前略、ハイドン先生

没後200年を迎えたハイドン先生にお便りしています。
皆様からのお便り、コメントもお待ちしています。
(一服ざる)

VORTEX ボルテックス -巨大生物総進撃-

2014-01-01 17:44:58 | 舞台・映画など
2013年の最後にDVDでとんでもない映画を観ました。

『ボルテックス-巨大生物総進撃-』 2012年製作のアメリカ映画です。
DVDの裏面には次のような惹句が踊っています。

 前代未聞の巨大生物群×史上最強の米精鋭部隊×地球を飲み込むワームホール


実際は「巨大生物群」ではなく、巨大サソリ、巨大タランチュラ、巨大スズメバチが
一昔前(いや三昔くらい前)の非常に残念なCGで、しかも一匹づつ登場します。

CGのレベルは「ロボコップ」(1987年公開当時)に出てくるオムニ社のロボット(ED-209)並み、
といえばわかるでしょうか。
(最近のブルーレイとかだと修正されているのかな?)


迎え撃つ「史上最強の米精鋭部隊」は、ろくな装備も持たせてもらえず、
隊長と博士と、博士の元カノで隊長の今カノの女性兵士との痴話喧嘩に
文句の一つも言えません。

この手の映画では部隊に同行する博士は、大抵戦闘シーンで足でまといになるのですが、
この作品の"もやしっ子博士"、体力もないくせに、いざ巨大生物が出てくると、
「みんなは先に行け」とかいって戦いに参加しまくるし。
(隊長!あんたの使命は博士を無事生還させることだったのでは)


巨大生物と戦うシーンは、CG相手に銃を撃つ(効いていないけど)以外は、
相手(巨大昆虫)の背中に乗った"体"で、ナイフを振り下ろしてやっつけたり。
(あと殺虫剤?を使った、即席火炎放射器ね。これが一番効くみたい)

説明無用!!の未知の「ガッタ放射線」なるものでワームホールが作られるようですが、
ガッタ線を放つ水晶で、生物が巨大化するようです。なんか、そうらしいです。
その「巨大化水晶」を使っての驚愕のクライマックス!
戦場で芽生えた「漢と漢の友情」。そしてヒロイン(女性兵士)の恋の行方は・・・。


最後、スティーブ・マックイーン「人食いアメーバの恐怖」(絶対の危機)風の、
なんか「まだまだこの戦いは終わらないよ・・・」的な、意味深なカットがあったりして。
(もしも、万が一、続編が出たら絶対観ますね!)


B級(またはパチモン)ホラーやサスペンス映画を最近よく観るのですが、
それらとは明らかに一線を画する「破格の出来栄え」です。
繰り返しになりますが、これは2012年の新作ですから。

ネットで検索すれば、もっと微に入り際に入り、
この作品の"凄さ"を語っているものもありますので、是非ご参照を。




↑もちろん、こんなシーンはありません。別にビルも倒壊しないし。
兵士もこんな重装備じゃなかったような。

ちなみに我が家のDVDはサンプル版のせいか、
中央の「生き残れ!!」の文句が「絶対絶命!!」になっています。

「絶体絶命!!」じゃないですよ。「絶対絶命!!」ですから。

他にも「ツッコミどころ満載」というよりも、全編「ツッコミどころ」だけでできている。
なんで今、こんな作品が・・・。


仲間内でゲームや賭け事をするときには、
「このDVDを観て感想文を書け。但し褒めよ」という罰ゲームを入れてみて下さい。
きっと辛くて泣くと思います。


あるいは
「このDVDを観たものは、一週間以内に二人に観せなければならない」
とかね。