医療法人ひがし会、毎年研究発表会をやっています。
ひがし会がもつ7箇所の病院・クリニック・老健とその中の各部門(医療法人のみ・社福部門は別)が、持ち回りで自分たちのやっている仕事を研究し、発表する場なのですが、去年入職の私は先日初めてこの発表会に参加しました。
驚いたのは、まず会場がド派手なこと。
詳しく書くと地域が特定されてしまうのでアレですが、ここいらで国際的イベントをやった際に建設され、以後はほぼ放置されてしまっているという、近代美術と建設技術の粋を極めた巨大なオブジェや建築形式の見られるというそれです。
(私は思わず写メろうとしてしまい、同僚に止められました)
こんな会場でイチ法人が研究発表会を開催するなんてことは前例がなく、いかにこのひがし会が自己顕示欲の強い派手好きな法人であるかがよくわかります。
医療部門だけで従業者数約800人を超えるひがし会の1/4程度が一同に介します。
会場に入ったとたん、別部署の先輩が
「わあぁ、医療法人クサい…」
と思わず洩らしてしまうほどの業界臭さ。
うまく言えませんが、排他的というか、深刻で重大ぶってるというか、お堅いというか、中途半端に高級そうというか、そんなイヤなニオイがぷんぷん。
イソプロとかウェルパスとかヒビテンの匂い(笑)。
カジュアル厳禁と通達されているため、皆様“結婚式”の二次会のような井出達。
お席の足元に職員のバッグ-----------
ヴィトン・シャネル・グッチ・プラダ。
ホントにこの法人はヌルい法人なんだなあとシミジミです。
もっと驚いたのは、研究発表の中身。
地方に比べて5年は遅れている。
某老健のお題「スローランチ」。
毎月その老健で1度、昼間の時間いっぱいを使ってバイキング形式で昼食を提供し、昼食時間や場所の制限を無くした場合入所者の摂取量や摂食中の表情にどのような変化が現れるかを観察してみた、というもの。
そのまた別の老健のお題「転倒事故の背景と原因」。
月に何度か起きる入所者の転倒事故の発生時の状況を分析し、時間帯や利用者の状態との因果関係を探ってみた、というもの。
ハッキリ言って遅れている。
好きなものをゆっくり食べられる状況のもとで、入所者が穏やかで楽しい気持ちになれますなんてことはアナタ、当然のことじゃないですか。
利用者の転倒や徘徊が、入所の初日や夜勤帯に集中し、そこに普段よりも特別な配慮や処遇が必要だなんてことはアナタ、もはや常識となっているじゃないですか。
他所の老健や施設では、それをいかにして毎日提供可能にしていくかという研究がすすみ、しかも多数の施設でとっくの昔に実現しています。
よいケアのためにはどのくらい人手が必要で、どのくらい人件費がかかり、どのような研修をやってどのくらい高い意識を持たなくてはならないかを研究したというのならともかく、今さら入り口の段階でマゴマゴしてますか。
臨床部門はともかく(透析や治療、リハビリの研究はさすがに理論的でしたし、といってもどこがすごいのかすらよくわからない私でしたがとにかく日々研究に励んでおられるのだなと感じました)老健やデイケアの大抵がこのようなアホらしい発表で、他のある老健などは
「このような取り組みにより退所者数も前年に比べて減少傾向とすることができ」などと発言したものだから、会場から
「老健は在宅復帰を目的とした施設ですのに、退所者が減少したことを喜ばしいものと定義してよいのでしょうか」と突っ込まれる始末。
(発表者はシドロモドロで「あの、その、それは最近近隣にできた老健への転院が減ったという意味合いもありまして」などと説明、つまり自分とこの老健に魅力がなく、実はここんとこ他所に利用者とられまくりの状況でしたということを露呈してしまった)
ヌルい。ヌルすぎる。
ひがし会はもっと他所の施設を意識すべきです。
もっと外に出て、地方の福祉を見習うべきです。
いま医療福祉に何が必要なのかをちゃんと見て、その課題を職員である自分たちにこそ課すべきです。法人のトップにはそんな意識はないんですから。
そんなことを思いながら、見晴らしよく広い大ホールで、法人からふるまわれたおいしい料亭弁当を完食し
おカネのある職場っていいなあ
と、ぬくぬく講義中の昼寝を楽しんできたハリケンでした。
…今日もサービス残業にいそしむ方々、申し訳ございません。
