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「鎌倉殿の13人」の影響か、京都の奥地、大原に行ってみた。昔は、大原に行くとなると、京阪三条から京都バスで行くというのがパターンだったのだが、最近は、地下鉄などもできかなり行きやすくなった。今回は、地下鉄で国際会議場前駅まで乗り、そこから京都バスで向うことにした。
途中、八瀬を越えたあたりから、雲行きが怪しくなり、大原の手前辺りでは、空に雪雲が広がり、虹のようなものが山にかかっていた。もしかして、大原の里は雪なのか?
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大原のバス停で下車してびっくり、一面の雪景色。しかも、小雨が降っている。まあ、途中で傘でも買って行かんとしかたないか。
途中、みやげ物店で傘を手に入れ、三千院までの参道を歩くと、時々傘の上に雪が落ちて、ドサッと音を立てる。最近では全くない感覚だな。
まずはということで、三千院に行く前に、承久の乱の首謀者、後鳥羽天皇とその皇子、順徳天皇の御陵に立ち寄ってみることにした。
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後鳥羽天皇は、高倉天皇の第四皇子で、安徳天皇の異母弟。安徳天皇の都落ち後、三種の神器がないままに即位する。後白河院の死後、息子の土御門天皇に譲位し、上皇となる。
順徳天皇は、兄である土御門天皇の譲りをうけて、即位。
1221年に承久の乱を引き起こすも、あえなく敗戦。中心的な位置にあった後鳥羽天皇、順徳天皇は隠岐島、佐渡島にそれぞれ配流となった。順徳天皇は承久の乱を起こすにあたって、天皇の地位を、仲恭天皇に譲位している。
後鳥羽天皇は、非常に多彩な才能の持ち主であり、歌人としては、新古今和歌集の編纂にあたって、実質的な撰者の一人である。
そして、百人一首にも選ばれているので、ご存じの方も多いであろう。そして、順徳天皇も百人一首に収録されている。
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さて、後鳥羽天皇、順徳天皇大原陵である。
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あまり、訪れる人もないのか、雪が白く積もったままの雪化粧をしている。後鳥羽天皇の墓と伝えられる十三重の石塔の上にも、樹の枝に雪が乗っていた。何とも寂しい、物悲しい景色である。(ちなみに順徳天皇は、十三重の石塔の後ろの高まりが順徳天皇の墓所と伝わる。)
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後鳥羽天皇と順徳天皇は、承久の乱に敗れた後、それぞれ隠岐島と佐渡島に配流となり、配所で亡くなり、荼毘にふされたのち、この大原の地に埋葬されたという。
御陵の横には、両天皇の菩提を弔うために江戸時代に再建された法華堂が建つ。
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この大原の地に両天皇が埋葬されたのか、この地が当時の人々には、浄土に近い地だったのだろう。(王城の地には、踏み入れることはできないという事情もあったのだろうが。)
承久の乱で、後鳥羽天皇側が鎌倉方敗戦したことにより、政治的にも、文化的の一つの時代が終わったことになる。
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補足ながら、「鎌倉殿の13人」では、後鳥羽天皇は、ストーリー上重要な位置にあったのだが、順徳天皇の方は全く出てこず、承久の乱についても、ほとんど描かれることがなかったのは少し残念だった。
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大原のバス停から、この両天皇の御陵のまでの径が、大原女の小径とされ、大原女の姿をした小さい石像が要所要所に置かれていた。
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なかなか愛嬌がある顔をしている。
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