自民党の谷垣禎一総裁は今日の記者会見で、
「(民主党は)住民の期待を無責任にあおっている。きちっとした案がないなら、年内に意思表示すべきだ。米国の不信感は増していて同盟関係は深刻だ」と述べました。
富坂 聰さんのルポが2本、相次いで発表されたので、
以下にご紹介します。
◆ ◆ ◆
チャイナウォッチャー [チャイナ・ウォッチャーの視点]
沖縄と永田町に楔を打ち込む中国
2009年12月09日(Wed) 富坂 聰より
■このままでは沖縄が中国に乗っ取られる?
気になる変化が沖縄で見られ始めている。11月8日の2万人集会で喜納昌吉参議院議員が『自決権を主張する』と民主党入りしてから封印してきた沖縄独立に言及。その周囲では米軍基地を追い出して中国からの投資を呼び込もうという動きも始まっているのだ。これが将来どれほど大きな混乱の芽となるのかについて、問題に火を点けた当の民主党には自覚が薄い。そのことは岡田外相と会談した伊波洋一宜野湾市長が「(岡田外相は)何も解っていない」と涙目で語った言葉に集約されている。
日本政府は、こうした現実を踏まえ、改めて沖縄へのケアを考え直す必要がある。と同時に、これ以上、沖縄を孤立させるようなことをしてはならない。
政権交代によって日本は、初めて民主主義が機能したと言われた。もちろん機能しなかったことは問題かもしれない。だが、使い方次第で最悪のシステムにもなる民主主義の愚かな側面を日々見せられることも、やはり同じくらいつらいことである。
◆ ◆ ◆
「沖縄」が中国になる日
■民主党の参院議員が独立宣言
沖縄問題に詳しい政界関係者は、不敵な笑みを浮かべてこう語った。
「11月8日の2万人集会で、民主党の喜納昌吉参議院議員は『自決権を主張する』と事実上の独立宣言をしました。県民投票で50%以上を取り、周辺2カ国が承認すれば、沖縄は独立できるのですよ。沖縄の地政学的な重要性を考えれば、2カ国の承認などすぐに集まる。少なくとも中国は賛成してくれるでしょうね」
尖閣諸島と東シナ海のガス田に関する中国側からの圧力は、年々激しさを増している。いまや「一般の日本人が聞けばびっくりするような事態が頻発する」(防衛省関係者)ほどだ。
■与那国駐屯を巡る駆け引き
この尖閣諸島を中国が自国領だと主張し始めたのは70年代のことだ。きっかけは69年にECAFE(国際連合アジア極東経済委員会)が、この海域に豊かなエネルギー資源が眠っているとの報告書を出したことだった。
(中略)
この検疫を固めるための方策の一環として、この春から夏にかけて自衛隊の「与那国駐屯計画」が具体化したことは、あまり知られていない。
前出の防衛省関係者は、「そもそも日本の最西端の島に、自衛隊がないことが不自然でした。与那国島側の要望を受けて、麻生政権下で具体的に進められてきた」と語る。
(略)
■国を滅ぼすは悪よりも愚
中国は日米関係にくさびを打ち込み、太平洋への出口も確保できる沖縄の戦略的な価値を熟知している。(中略)
大臣たちの迷走で、県民感情がこじれたことは疑いない。本来なら民主党は自らの限界を説明し、理解を求め、その上で沖縄に偏った負担をどう変えていくのか、その方向性だけでも示すべきだった。
だが岡田外相は、国会答弁で「マニフェストには県外とは書いていない」と発言し、そのあとも党と自分の言い訳に終始している。
「国を滅ぼすは悪よりも愚――。自民党は悪かったけど愚かではなかった」と語った防衛相関係者の言葉が耳に残った。
-----以上、「週刊文春」12月17日号より一部引用
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「(民主党は)住民の期待を無責任にあおっている。きちっとした案がないなら、年内に意思表示すべきだ。米国の不信感は増していて同盟関係は深刻だ」と述べました。
富坂 聰さんのルポが2本、相次いで発表されたので、
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沖縄と永田町に楔を打ち込む中国
2009年12月09日(Wed) 富坂 聰より
■このままでは沖縄が中国に乗っ取られる?
気になる変化が沖縄で見られ始めている。11月8日の2万人集会で喜納昌吉参議院議員が『自決権を主張する』と民主党入りしてから封印してきた沖縄独立に言及。その周囲では米軍基地を追い出して中国からの投資を呼び込もうという動きも始まっているのだ。これが将来どれほど大きな混乱の芽となるのかについて、問題に火を点けた当の民主党には自覚が薄い。そのことは岡田外相と会談した伊波洋一宜野湾市長が「(岡田外相は)何も解っていない」と涙目で語った言葉に集約されている。
日本政府は、こうした現実を踏まえ、改めて沖縄へのケアを考え直す必要がある。と同時に、これ以上、沖縄を孤立させるようなことをしてはならない。
政権交代によって日本は、初めて民主主義が機能したと言われた。もちろん機能しなかったことは問題かもしれない。だが、使い方次第で最悪のシステムにもなる民主主義の愚かな側面を日々見せられることも、やはり同じくらいつらいことである。
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「沖縄」が中国になる日
■民主党の参院議員が独立宣言
沖縄問題に詳しい政界関係者は、不敵な笑みを浮かべてこう語った。
「11月8日の2万人集会で、民主党の喜納昌吉参議院議員は『自決権を主張する』と事実上の独立宣言をしました。県民投票で50%以上を取り、周辺2カ国が承認すれば、沖縄は独立できるのですよ。沖縄の地政学的な重要性を考えれば、2カ国の承認などすぐに集まる。少なくとも中国は賛成してくれるでしょうね」
尖閣諸島と東シナ海のガス田に関する中国側からの圧力は、年々激しさを増している。いまや「一般の日本人が聞けばびっくりするような事態が頻発する」(防衛省関係者)ほどだ。
■与那国駐屯を巡る駆け引き
この尖閣諸島を中国が自国領だと主張し始めたのは70年代のことだ。きっかけは69年にECAFE(国際連合アジア極東経済委員会)が、この海域に豊かなエネルギー資源が眠っているとの報告書を出したことだった。
(中略)
この検疫を固めるための方策の一環として、この春から夏にかけて自衛隊の「与那国駐屯計画」が具体化したことは、あまり知られていない。
前出の防衛省関係者は、「そもそも日本の最西端の島に、自衛隊がないことが不自然でした。与那国島側の要望を受けて、麻生政権下で具体的に進められてきた」と語る。
(略)
■国を滅ぼすは悪よりも愚
中国は日米関係にくさびを打ち込み、太平洋への出口も確保できる沖縄の戦略的な価値を熟知している。(中略)
大臣たちの迷走で、県民感情がこじれたことは疑いない。本来なら民主党は自らの限界を説明し、理解を求め、その上で沖縄に偏った負担をどう変えていくのか、その方向性だけでも示すべきだった。
だが岡田外相は、国会答弁で「マニフェストには県外とは書いていない」と発言し、そのあとも党と自分の言い訳に終始している。
「国を滅ぼすは悪よりも愚――。自民党は悪かったけど愚かではなかった」と語った防衛相関係者の言葉が耳に残った。
-----以上、「週刊文春」12月17日号より一部引用
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