ひのっき

あったかくてぐっすりでごはんがおいしくてよかったねうれしいねなんて小さなしあわせ探し雑記

「亜人ちゃんは語りたい」は皆が幸せに暮らせる世の中を作るヒントとなる良作

2017年04月20日 | 絵日記
亜人ちゃんは語りたい(5) (ヤングマガジンコミックス)
ペトス
講談社

本日発売のペトス先生「亜人ちゃんは語りたい」5巻を読みました。
面白かったです。色々考えさせられました。
人型のモンスター、亜人が人間社会で普通に生活したらどんな暮らしになるかを描くIF漫画です。
同級生として高校に通う吸血鬼、雪女、デュラハンの三人。
人血を吸わないと生きられない吸血鬼、感情が乱れると冷気を出し体液が凍る雪女、頭部が胴体と分離しているデュラハン、日常生活を送る上で問題となる特性は色々ありますが、本人たちはちょっと不便なハンディとして受け入れます。
行政も吸血鬼に輸血パックを支給するなど、マイノリティの人権保護のために支援します。
そしてちょっと変わった個性を持った普通の高校生として三人に接する周囲の人々。
当たり前に幸せな日常が静かに流れていきます。
・・・というだけのお話。
普通に考えれば社会で共存する上でかなり厳しい特性を背負っている亜人ですが、周囲の人々がそれを個性として受け入れ、フォローする意識を持てばハンディらしいハンディにならないのだなあと目鱗。
さらに本巻では、亜人達がこれまでマイナスととらえていた特性を逆にプラスの方向に生かせないかと模索を始めます。
やはり社会に受け入れられて気持ちが満たされると、自分の特性を活かしたいという自信が生まれるのだなあと得心。
どうしたら皆が幸せに暮らせる世の中になるのだろう、その回答のヒントを提示してくれる良作です。


響~小説家になる方法~は書くことの苦しさと素晴らしさを描き出す良作

2017年04月19日 | 絵日記
響~小説家になる方法~(1) (ビッグコミックス)
柳本光晴
小学館

柳本光晴先生の「響~小説家になる方法~」を読みました。
面白かったです。マンガ大賞2017受賞も納得の痛快な作品です。

バイトで食いつなぐ若手作家。同じような小説ばかり量産する大御所作家。七光りを受けてデビューする二世作家。赤字文芸誌の存続のため暗躍する編集長。夢見ながらやる気が空回りする編集者。それぞれの事情で文芸部に所属する高校生たち。小説にかかわる様々な人々が、主人公の巨大すぎる才能とぶれない言動に衝撃を受け自身の生き方を見つめなおし変わっていきます。

確かに魂を揺さぶられるような凄い小説との出会いってあるよなあと遠い目。
おいらの場合は高校生の時、司馬遼太郎先生の「竜馬がゆく」で人生観が変わるくらいの衝撃を受けました。

小説を書くことの苦しさと素晴らしさを様々な視点で描き出した良作です。


ウスターソースは日本各地の情熱の味

2017年04月18日 | 絵日記


うーん、美味しいですね。
ウスターソース。
熟成した野菜とフルーツの旨味、多彩なスパイスとビネガーの香り、何にかけても美味しさを引き立てる万能調味料です。

英国ウスター地方の主婦が発明したウスターソース、本場イギリスでは主に料理の隠し味に使われるようです。

欧米では数あるソースの一つといった感じのウスターソースですが、日本ではソースの代表格レベルの多様な発展を遂げます。

明治時代にウスターの製法を忠実に再現した国産ウスターソースが大阪で発売されます。しかし辛みが強すぎた本場の味は日本人の舌に合わず、早々に生産中止となりました。

その後辛みを抑えたマイルドなウスターソースが作られ西洋醤油として発売されると、洋食ブームにのって人気調味料となり各地にソースメーカーが乱立します。また徴兵された軍隊で洋食の味を覚えた兵士が復員して実家に伝え、ウスターソースはご家庭に常備される定番調味料としての地位を確立しました。

戦後フルーツと糖分を増してどろりと粘度の高い特濃ソース、いわゆるとんかつソースが神戸で開発されます。これをもとに千葉でとんかつとウスターの中間体のソースが作られ、中濃ソースとして発売されるとメガヒット。現在でも東日本ではソースと言えば中濃ソースというくらいの不動の定着ぶりを見せています。

また広島ではウスターソースがお好み焼きからこぼれるとの悩みに応えとろりとしたお好みソースが、名古屋では味薄いじゃんねとの意見にに応えパンチの効いた濃口ソースが試行錯誤の末開発され、それぞれ地域の味として活躍しています。

今もなお、静岡の鰹出汁ソースなど各地でオリジナルソースの開発は続いています。

日本の洋食文化発展を支えご当地の味としても愛されるウスターソース、味わい深いですねなんてソースタイムでした!


