前略、ハイドン先生

没後200年を迎えたハイドン先生にお便りしています。
皆様からのお便り、コメントもお待ちしています。
(一服ざる)

カルロス・クライバー指揮 『ブラームス:交響曲第2番』

2020-05-30 17:33:03 | クラシック音楽
「音楽の喜び」あるいは「音楽の楽しさ」
もっというと「幸せ」に満ち溢れた映像とでもいいましょうか。


NHK交響楽団の定期会員を辞めてから、
クラシックのコンサートに行く機会はかなり減りました。

それでも毎年、5月は「ラ・フォル・ジュルネ」に行ってましたし、
また3月、4月はバッハ大先生の「マタイ受難曲」が結構演奏され、
昨年、一昨年も聴いていたので、今年も楽しみにしていたのですが・・・。

こんなご時世なので、家でCDやDVDを観たり聴いたりしていたのですが、
改めてこのDVDの紹介です。



カルロス・クライバー指揮
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
モーツァルト:交響曲第36番ハ長調《リンツ》
ブラームス:交響曲第2番ニ長調

有名な演奏なので、ご存知の方も多いでしょう。


実はクライバーに関しては、生前はあまり興味がなく、
亡くなったのち、クラシカ・ジャパンなどで映像を観てから好きになりました。
演奏を聴くのが好き、というより彼の指揮姿を観るのが好き、といった方が
正しいでしょうか。

「踊るような」などと評される彼の指揮姿は、
確かに観ていてうっとりするほど美しいのですが、
同時に「音楽そのもの」を具現化したような指揮振りでもあります。
「旋律」をそのまま動きで表すような。

このDVDに納められている2曲は、
お互いを知り尽くしているウィーン・フィルとのコンビ、ということもあってか、
どちらもそんなクライバーの特徴が堪能できる演奏です。


途中、ほとんど指揮をしていない?ような、
相手(ウィーン・フィル)を信頼しきっているようなモーツァルトも楽しいですけど、
おススメはブラームスですね。


指揮棒を動かさず聞き入っているクライバー


楽しくてしょうがないクライバー

「旋律そのままの動き」がたっぷり観られる第2、第3楽章もいいのですが、
繰り返し、何度も観てしまうのはやはり第4楽章。
冒頭の言葉は、その感想です。

指揮者、演奏者、観客、全てが幸福感に満たされているような、
「音楽の喜び」そのものとでもいうような「奇跡の瞬間」が
映像に納められている気がします。


こんな指揮者、もう二度と現れないでしょう。


<追記>
今年の1月にNHKのBS8Kで、このコンサートが放送されたようです。

まだ8Kどころか4Kもなかった2014年、
幕張メッセの宇宙博で8Kの映像を観た時は、
まるで実際の風景を観ているような「実在感」に驚きました。

このDVDはあまり鮮明な映像ではないのですが、
オリジナルフィルムからリマスターしたのでしょうか。
8Kのハードが普及した際は、真っ先に観てみたいですね。
コメント
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