放菴日記抄(ブログ)

これまでの放菴特集・日記抄から「日記」を独立。
流動的な日常のあれこれを書き綴ります。

不思議なこと

2007年02月08日 10時31分06秒 | Weblog
 ある雑談の中で、白石市の武家屋敷の話が出ました。武家屋敷とはいえ、中~下級武士の旧宅で、まるで映画「たそがれ清兵衛」のロケセットみたいな藁葺き屋根の家です。
 
 それでふと思い出した不思議な話があります。

 今から5~6年前のことでしょうか。まだM-クンが生まれていなかったころ、つまりYクンがまだ一人っ子のころの話です。
 白石の武家屋敷は白石城の北側、外堀添いにぐるりと廻ったところにあります。僕たち三人(COZY、BELA、Yクン)は冬にここを訪れました。
 昔の家って、どこか凄みがあるものです。柱の太さ、小上がりの材の厚み、そしてきいんと澄み切った土間の空気。天井が高いから、頭や背中に冷気が降りかかるような寒さです。

 Yクンは3~4歳。飽きてきても困るからと、早々に引き上げて堀(沢端川?)沿いの道にでました。
 「?」
 ふと気がつくとYクンが付いてきていません。振り返ると、後ろの方でぽつんと立っています。
 「Yクン?」
 いままで見たこともないような大真面目な顔しています。そして、そのまま地面にきちんと正座し、両手をつきました。

 ― なんか様子おかしいんじゃない? ―

 慌ててYクンのもとへ戻る二人。
 「Yクン?」
 どこを見ているのでしょう、まっすぐ正面を黙視したままです。
 「Yクン!?」
 肩に手をかけると、「ん?」というふうにこちらを見て、それからニコニコして抱きついてきました。
 
 ― なに、今の? ―

 未だにあれがなんだったのかわかりません。本人も覚えていないようです。
 もしかして昔にああいう情景があって、たまたまそこを通りかかったYクンがシンクロしちゃったのかしら、と非現実的な想像したりしています。
 そういえば、あの子、妖精がみえるんだったっけね。依童(よりわら)の素質があったのかしら。それにしても悪いことが起こらなくてよかった。
コメント (2)
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