「どこで待ち合わせようか」
「ちょっと服を見たい?」
「じゃああの店でね」
かわいいリュックを背負った母はその頃もう病のせいで話せなくなっていたけれど、通路の間から姿を見つけて「ああまだ外で待ち合わせられる」と心の深いところで神さまに感謝した。
何年前のことだっただろうか。
その気持ちは今もそのまま私の中に残っている。
母がいなくなった先の未来である今のこの時間では、深い悲しみと入れ替わるのかと思っていた。
けれど違った。
一緒に過ごした時間は何一つ損なわれることなくひと続きに存在し続ける。
その姿がこの傍になくても。
お洋服の間から母をみつけた喜びは、今も私と共にある。
もしかしたらあの時よりももっと強く。
「ちょっと服を見たい?」
「じゃああの店でね」
かわいいリュックを背負った母はその頃もう病のせいで話せなくなっていたけれど、通路の間から姿を見つけて「ああまだ外で待ち合わせられる」と心の深いところで神さまに感謝した。
何年前のことだっただろうか。
その気持ちは今もそのまま私の中に残っている。
母がいなくなった先の未来である今のこの時間では、深い悲しみと入れ替わるのかと思っていた。
けれど違った。
一緒に過ごした時間は何一つ損なわれることなくひと続きに存在し続ける。
その姿がこの傍になくても。
お洋服の間から母をみつけた喜びは、今も私と共にある。
もしかしたらあの時よりももっと強く。
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