『メトロに乗って』その71。中川の流れと垂直に大きな櫓と水門の遺構が見えてくる。火の見櫓はかつての灯台をフューチャーしたモニュメントが西水門広場に2010年に造られ、週末は中に入ることができる。
また、側の遺構は西水門の一部がその場所を示すため残されたのだが、かなり大きなものである。
現在の水門も近くにあり、その横には西水門橋、やや太鼓橋のように高くなっている鉄橋であり、その下を新川が流れている。新川は1590年に徳川家康が千葉県行徳までの塩などを運搬するための船路開削を命じ、小名木川などと同様に開削された運河である。
最初はいわゆる五十石船、明治になり蒸気船になったがその模型も川沿いに置かれている。現在は水門で仕切られているため船の就航はないが、貴重な水辺として護岸の耐震補強・環境整備が行われ、2キロ上流まで整備されている。
流れがゆっくりしている新川沿いには桜が植えられていてさぞや春は美しいだろう。川には江戸情緒を残すために架けられた木でできた人道橋が2つ並んでいて手前から櫓橋、擬宝珠橋と名付けられている。その名前の通り擬宝珠が欄干についており、風情がある。
400mほど歩くと宇喜田橋、その上には船堀街道が通っている。新川はこの先にも渋い橋が並んでいるようだが、宇喜田橋を左に曲がる。
すると船堀小学校、並木道になっており、黄色や赤色に葉が色づき美しい。この道を歩くと船堀駅南口に、そしてその奥には船堀タワーが臨むことができる。
秋の午後ぶらぶらとまさに気まぐれ散歩になった。