時事通信 11月12日(金)21時46分配信
神戸海上保安部の保安官(43)について、捜査当局が逮捕するかどうかの判断を先送りにしたことで、任意捜査が長期化する可能性が出てきた。供述の裏付け捜査が進まないことに加え、映像を流出させた行為の違法性について、検察内部で意見が大きく分かれているためだ。
捜査関係者によると、保安官は自ら上司に映像の投稿を申告し、任意聴取にも流出を認めて詳しい経緯を説明した。このため、「証拠隠滅の恐れはなく、逮捕は不要」との意見が出ている。
一方で、細かい部分ではあいまいな供述をしているとされ、「未解明な点は多く、逮捕して取り調べるべきだ」とする幹部も少なくないという。
事件をめぐっては当初、一部の国会議員に公開された映像が、国家公務員法の「秘密」に当たるかを疑問視する見方があった。しかし、法務省刑事局長が国会答弁で秘密に当たるとの見解を示すなど、法務・検察当局は「海保職員以外は見られなかったのだから、秘密でないとは言えない」との考えでほぼ一致した。
意見が割れたのは、映像が誰でも見られる状態だったのなら、そもそも処分に値するほどの秘密と言えるのかという点だ。
検察幹部の中には、国益を侵害する行為だとする意見がある一方、処罰を求めない国民世論を考慮すべきだとの考えや、中国人船長を釈放したのに、日本人の海上保安官を逮捕することを疑問視する考えもあるという。
神戸海上保安部の保安官(43)について、捜査当局が逮捕するかどうかの判断を先送りにしたことで、任意捜査が長期化する可能性が出てきた。供述の裏付け捜査が進まないことに加え、映像を流出させた行為の違法性について、検察内部で意見が大きく分かれているためだ。
捜査関係者によると、保安官は自ら上司に映像の投稿を申告し、任意聴取にも流出を認めて詳しい経緯を説明した。このため、「証拠隠滅の恐れはなく、逮捕は不要」との意見が出ている。
一方で、細かい部分ではあいまいな供述をしているとされ、「未解明な点は多く、逮捕して取り調べるべきだ」とする幹部も少なくないという。
事件をめぐっては当初、一部の国会議員に公開された映像が、国家公務員法の「秘密」に当たるかを疑問視する見方があった。しかし、法務省刑事局長が国会答弁で秘密に当たるとの見解を示すなど、法務・検察当局は「海保職員以外は見られなかったのだから、秘密でないとは言えない」との考えでほぼ一致した。
意見が割れたのは、映像が誰でも見られる状態だったのなら、そもそも処分に値するほどの秘密と言えるのかという点だ。
検察幹部の中には、国益を侵害する行為だとする意見がある一方、処罰を求めない国民世論を考慮すべきだとの考えや、中国人船長を釈放したのに、日本人の海上保安官を逮捕することを疑問視する考えもあるという。