こんばんにゃ。
こんなダメ人間ながらも
世のシッカリ者の皆さまのおかげで
今日まで生きてくることができたのですが
そういえば!
昨日、もっとすごいツワモノたちを
見たのでした。
忘れないうちにメモしておきます。
昨日は日曜日。
昼間から堂々とお酒が飲める
天神にある行きつけの某飲食店で
昼下がりの黒霧をたしなんでいたところ
お婆さま3人組が入店してきました。
皆さま、
髪も真っ白、腰も曲がり、足取りもおぼつかなく
御年80代くらいであろう年代です。
天神までショッピングに出てきたついでに
ランチ女子会、という雰囲気。
ワタシの席の近くのテーブルに座り
耳が遠いのか、大声でおしゃべりをされるので
話の内容が、否が応でも耳に入ってきます。
最初の話題は、スマホについて。
皆さま、バッグから自分のスマホを取り出して
ワイワイ話されているのですが
「このQRコードを読み込めばいいのよ。」
「あら嫌だ、私、今月はもうギガが足りないの。」
なんて会話をされだしました。
まずそれにビックリンコ!
80代のお婆さまがたが
ギガが足りなくなるほど
何をやってるの?!( ゜Д゜)?!
ワタシは、ゲームも動画も興味が持てない方なので
ギガが足りなくなったことなんて一度もなく
そんな自分がむしろ恥ずかしく思えてきたくらいよ。
そういえば、QRコードを読み込むなんてのも
ここ数年やっていないような気がします。
何だろう、この敗北感は・・・。(呆然)
そんなワタシの動揺を知るはずもなく
お婆さまがたのおしゃべりは、とりとめなく続き
話題は「最近面白かったこと」に移りました。
そしたら、一人のお婆さまが
「聞いて頂戴!私、イケアに行ってきたのよ!」
と、興奮気味に話し始めました。
イケアだったら、ワタシも行ったことあるからね。
なるほど。興奮するのも分かるわよ。
「そうか。そうか。
ご家族にでも連れて行ってもらったのかな。
スケールの大きさに圧倒されただろうね。
可愛らしいなぁ。」
と、微笑ましい気持ちで聞いていたのですが
ところがどっこい!
ガチの大冒険だったのです!
そのお婆さまは、二日市在住とのこと。
地元テレビの情報番組で、イケアの特集を見て
どうしてもイケアに行ってみたくなりました。
しかし、一人暮らしで、車も運転できません。
イケアは新宮町にあるということは分かりましたが
新宮町のどのあたりにあるのかも分かりません。
しかし、この好奇心は止められない。
西鉄で天神まで出て(ここまでは割と慣れている)、
天神から地下鉄に乗り換え、東区方面に出て
東区辺りからバスに乗れば
新宮まで行けるのではないか?
あんなに巨大な施設だから、何とかなるだろう。
お婆さまは、そう考えたわけです。
しかし。
勢いで天神まで出てきたものの
まず立ちはだかったのが、地下鉄の壁。
目が遠くて、切符の金額も読めない上
タッチパネル自販機の使い方も分かりません。
そこでお婆さまは
そこらへんを歩いている人を捕まえて
「とにかく東方面まで行きたいんです。」
と聞きまくり
無事に切符を購入することができました。
次に
東方面の終点(どこだろう。貝塚駅?)まで行って
地上に出るも
新宮行きのバスなんか、全然走っていません。
そこでまた、
そこらへんを歩いている人を捕まえて
「大きな家具屋に行きたいんです。
バス停はどこにありますか。」
と聞きまくり
(イケアという名前が思い出せなかったらしいが
『大きな家具屋』で通じたらしい)
見るに見かねた、通りがかりの親切な人が
自分の車でイケアまで送ってくれて
更に
「帰りも送って行ってあげますよ。
何時間後くらいにお迎えにきましょうか?」
と言ってくれて(神?!)
ありがたくお言葉に甘えて
数時間後にイケア入口まで迎えに来てもらって
無事にイケアを堪能することができました、
という
一大スペクタルな冒険談でした。
ワタシは、肴を味わいながら
淡々と黒霧を飲んでいたものの
そのお婆さんの冒険談が面白くて
ついつい耳がダンボ状態。
お婆さま3人組と一緒に
ハラハラドキドキしながら
すっかり意識をそっちに持っていかれてしまい
無事に家に帰ってくることができました、
というオチにたどり着いたところで
思わず安堵のため息がこぼれてしまったくらいです。
www
二日市のお婆さまが、若い頃
シッカリ者だったか、ウッカリ者だったか、
は分かりませんが
どちらにしても、人間、年齢を重ねれば
出来ないことも、分からないことも、
増えるのだから
ご年齢を召した方には、こんなふうに
自分の好きなことや、やりたいことを、
思う存分やってほしいなぁと
つくづく思いました。
ワタシも、日ごろから
皆さまに助けてもらっている恩義は感じているので
その分、自分よりも弱い人たちには
親切をしたい気持ちマンマンで生きています。
そして、もしワタシが
お婆さまを車で送り迎えしてあげた人だとしたら
「自分はシッカリした人間である」という
セルフイメージを持たせてもらったことに
むしろお婆さまに感謝するね。
(ついでに、ブログのネタにもなってラッキー!と喜ぶw)
お互いさ、補いあって、生きていこうじゃないか。
画面を上下ひっくり返すと、あら不思議。
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