亜人ちゃんは語りたい(5) (ヤングマガジンコミックス) | |
ペトス | |
講談社 |
本日発売のペトス先生「亜人ちゃんは語りたい」5巻を読みました。
面白かったです。色々考えさせられました。
人型のモンスター、亜人が人間社会で普通に生活したらどんな暮らしになるかを描くIF漫画です。
同級生として高校に通う吸血鬼、雪女、デュラハンの三人。
人血を吸わないと生きられない吸血鬼、感情が乱れると冷気を出し体液が凍る雪女、頭部が胴体と分離しているデュラハン、日常生活を送る上で問題となる特性は色々ありますが、本人たちはちょっと不便なハンディとして受け入れます。
行政も吸血鬼に輸血パックを支給するなど、マイノリティの人権保護のために支援します。
そしてちょっと変わった個性を持った普通の高校生として三人に接する周囲の人々。
当たり前に幸せな日常が静かに流れていきます。
・・・というだけのお話。
普通に考えれば社会で共存する上でかなり厳しい特性を背負っている亜人ですが、周囲の人々がそれを個性として受け入れ、フォローする意識を持てばハンディらしいハンディにならないのだなあと目鱗。
さらに本巻では、亜人達がこれまでマイナスととらえていた特性を逆にプラスの方向に生かせないかと模索を始めます。
やはり社会に受け入れられて気持ちが満たされると、自分の特性を活かしたいという自信が生まれるのだなあと得心。
どうしたら皆が幸せに暮らせる世の中になるのだろう、その回答のヒントを提示してくれる良作です。