放菴日記抄(ブログ)

これまでの放菴特集・日記抄から「日記」を独立。
流動的な日常のあれこれを書き綴ります。

お山のジオラマ!

2010年06月17日 12時45分05秒 | あんなこと、こんなこと、やっちゃいました
 いま、ある寺院址の規模を確認するため、地形図を借りてジオラマを製作しています。

 はじめてのジオラマ。

 いままでもプラモデルってのは作ったことがあるけど、塗装やその他リアリティを追求する技術はゼロ。まったくのシロートです。

 お山に大雄宝殿をはじめ多くの塔頭が点在しているので、ジオラマ製作は山そのものを図面から起こす必要がありました。

 図面を等高線ごとに色分けし、それをバルサに転写します。
 それを転写した等高線にそって切り出してゆく。
 ホントはスチロール材質のボードを使えば切り出す作業が楽なんでしょうが、バルサの方が安いし、扱いなれていたもので・・・。
 とはいってもバルサも木材。木目というものがあります。カッターの刃をいれるとどうしても木目にそって刃がいってしまう。天然素材だから加工しづらいんです。

 等高線のグニャグニャ線を切り分けて切り分けて、それを高さの順に積み重ねてゆく。すると、荒削りながらもしだいに山の形ができあがってゆくのです。ここまでくると結構カンドー物です。
 ここまでが第一段階。
 ここまではただ単に等高線をバルサに転写して積み重ねただけ。
 ぐるぐる不規則な線が走る段々畑みたいな不恰好な「お山の基礎」ができました。

 ところで、切り落としたバルサの木片はどうするのか。
 不定形ながらもそれなりの量があるのでもったいない。
 なので、等高線をさらに細分して、これまたバルサの木片に転写。つまり再利用してツギハギだらけというか、複雑な組み方をした山の基礎になりました。
 これ、ウラから見るとけっこー笑えます。まるでハリボテの内部を見ているみたい。
 軽量化も狙っているもんですから中はスカスカ。最低限の構造で山頂を支えているだけ。

 この段階で、なんと建築学科の先生が見てくれることになりまして、ドキドキもんでしたが思い切って行って来ました。

 初めて伺う大学の研究棟。
 「はじめまして。よろしくお願いします。」
 「はい、ようこそ。どうぞお掛けください。」

 で、模型(ハリボテ)を見て一言。
 「ふうん、いいセン行ってるじゃないの。」
 お世辞かもしれないけど、正直ホッとしました。けれどその後、
 「だけど1/2500スケールってのはキツいね。せめて1/1000スケールじゃなきゃ見づらいよ。」
 先生、そんなデカいのどこで制作しろってんです? 放菴にはそんな作業台ないし、第一、どこへも持っていけないじゃないですか。
 「じゃあ、同じ尺度の地図を用意するといいよ。そんで、駅がどこかとか、町の中心部が分かるようにして、このジオラマがどの辺を再現したものか分かりやすくしておけば?」

 あ、なるほど。

 で、先生から貴重な資料を見せて頂いたりしながら(資料の提示って、逆にジオラマの完成度に反映させろっていう『宿題』を貰ったようなもんですよね)、帰りました。

 と思ったら、ズズン!

 福島県沖で大きな地震が発生しました。
 あいにく車上だったので直接に揺れは体験していませんが・・・。
 しかしジオラマとにらめっこしながら「活断層」のこととか考えている昨今、この地震はタイミング良すぎましたね。  
コメント
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