前略、ハイドン先生

没後200年を迎えたハイドン先生にお便りしています。
皆様からのお便り、コメントもお待ちしています。
(一服ざる)

パラドックス定数 『元気で行こう絶望するな、では失敬。』

2010-07-04 16:14:53 | 舞台・映画など
劇団「パラドックス定数」の公演、
『元気で行こう絶望するな、では失敬。』を観てきました。

お芝居を観るのは久しぶりです。

大変面白かったです。


出演者20人は全員男性で、
舞台は高校3年第1学期の学校と18年後の同窓会。
一見仲の良いクラスメート達、でもそこに厳然と存在する「力関係」。

ここで詳しいストーリーを紹介する意味はないと思いますが、
何かとても懐かしいような、ちょっと心苦しいような
「思い出」が蘇ってきました。


音楽、効果音が一切使われなかったこともよかったと思います。
もし、感情を煽るような音楽が流れていたら、
きっと陳腐な「青春物語」になってしまったでしょう。
その代わりに、出演者達が奏でる「三三七拍子」が
観る者の涙腺を刺激します。



出演者の中に、岸田研二さんがいらっしゃいます。
かつて岸田さんが組んでいた『惑星』というバンドのファンでした。

バンドは残念ながら2007年に解散し、
岸田さんはバンド以前にやっていた舞台俳優に復帰。
出演される舞台はなるべく観にいくようにしています。

何かを表現するということでは、音楽でも舞台でも
(あるいは文章や絵でも)
同じだと思いますし、今は全力で舞台に取り組んでいらっしゃいます。


でも、いずれは「彼自身」の表現を、
「彼にしか見えていない世界」を見せて欲しい、と思っています。
私にとってそう思わせてくれる数少ないアーティストですから。