細越麟太郎 MOVIE DIARY

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●『るろうに剣心・最終章』で、久々に来た<人斬り抜刀斎>は、時代の変革をバッサリ!!。

2021年04月26日 | Weblog
●4月24日(土)10-00 <109シネマズ二子玉川>シアター6
M-013『るろうに剣心・THE Final<最終章>』(2021)<るろうに剣心・製作委員会>ワーナー・ブラザース映画配給。
監督・大友啓史 主演・佐藤 健、武井 咲、江口洋介 <123分・ワイド>
またもコロナの感染での<緊急事態発令宣言>で、東京都は映画館などの上映公開も中断されるので、またしばらくはワイドスクリーンとは会えない。
という、映画ファンとしてはまさに<戦時下外出禁止令>みたいなものなので、週末早朝から近所のシネコンに駆け込んだら、やはり、かなりの客だ。
別にコミックも見ないし、この作品のシリーズも2014年の前作「京都大火災」は一応見ていたが、たしかにテンポは早くて、モタツキはない。
監督の大友さんは、故郷盛岡市の、<盛岡一高>の出身なので、後輩の仕事ぶりは一応のチェックは必要で、前作の「影裏」は好きでDVDも買っている。
以前に、盛岡市での国際ミステリー映画祭の開催パーティで大友監督とは会ったのだが、先輩後輩にして映画監督と評論家なので、ま、そこは外向的な笑顔で対応。
しばらく前作からは時間も空いたが、この作品もさすがに人気コミックらしく、テンポはいいし、西部劇のように善人と悪人の対決の構図は、まさに活動大写真だ。
原作は和月伸宏の「るろうに剣心・明治剣客浪漫譚」だが、主題の音楽は<ONE OK ROCK>といって、完全に、この令和の春の時代のサウンドで翻弄する。
わたしの時代には坂東妻三郎の「影法師」シリーズが面白くて、まだテレビのない時代だったので、中学の同級生らと熱狂して見たものだが・・・。
基本的には、もう江戸時代の末期で、文化が明治の舶来趣味がジワジワと輸入されていた、一種の文明変革の時代だったので、モダーンな宿敵対決もコミック・タッチ。
もう、あのチョンマゲの時代ではなくて、新田真剣佑の演じる金白色の長髪、おしゃれなサングラスをかけて飛び回る、まさに、当然<新宿コミック・ボーイ>なのだ。
江口洋介の軍人くずれの武人も、ひとときもタバコを切らさないチェーン・スモーカーで、いかにも昭和コミックな感覚の武人として謎めいたモダーン浪人。
惜しくも、公開時に、この緊急事態宣言の発令で、大きなスクリーンでの映画鑑賞は延期されるが、ま、その不祥事には負けないパワフルな新作だ。

●痛烈なゴロがセカンド・ベースに当たって、左中間に転々・・。 ★★★☆☆☆
■全国で公開中 

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