かわたれどきの頁繰り

読書の時間はたいてい明け方の3時から6時頃。読んだ本の印象メモ、展覧会の記憶、など。

原発を詠む(69)――朝日歌壇・俳壇から( 2021年4月25日~5月2日)

2021年05月02日 | 鑑賞

朝日新聞への投稿短歌・俳句で「原発」、「原爆」に関連して詠まれたものを抜き書きした。

 

タンポポがこんなに明るく咲いている帰れぬ町も帰らぬ町も
       (南相馬市)佐藤隆貴  (4/25 永田和宏選)

荒れ果てた帰還困難区域には悔しい程に花が満開
       (南相馬市)佐藤隆貴  (4/25 馬場あき子選)

行き場なき満タンの原発汚染水聖火ランナーの背景とはせず
       (南相馬市)佐藤隆貴  (4/25 馬場あき子選)

世界から観客は来ぬ五輪だが見てほしかった帰還困難地
       (南相馬市)佐藤隆貴  (5/2 馬場あき子選)

風が吹く 雨降る 太陽照らしてる 誰も未だに住めない町に
       (南相馬市)佐藤隆貴  (5/2 高野公彦選)

新しき駅前見せて福島の影を見せない聖火のリレー
       (石川県)瀧上裕幸  (5/2 永田和宏選)

聖火リレー「復興五輪」を掲げるも住民ゼロの被災地通らず
       (大津市)隈本直子  (5/2 永田和宏選)

 

(つ)ぎ接(は)ぎの郷土福島春惜しむ
       (福島県伊達市)佐藤茂  (4/25 長谷川櫂選)

避難者をしのぶ郷土や花吹雪
       (福島県伊達市)佐藤茂  (4/25 大串章選)

被爆樹の洞が定席囀れり
       (長崎市)佐々木光博  (5/2 高山れおな選)

 

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