ライブドア社長の堀江貴文氏が広島6区から無所属で出馬すると発表したことを受け、自民党広島県連の
奥原信也幹事長は19日、「(党推薦のない)今のままであれば、県連としては何も対応しない」と述
べ、現時点では堀江氏を支援しない考えを明らかにした。
超農村の広島6区で堀江氏は絶対に当選しないだろう。
そもそも彼は国会議員なんぞというものに価値を抱いていないのではないか。
政治思想もない。あるのは市場万能型経済主義という旧来の古典経済学とまでいえない思想だろう。
自民公認で比例区でなら当選できるが、小選挙区単独は不可能である。
ただし、可能な方法はある。
だが、その方法は堀江氏には適しない。
今までの民主党候補者よりかは、差を縮めることができようが
限界がある。
選挙はビジネスとはかなりの部分で異なる。
マーケットのリサーチとはあきらかに違う。
その戦場で戦ったものでなければわからない。
しかし、それをすぐさま感じ取る嗅覚の持ち主もいる。
堀江氏がそれに相当するかどうかだ。
彼は今の時代だから脚光を浴びているが、
かつてはそこらじゅうにいた人の中の1人である。
今は、そこらじゅうの人々の無気力さが蔓延しているため
カリスマに写って見えている。
だが、彼の思想というものは、旧来のものにしか過ぎない。
以前あったものを掘り出している小泉内閣の政治と全く同じである。
そこには多くの欠点があるから、亀井静香的な政治経済が生まれたのである。
今度、それがダメだからもう一度戻そうという、ただそれだけの能無し政治である。
そもそも、自民党は昔ながらの政党であったのが
小泉純一郎総裁によって、生まれ変わろうとしていることは確かだ。
ライブドアのニッポン放送買収問題の時、理解を示したのは民主党で
反感を抱いていたのは自民党に多かった。
だが、自民党の腐敗部分がいま、国民新党として、あるいは自民党公認漏れの
無所属として吐き出された以上、自民党が堀江氏に擁立要請をするのは当然の
ことである。
だが、これを額面どおりに受け取ってはならない。
堀江氏はいまだもって民主党に近い存在であるかもしれないからだ。
今回、無所属で立候補というのも怪しい。
当選後に、民主党に入党するということではなくて
当選後に郵政民営化法案だけ賛成して、あとは無所属から新党を立ち上げるか
あるいは立候補そのものをとりやめるかだ。
堀江氏は国を憂いて立候補しようという人ではない。
夢がある人かもしれないが、経済という奴隷の中での夢だ。
直前で堀江氏は立候補をやめることもありうる。その結果助かるのは民主党である。
民主党としてはぜひそうしてもらいたいだろう。
当選する見込みが無い状況で広島6区に突っ込んでいくのは、政治をやりたいからではなく、今回もまた
単なる売名行為で終始しようというもくろみもあるかもしれない。
堀江氏はあくまでも経済しか考えていないように見える。
まあ、どうせやるなら自分がリーダーでやりたい政治、すなわち経済優先主義の社会を作ろうということ
であろうか。
落選したとしても、その話題は残るわけだから、自らの経歴を一つ作り上げることとなり、そのこと自体
を目的にしている可能性がある。彼にとっては、それで十分だ。
話は飛ぶが、今回のこの選挙で気になるのは小沢一郎氏の動きである。
世界の戦争のほとんどが米国が関連し、日本の暴力団抗争のほとんどが山口組が関連しているのと同様に
つねに政界の一大事には必ず関与していたのが小沢一郎氏である。
ところが今回、表面上ではなんら情報が出てこないのはどうしたわけだろう。
小沢氏が自民党→新生党→新進党→自由党→民主党と従ってきた
田村秀昭氏が国民新党結成に参加した話題があるぐらいであり、小沢氏とは直接的ではない。
これとて、小沢氏の仕掛けではないとは言い切れないところがある。
今回、堀江氏が広島6区での立候補を直前で取りやめるとして、利を得るのは民主党である。
そして、その民主党広島6区支部長・佐藤公治氏は自由党衆議院議員から
民主・自由合併による人である。
埋もれがちな民主党候補者であるが、これが何を意味しているか。
今回の総選挙で小沢氏は、他にも細かい場所で、水面下での工作を行っているものと
みられる。
小沢氏は幹事長職から党首クラスをつとめるようになってから、政治戦略の面で多くの反省をしている
だろう。その反省点を実施するときがきているようだ。
刺客と造反に国民の目が向いているうちに。
以上\(◎o◎)/!