医薬品の入荷遅延が続いています。

2021年10月26日 | 日記・エッセイ・コラム
今月初めから、医薬品の入荷が滞っております。
飲みなれたお薬を一時休薬したり変更しなくてはならないことがあることを、ご了解ください。
主な欠品医薬品は、骨粗鬆治療薬の「ビタミンD製剤(エディロール、アルファロールなど)」、胃潰瘍、逆流性食道炎の治療薬「プロトンポンプインヒビター(タケプロン、ランソプラゾールなど)」、胃炎の治療薬「消化管運動改善薬(セレキノン、トリメプチンマレイン酸など)」ですが、それ以外の品目も入荷が遅れたり、注文数通りに入って来ません。
継続して服用している患者さんには長期処方をご遠慮いただいたり、同効能の他剤を代替処方、どうしても変更できない場合には院外処方せんを発行していますが、入荷遅延は当院だけではなく調剤薬局でも同様ですので、薬局に処方せんを持って行ってもお薬がない、ということもしばしばです。
ずさんな生産を行っていた医薬品メーカーが摘発されたことに端を発して、他のメーカーも生産ラインのチェックを厳しくすることで、生産効率が落ちているところに、新型コロナウイルス感染拡大で医薬品工場勤務の人員を制限し、さらに医薬品の輸入原末の調達の遅れが発生。先発品メーカーはジェリックが販売された薬の生産を縮小しているので、急な増産は難しい、など複数要因が重なって、医薬品の品薄状態が続いています。
今のところ、欠品はビタミンDなど緊急性の低い薬や、代替薬のある消化器系のお薬が中心なので、治療に支障をきたさないように対応し、患者さんにはその旨をご説明しております。