hokutoのきまぐれ散歩

ブログも12年目、4000日に到達。ネタ探しはきついけどまだまだ毎日更新を続けるつもりです。

神泉駅

2017-11-12 05:00:16 | 日記

『井の頭線気まぐれ散歩』その13。今回は神泉駅だが、前回の流れから代官山より神泉駅を目指す。


蔦屋書店から歩き始めるが、ブランド店の本店などに混じり、官公庁や大使館も並んでいる。まず反対側に日銀別館、その隣にはエジプト大使館。普通、どの国の大使館かは国旗でも見ないとわからないが、エジプト大使館の前にはファラオやスフィンクスのレプリカが並び一目でわかる。

その先には都立一商、かつての都立高校からは考えられないモダンな造り。その先には小さな橋があり、西郷橋とある。


下を見ると川ではなく道が通っている。その先、左手には西郷山公園。今は目黒区立の公園だが、明治初期に西郷従道が叔父西郷隆盛が東京に帰ってきたための屋敷用地として購入したが、西郷隆盛は西南の役で没してしまう。その後、西郷従道は自分の屋敷にした際に洋館を建設したが、鉄道省に払下げ、その後、建物は明治村に移築、公園となった。


つまり、西郷山の西郷は西郷従道のことなのである。真ん中が園地となり、少し盛り上がっていて、高台にあるため、周囲が見渡せる。冬の天気の良い時は富士山も見えるようである。


旧山手通りに戻り、先を急ぐと今度はマレーシア大使館が現れる。他にも教会や宗教団体の施設、今は何に使われているかよくわからない屋敷などが立ち並び、国道246号近くになると飲食店も増えてくる。旧山手通りと国道246号の交差点が神泉町である。

交差点を越えて細い道を右折、だらだらと坂を下ると神泉駅への道に出る。これを右に曲がると神泉町から円山町に町名が変わるが、この辺りから左右に居酒屋が目立つようになる。夕方で開店準備をやっている中、少し登りになるともう駅も近い。


駅に出るが、駅舎はホームを5両止められるように伸ばした直後の1996年に新築し、関東の駅100選にも選ばれている。神泉駅は渋谷駅から0.5km、簡単に言うと神泉トンネルを挟んだだけの場所にある。しかし、1933年に帝都電鉄井の頭線ができた当時からある駅で改良後もトンネルを抜けてまたトンネルといった昼でも薄暗い駅である。


古くは明治20年頃に円山町にあった弘法の湯の前で宝屋という芸者置屋を始め、その後料理屋や芸者屋が増えて花街として栄えた。戦後はラブホテルや風俗店が軒を連ねたが、渋谷駅から近いこともあり、駅周辺には若者向けのライブハウスやクラブ、また、銘酒居酒屋も増え、私も降りることが増えた駅である。