新井薬師前RYOMAのトマトラーメンはイタリアンな美味しさ

2017年04月17日 | 絵日記
新井薬師前をぶらぶらしていると、気になるお店を発見。

RYOMA。

カフェっぽい作りですがラーメン屋さんのようです。

メニューを見てふむむ?トマトラーメンとな。聞くとこの店の名物で、アド街でも紹介されたことのある看板メニューなのだとか。

それを聞いては捨て置けねえと注文。

トマトラーメン(税込780円)到着。

うん、なるほど美味しい。
スープはトマトをギュギュっと濃縮したかのような甘い旨味に溢れ、上質のパスタソースのようです。モチモチした麺が小麦の旨味をよく出しており、トマトソースと絡むと極上の美味に昇華します。
こりゃ旨いととあっという間にスープまで飲み干しました。
あー、美味しかった!満足満足。
こんなラーメンがあったとは目鱗です。イタリア料理店で出しても普通に人気メニューになりそう。
美味しい料理にジャンルなんてないんですねなんてトマトタイムでした!

鉄火巻きは博打の喧騒

2017年04月16日 | 絵日記

スーパーで鉄火巻きを買いました。
最近はこう、具材がはみ出すタイプの海苔巻きが多いですね。
確かにお得な感じがしてつい手が伸びます。

この鉄火巻き、昔の鉄火場、つまり博打場で食べられたからその名がついたとの説があります。博打を打ちながら片手で食べられるから便利だったのだとか。
いやいやそしたら鉄火丼の立場はどうなんねん、普通に熱した鉄の色をイメージしたんでしょとの説も有力みたいです。
語源自体そちらが先だとしても、「鉄火場を喰らう」なんてゲン担ぎで博打打ち達が好んで食べたとかはいかにも有りそうです。
勝てばぱあっとどんちゃん騒ぎ、負ければとぼとぼ素寒貧、切った張ったの江戸の喧騒に想いを馳せた鉄火タイムでした!

粉チーズは兵士の願い

2017年04月15日 | 絵日記


えー、粉チーズが好きです。

粉チーズをふんだんに振りかけた熱々のトマトパスタの刺激的な味わいはまさに至福。

トマトとチーズってどうしてあんなに合うんでしょうね。

さてさて、粉チーズの誕生には二度の世界大戦が大きく絡みます。

第一次世界大戦時、参戦を検討するアメリカ軍は大きな課題に突き当たりました。

兵士の食料をどうするか。

アメリカ大陸から遠く離れた欧州へ兵士を送り込むには、保存性がよく栄養価の高い食料の供給が必須です。

缶詰の技術はありますが、それだけでは兵士が飽きてしまい士気が下がります。

士気向上のためには特に、味の良い動物性たんぱく質の提供が求められます。

その需要に応えたのが、KRAFT社創業者のジェームス・クラフト氏でした。

クラフト氏はナチュラルチーズを熱溶し固める「プロセスチーズ」を発明、飛躍的な保存性と味の安定化を実現します。

プロセスチーズは前線兵士の栄養と士気の確保に大きな役割を果たしました。

第二次世界大戦参戦にあたり、さらにアメリカ軍の苦悩は続きます。

プロセスチーズ確かに保存性いいんだけど、太平洋のジャングルとかに持ってったらさすがにアウトじゃね?

