の部署はひとつふたつ出るか出ないかなのですが
クリニック部門のレポート数は、なんと2ヶ月ぶんで200件以上
病棟のないクリニックとしては、かなりの件数です。
とはいえ、所謂医療ミスの類とはちょっと違います。
ほとんどがインシデントなんですが、一体どこがインシデントなのかシロート目にはわからないものばかりなりなんです。
下着1枚分の体重の計測ミス。
患者さんのお好みの飲み物を間違ってお出ししたという接遇ミス。
ゴミの分別ミス。
このような軽微なミスでさえ、クリニックでは必ずレポートを書き、チームリーダーがチェックする。
ひがしクリニック師長・森の神の指導方針のもと、全スタッフに危機管理意識が浸透しているらしい。
そんな厳しいクリニックのスタッフが、
「ウチに比べてよその部署の報告は甘い!!キーッ!!」
と言い出すのは当然のことだったんです。

「医事課は処方箋や保険証のチェック漏れが多くて、クリニックは困っている。なのにレポートが出ないのはどういうこと?」
「ヘルステからのレポートが毎年ひとケタ枚数しかないのはなぜなの?」
「グルホは閉鎖的な部署だから、ミスや事故があっても隠蔽していられると思っているのでは?」
「クリニックの患者さんから、担当ケアマネに対する苦情を聞くことがありますけど、居介ではそれらに対してどう対処しているのかしら?」

クリニックの安全委員、ナースのN様(ケアマネ資格所持)のお言葉。
クリニックを見習ってもっと意識を高めなさいということです。
そもそも報告のないことがおかしいではないか。
どうしたら危機管理意識を持ち、高めることが出来るのか。
そこで安全対策委員全員で、4月の会議以来4ヶ月を費やしさんざん話し合った結果、情報の共有意識の向上報告のしかたを習うなどなどの目的で、
各部署のレポートを全部署が閲覧できるシステムを作ろうではないか!
ということになったのですが-------------------------------------------


この決定がどんな事態を招いてしまうのか。
医療法人にお勤めの方やその経験がおありの方にならおわかりでしょう。
リスクマネジメントをリスクマネジメントする体制。
保守義務イコール緘口令、な体質。
みんなで知恵をふりしぼって考えたインシデント・アクシデントレポートの回覧システムに、強力な待ったがかかったのは今から数日前のことでした。


つづく


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5 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
よくある (ちゃかぽん)
2008-08-20 23:53:57
話です。
ちゃかぽんが前に勤務してた法人も、とにかくインシデントを書く練習をしましょう!もっとインシデントに気付きましょう!といい、訪問看護と訪問介護はパートであろうが一日最低2枚はインシデントを書きましょうと歌っていました(-"-;)
インシデントに気付かないのが一番怖いとか。
おかげで、毎月の会議ではしょーもないインシデントを延々と聞かされていました。
・利用者の名前と犬の名前を呼び間違えた。
・認定調査票にコーヒーを一滴こぼして汚した。
などなど…。
インシデントを書いて、アクシデントに繋がらないための分析ができたのかっつーの!
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Unknown (はな)
2008-08-21 06:04:43
私の前の病院ではヒヤリハットと呼ばれ、その目的の勘違いと無駄な労力に呆れ、退職して「自分探しの旅」に出るきっかけになりました。


というわけなので真面目にコメントしようと思ったけど




「ラジバンダリ」で腰砕けwww

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いや、懐かしい。 (sakura)
2008-08-21 21:10:13
隠蔽体質の医療法人にとって、インシデントオープンはありえないでしょう。
以前いた法人は、ファイリングして、誰でも閲覧できるようにしていましたが、結局それを見る、読む暇なぞ、どこにも無かったです。
人員削減で、一人二役の仕事をしてましたから。

部署間の温度差は、その部署のトップの考えが比例して、現れると思います。
思い出して、笑えました。^^
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温度差について (ハリケン)
2008-08-24 00:49:36
予想していたとはいえ、やはり医療系の皆さんの反応が早いですね。
インシデント・アクシデントについては、書きたいことをずーっとためこんでましたので、是非引き続きお読み下さい。
ヒトの失敗はおおいに(陰で)笑いましょう。
笑わなければ、自分は笑われたくないなという決意が生まれません。
また、自分が笑わなかったからといってヒトも笑わずにいてくれるとは決して限らないのですから。
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インシデント基準 (ヤッホー)
2010-01-15 13:27:40
今職員の中で、インシデントの基準についての意見の食い違いが大きく困っています。アドバイスをお願いします。
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