ひのっき

あったかくてぐっすりでごはんがおいしくてよかったねうれしいねなんて小さなしあわせ探し雑記

ウスターソースは日本各地の情熱の味

2017年04月18日 | 絵日記


うーん、美味しいですね。
ウスターソース。
熟成した野菜とフルーツの旨味、多彩なスパイスとビネガーの香り、何にかけても美味しさを引き立てる万能調味料です。

英国ウスター地方の主婦が発明したウスターソース、本場イギリスでは主に料理の隠し味に使われるようです。

欧米では数あるソースの一つといった感じのウスターソースですが、日本ではソースの代表格レベルの多様な発展を遂げます。

明治時代にウスターの製法を忠実に再現した国産ウスターソースが大阪で発売されます。しかし辛みが強すぎた本場の味は日本人の舌に合わず、早々に生産中止となりました。

その後辛みを抑えたマイルドなウスターソースが作られ西洋醤油として発売されると、洋食ブームにのって人気調味料となり各地にソースメーカーが乱立します。また徴兵された軍隊で洋食の味を覚えた兵士が復員して実家に伝え、ウスターソースはご家庭に常備される定番調味料としての地位を確立しました。

戦後フルーツと糖分を増してどろりと粘度の高い特濃ソース、いわゆるとんかつソースが神戸で開発されます。これをもとに千葉でとんかつとウスターの中間体のソースが作られ、中濃ソースとして発売されるとメガヒット。現在でも東日本ではソースと言えば中濃ソースというくらいの不動の定着ぶりを見せています。

また広島ではウスターソースがお好み焼きからこぼれるとの悩みに応えとろりとしたお好みソースが、名古屋では味薄いじゃんねとの意見にに応えパンチの効いた濃口ソースが試行錯誤の末開発され、それぞれ地域の味として活躍しています。

今もなお、静岡の鰹出汁ソースなど各地でオリジナルソースの開発は続いています。

日本の洋食文化発展を支えご当地の味としても愛されるウスターソース、味わい深いですねなんてソースタイムでした!