ひがし会がもつ7箇所の病院・クリニック・老健とその中の各部門(医療法人のみ・社福部門は別)が、持ち回りで自分たちのやっている仕事を研究し、発表する場なのですが、去年入職の私は先日初めてこの発表会に参加しました。
驚いたのは、まず会場がド派手なこと。
詳しく書くと地域が特定されてしまうのでアレですが、ここいらで国際的イベントをやった際に建設され、以後はほぼ放置されてしまっているという、近代美術と建設技術の粋を極めた巨大なオブジェや建築形式の見られるというそれです。
(私は思わず写メろうとしてしまい、同僚に止められました)
こんな会場でイチ法人が研究発表会を開催するなんてことは前例がなく、いかにこのひがし会が自己顕示欲の強い派手好きな法人であるかがよくわかります。
医療部門だけで従業者数約800人を超えるひがし会の1/4程度が一同に介します。
会場に入ったとたん、別部署の先輩が
「わあぁ、医療法人クサい…」
と思わず洩らしてしまうほどの業界臭さ。
うまく言えませんが、排他的というか、深刻で重大ぶってるというか、お堅いというか、中途半端に高級そうというか、そんなイヤなニオイがぷんぷん。
イソプロとかウェルパスとかヒビテンの匂い(笑)。
カジュアル厳禁と通達されているため、皆様“結婚式”の二次会のような井出達。
お席の足元に職員のバッグ-----------
ヴィトン・シャネル・グッチ・プラダ。
ホントにこの法人はヌルい法人なんだなあとシミジミです。
もっと驚いたのは、研究発表の中身。
地方に比べて5年は遅れている。
某老健のお題「スローランチ」。
毎月その老健で1度、昼間の時間いっぱいを使ってバイキング形式で昼食を提供し、昼食時間や場所の制限を無くした場合入所者の摂取量や摂食中の表情にどのような変化が現れるかを観察してみた、というもの。
そのまた別の老健のお題「転倒事故の背景と原因」。
月に何度か起きる入所者の転倒事故の発生時の状況を分析し、時間帯や利用者の状態との因果関係を探ってみた、というもの。
ハッキリ言って遅れている。
好きなものをゆっくり食べられる状況のもとで、入所者が穏やかで楽しい気持ちになれますなんてことはアナタ、当然のことじゃないですか。
利用者の転倒や徘徊が、入所の初日や夜勤帯に集中し、そこに普段よりも特別な配慮や処遇が必要だなんてことはアナタ、もはや常識となっているじゃないですか。
他所の老健や施設では、それをいかにして毎日提供可能にしていくかという研究がすすみ、しかも多数の施設でとっくの昔に実現しています。
よいケアのためにはどのくらい人手が必要で、どのくらい人件費がかかり、どのような研修をやってどのくらい高い意識を持たなくてはならないかを研究したというのならともかく、今さら入り口の段階でマゴマゴしてますか。
臨床部門はともかく(透析や治療、リハビリの研究はさすがに理論的でしたし、といってもどこがすごいのかすらよくわからない私でしたがとにかく日々研究に励んでおられるのだなと感じました)老健やデイケアの大抵がこのようなアホらしい発表で、他のある老健などは
「このような取り組みにより退所者数も前年に比べて減少傾向とすることができ」などと発言したものだから、会場から
「老健は在宅復帰を目的とした施設ですのに、退所者が減少したことを喜ばしいものと定義してよいのでしょうか」と突っ込まれる始末。
(発表者はシドロモドロで「あの、その、それは最近近隣にできた老健への転院が減ったという意味合いもありまして」などと説明、つまり自分とこの老健に魅力がなく、実はここんとこ他所に利用者とられまくりの状況でしたということを露呈してしまった)
ヌルい。ヌルすぎる。
ひがし会はもっと他所の施設を意識すべきです。
もっと外に出て、地方の福祉を見習うべきです。
いま医療福祉に何が必要なのかをちゃんと見て、その課題を職員である自分たちにこそ課すべきです。法人のトップにはそんな意識はないんですから。
そんなことを思いながら、見晴らしよく広い大ホールで、法人からふるまわれたおいしい料亭弁当を完食し
おカネのある職場っていいなあ
と、ぬくぬく講義中の昼寝を楽しんできたハリケンでした。
…今日もサービス残業にいそしむ方々、申し訳ございません。