ひのっき

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南国トムソーヤは冒険心が痺れる傑作

2018年07月08日 | 絵日記
南国トムソーヤ (3)
うめ

ナンバーナイン

うめ先生の「南国トムソーヤ」を読みました。
面白かったです。感動しました。

「誰よりも遠くへ。」亡き母の言葉を胸に、沖縄最南端に浮かぶ島に東京から転校してきた孤児チハル。
片時もiPhoneを手放さない、現代風の都会っ子です。
島に同級の五年生は2人だけ。
島の神の声を聴く祭司のナミ、そして海でマンタを乗りこなす野生児リンドウです。
破天荒なリンドウと理論派のチハルは次第に絆を深め、リンドウの祖父が見たという翼竜の化石をいつか一緒に探しに行こうと約束します。
輝くような島での日々。しかし転記が訪れます。
開発会社が広大な土地買収をかけ、大規模なリゾートホテルの建設準備が始まりました。
その中で神聖とされた祠が潰されることになり、祭司のナミは愕然とします。
そこをつぶされては島内を巡る気脈が止まり、島を守る神々が死ぬ。
しかしそんな訴えでは、当然開発計画は止まりません。
そこで立ち上がったのがリンドウとチハル。
伝承では祠からつながる広大な空間があり、そこに翼竜の化石があるという。
そんな貴重なものが発見されれば、祠に鉄杭が打たれるのを回避できるのではないか。
iPhoneと暗視ゴーグルをひっさげ、祠に向かう二人。神とナミを守るための冒険が、いよいよ始まります。・・・というお話。

とにかくテンポとセリフ回しが秀逸で、魅力的なキャラたちが織りなす躍動感あふれる展開にグイグイ引き込まれます。

世界名作劇場「トムソーヤの冒険」の主題歌がモチーフとなっており、毎週テレビに齧りついて視ていたおいらには感慨十倍です。
そう言えば主題歌ではサビの「地球の~♪けものみたいに♪はーしーろーぜ―♪」の部分でトムたちが草原で動物たちと駆け回るシーンが出てきました。
そのため幼いおらは、トムたちがアフリカへ冒険に出るのはいつだろうとワクワクしながら待っていたのです。
しかし結局、トムがミシシッピから一歩も出ることなく番組は最終回を迎え、子供心に目が点になったのを覚えています。

そんな思い出はさておき、ドキハラ度100%ワクワク度120%の冒険物語に痺れる傑作です。


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