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防蟻処理について

2011-03-18 21:17:54 | 不動産業

みなさん、こんばんは。


どんな角度から見ても悲惨さに陰りのない今回の地震。

以前から震災時における準備について考えてきましたが、建物の存続を第一とし、ライフラインが断絶しても復旧が早いものを選択し、そしてなるべく避難所生活を避けることが大事だと思ってきました。

被災地の様子をネットで見る限り、(もちろん真実の一部しか把握できていないでしょうが)、避難所では想像を絶するほど物資が不足することは言うまでもなく、自宅が存続していても却って水や食料が手に入らない状態のようです。

よく分かりませんが、自宅にいる方が食料を求めて避難所に行っても、その避難所に避難している方でないと(物資を)受け取ることができない、ということでしょうか。

私が住む町の被災時の避難場所と避難が予想される人数を調べてみると、体育館を含め学校施設の有効面積に対し、避難する人数を勘案すると、一人当たり畳1畳分もないようです。

廊下や教室のすべてを使っても、ですね。

季節によっては暖をとる必要があり、子供たちの作品を燃やさなければならないケースもあるようです。

避難所にいれば、救援する側にとっては手を差し伸べやすいかもしれません。

しかし、自宅が存続しているのであれば、間違いなく落ち着ける場所にはなるでしょう。

自宅にいながらにして、救援物資が1ヶ月くらい受け取ることができなくても生活できる準備・・・なんてできるのでしょうか。


ところで、義父がいる浦安では気になる現象が起きているようです。

私が現地に行ったわけでもないですし、確かなことがどうか分からないんですが、今回の地震に伴う液状化の被害を受けている住宅は、ここ数年来の新築に近い建物が多いようなんです。

まさかとは思いますが、鋼管杭で地盤補強をした建物が、地中から水を吸い上げてしまったのでは・・・

真実か、または偶然か分かりませんが、とても気になることです。


話は変わりますが、現在建築中の姉の建物で、こんなことがありました。

現場監督の話なんですが、

「土台にヒノキを使っていますが、基礎から1mのところまで防蟻処理を行います」

とのこと。

ずっと昔、このブログでも書いたことですが、ピンと来る方は・・・いるはずないか!

防蟻処理とは、シロアリ対策として建築基準法で定められていて、散布剤または注入剤としていろいろな薬剤が指定されています。

最近では、体に害の少ないものもあるようですね。

この薬剤とシックハウス症候群との関係は、私は少なくとも関係があるのでは、と思っています。

ですから、薬剤を使わないに越したことはない、と。

建築基準法では、土台に使われる木材が特定耐久性樹種であり、かつ外壁に通気層があれば防蟻処理は免除される、とあります。

特定耐久性樹種は、ヒノキやヒバなどですね。

この現場監督に、土台がヒノキで特定耐久性樹種なんだから、防蟻処理はいらないのでは・・・と伺ったところ、処理するのが当たり前、という回答があったとのこと。

そこで、メーカー本社の品質管理部に伺ったところ、

「この件は建築基準法と瑕疵担保保険に関する概要の2つのルールに則って仕様を決めております。ヒノキは確かに特定耐久性樹種で、かつ外壁通気も本建物の仕様となっているので問題ありませんが、”念のため”薬剤散布を行っています」

という回答がありました。

念のため・・・

防蟻処理自体は5年とか10年とかその薬剤の強さによってありますが、逆に言えば耐用年数を過ぎた後に再散布することは、現実的にとても困難です。

しかも、私の知る限り、シロアリの被害に遭う建物は、築数十年経過した後の建物だと認識しています。

つまり、この”念のため”には全く意味がないわけです。

この住宅に住まう人の中には喘息持ちの方がいるので、限りなく薬剤の使用は避けたいわけですから、むしろ防蟻処理はやめてほしいのです。

結果的に品質管理を納得させ、現場に対して散布しないように話して頂けたのですが、先方は本当かウソか、今回のご指摘は初めてのケースでとても勉強になった、と話していました。

この現場、本当は一昨日見に行く予定だったんですが、やはり今家を空けられない、ということで断念したんです。

現地を見れば、もっと気になる点があるようなんですけどね・・・