この要求に大戦中はSPAM等の缶詰類が応えますが、アメリカ軍の研究は続きます。

そして遂に、溶かしたチーズを噴霧乾燥で水分を抜いてパウダー状にし、劇的な保存性と使い勝手を実現した粉チーズが開発されました。

この粉チーズ、現在にいたるまで様々な加工食品の栄養価と味の向上に貢献し続けています。

ナチュラルチーズの粉チーズとしては、パルミジャン・レッジャーノを削ったものが有名です。

パルミジャン・レッジャーノはイタリアチーズの王様とも呼ばれ、長いものでは5年以上も熟成させた高級チーズです。

高級なナチュラルチーズも手軽なプロセスチーズも美味しく楽しめる平和な日本、有難いなあと頭が下がります。


味噌ラーメンは言葉の奇跡

2017年04月14日 | 絵日記


うーん、美味しいですね。
味噌ラーメン。
縮れ麺に絡む味噌の香りと旨味、もやしと合わせてたっぷり栄養の満足感、誰からも好かれる極めて完成度の高い料理だと思います。

この味噌ラーメンというメニューは、スイスの食品メーカー・マギー社社長の一言が誕生のきっかけとなりました。
「日本人は料理にもっと味噌を活かすべきだ。」
それを読んだ札幌の食堂店主が試行錯誤を重ね、1963年に味噌ラーメンが正式メニューとして登場します。
その2年後に東京・大阪高島屋の物産展で紹介されて大評判を呼び、3年後の1968年には「サッポロ一番みそラーメン」が発売、瞬く間に「味噌ラーメン」は全国区の定番メニューとして定着しました。
スイスで発っせられた何気ない一言が、札幌で一人の男の心をとらえ日本に不動の定番料理をもたらしたという奇跡。
味噌ラーメンを食べると、なにやら言葉って不思議だなあと思います。


「山と食欲と私」はすぐにも山に登りたくなる良作

2017年04月13日 | 絵日記
山と食欲と私 1 (BUNCH COMICS)
信濃川日出雄
新潮社

信濃川日出雄先生の「山と食欲と私」を読みました。

面白かったです。勉強になりました。

主人公が山に登り、料理して、食べる、それだけの漫画なのですが、登山と野外料理に関する知識とノウハウが詳細に描かれており、へえボタンを連打したくなります。

携帯コンロで作る料理がとても美味しそうで喉が鳴ります。

インスタントラーメンで煮込むプリプリソーセージ、水戻し麺で瞬時に作るクリームシチューパスタ、鮭おにぎりで作る本格鮭雑炊、清流の水で淹れるこだわりレギュラーコーヒー、北欧飯ごうで炊きたてご飯のオイルサーディン丼、満天の星を見ながら飲むブルーベリージャム入りホットワイン、ご来光に包まれながら食べる力うどん、最高の大自然の中で作り食べる主人公が幸せそうで読む方も癒されます。

今すぐにでも山に登りたくなる良作です。


エビフライ丼は目鱗な至福の美味しさ

2017年04月12日 | 絵日記
食堂でエビフライ丼なるメニューを発見。それは贅沢ですねと注文。

うひょー、エビフライが3本ものってます。これは豪華だなあ。

うわ、美味しい!
カリっと揚がった衣の中にプリプリのエビがはちきれそうに詰まってます。これに溶き卵と出汁の旨味が絡み桃源郷の美味しさ。こりゃ旨いとご飯がもりもり進みます。
あー美味しかった!うーん至福。
エビフライにはタルタルと素朴に信じていた昨日までの自分に、ふふふ出汁と卵で絡めてご飯にのっけてもいけるぜ?と教えてあげたい気分です。
子供の頃憧れのご馳走だったエビフライ、こんな美味しさも秘めていたんですねなんて目鱗タイムでした!

熊本ラーメンはマイルドで香ばしい美味しさ

2017年04月11日 | 絵日記
ふらり入った食堂で、熊本ラーメンなるメニューを発見。
ご当地ラーメンに弱いおいらはひゃっほうと注文。

うん、美味しい。
トンコツと鶏ガラのダブルスープで、マイルドで旨味の強い味わい。麺は博多に比べて太めのストレート麺で、気持ちよく喉に吸い込まれます。回し入れられたニンニク揚げ油が香ばしく美味しさを引き立てます。
あー美味しかった。満足満足。
もともと久留米で生まれたトンコツラーメンが、北へ伝播しトンコツ臭の強い博多ラーメンに、南へ伝播し鶏ガラと合わせた熊本ラーメンになったとのこと。
ラーメンって色々な味とバリエーションが楽しめていいですねなんてくまモンタイムでした!