美味しいですね。グリーンサラダ。
シャキシャキ生野菜にスパイシードレッシング、初めて食べたときにこんなに美味しいものがこの世にあったのかと感嘆した料理の一つです。
西洋では古代ローマ時代から食べられていたサラダですが、日本で一般的に生野菜が食べられるようになったのは1970年代になってからです。
下肥が主流だった日本では戦後も寄生虫が蔓延しており、生で野菜を食べるなんてとんでもない行為とされてました。
この状況に立ち上がったのがGHQ。化学肥料と堆肥の使用を推進し、寄生虫連鎖の断ち切りを図ります。
厚生省も農家への洗浄野菜の指導、また全学童へのぎょう虫検査・虫下し薬の配布を推し進め、寄生虫撲滅へ執念の施策を進めます。
そして1970年代には、キャベツ・レタス等のサラダ野菜が生食しても問題ないレベルの衛生度で出荷されるようになります。
キユーピーなどの民間企業も日本人の味覚に合うドレッシングを開発し、テレビCM等で生野菜ってオサレだよねの積極的なプロモーションを進めます。
これにより生野菜を活かしたグリーンサラダが、普通に日本の食卓に乗るようになっていきます。
おいらも子供のころ、初めてドレッシングをかけたサラダを食べた時の衝撃は今でも忘れられません。それまで刻んだキャベツにコーミソースをかけて食べるのが生野菜の全てだったおいらに、西洋ってすげえと驚愕させたのがキユーピーセパレートドレッシングの新しい美味でした。
官民一体となって日本の当たり前にした安心の美味、グリーンサラダを食べると先人達の執念と努力に頭が下がります。