感動としあわせの家づくり物語

岡山県倉敷市の工務店「林建設」の大工職人「林俊文」が仕事で感じた「感動としあわせの家づくり物語」を綴っていきます。

「他にはない」モノをつくる時のイマジネーションを・・・

2012-11-24 20:40:45 | 住宅新築現場物語
週末の土曜日の朝は雨がパラパラとする天気ではありますが、みんなと一緒に倉敷市玉島でのファースの家新築現場へ向います。

土曜日の朝という事で比較的スムーズに車も走り現場では駐車場の土間にコンクリートを流す為の下地つくりに勤しみます。

鋤取の作業も終わり今日からは残土の処分と砕石の搬入を「しんちゃん」、「まっちゃん」が手分けして作業。

電気、水道の両設備業者さんも器具付け作業に取り組んでくれ順調に工事が進んでいます。

もう一方の建物内部に計画された駐車場では左官さんたちが土間のコンクリートを流していく作業ですが・・・

こちらは流した後に生コンの硬化具合を見計らいながらの仕上作業。

時期的にも気温が低い上にコンクリートの重ね打ちという事で水の引きも悪く照明を用意してのナイター営業覚悟の様子。

それでも黙って硬化を待つ左官さんたちですが今夜の彼らは当分帰れそうにありませんね。

さて写真は別注家具屋さんにオーダーして作っていただいた特殊テレビ台。

こちらのテレビ台一見何処にでもありそうなテレビ台ではありますが、実は日本中探してもこちらのお宅にしかないオリジナル品。

今回はペットの猫ちゃん対策で、テレビを箱の中に入れてしまいたいとの要望で既製の商品では何処を探してもある筈のないテレビ台の製作に挑戦。

普段はDVDデッキなどのAV機器の置き場以外にもテレビ本体も箱の中に収納できます。

特に考えたのがテレビの出し入れ・・・

前面のパネルを開閉するにはガラスの重量が在りすぎる為現実的には不可能。

テレビの前には桟があっては成らない上に前面のガラスが万が一割れた場合も取替えできる事が必須という事でちょっとした工夫で計画。

他にもテレビから発する熱の問題やテレビなどの配線の経路など様々な工夫が成されてります。

この様な特殊なものを作る場合は予め施工図と呼ばれる詳細図を作り様々なケースを想定しておく事が大切ですね。

今回、外装は「シオジ」と呼ばれる柾目の綺麗な突板を使用してもらい、室内のナチュラル且つレトロな雰囲気を大切にピカピカしすぎない自然な感じの家具に仕上ました。

こちらの家具も塗装とガラスは別工事という事で現場で塗装して今日でガラスを納めて完了です。

どんな状況にも対応して製作できる世界にひとつのオリジナル家具。

しかし「見栄え」と共に「機能が果たされる」までには相当な労力とイマジネーションが必要です。

一本の木から始まる感動としあわせの家づくり物語 林建設 林俊文

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いつもより低く感じる空を見上げてみれば・・・

2012-11-23 19:52:29 | その他
昨夜は久しぶりに中学校時代の友達2人と一緒に近所の居酒屋に・・・途中から偶然にも他の友達、知人も集まり少し飲みすぎ二日酔い気味の朝。

そんな今日は世間では三連休の初日ではありますが当社の「家づくり」は今日もフル稼働。

「しんちゃん」、「まっちゃん」に加え、今日は「小野くん」も一日だけですが手伝いに来てくれ倉敷市玉島の現場へ向います。

私はひとり会社で溜りつつある書類の作成に取り組みましたが年内で期間を切られた工事が殺到しているので材料の手配なども行っておきます。

キーボードを打てども打てども終らない作業に嫌気がさす頃、ご近所さんから建具を削って欲しいとの依頼を受けて早速、現場へ急行。

古い建物なので鴨居が下がり2枚の引き違いの建具が外れないのですが、ここはジャッキを使い鴨居を持ち上げて建具を外します。

建具が外れてしまえばこっちのモノ、後はカンナを用いて建具を削りジャッキを外した鴨居と敷居の間に元通り建具を納めて工事完了。

先ほど会社に戻りブログを書いている途中ですが・・・

今朝方恩人と言っても過言ではない程の人に不幸があり、沈む気持ちのままうわの空でのブログの内容に・・・

今夜は全く中身の無いブログの更新になり、私には今日の空がとても低く感じる一日に・・・

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道具の年季と手入れ具合で解る職人の想い

2012-11-22 19:07:06 | 家づくり職人物語
今日は岡山市北区高松へ以前から注文していた材料を引き取りに向います。

今回の材料と言うのが特殊なもので探しに探した「麻ロープ」。

これは現在新築中の現場の柱に巻くためのものなのですが・・・

当初は簡単に考えていたのですが柱一本分を一本のロープで巻き上げるにはロープの太さが10mmとしても150mほどの長さが必要。

これを一本物で取り扱っている材料屋さんが中々、見つからず苦労しましたが無事に注文していたロープも手に入れ意気揚々と現場へ向います。

現場の方では「しんちゃん」、「まっちゃん」が車庫部分のコンクリートの下準備を開始。

小型の重機を使い「鋤取」と呼ばれる掘削作業を行っています。

屋外では水道屋さんが排水の接続なども開始して現場の方は急ピッチで工事が進んでいる様子、内部では塗装屋さんと電気屋さんが各々の作業に取り組んでくれているようです。

そんな中、写真は左官職人さんが勝手口などの踏み台を仕上てくれている所。

熟練の職人さんが使い込んだ金コテを使いモルタルを仕上ていくとみるみる内にモルタルがピカピカになっていきますね。

私たち大工の道具、「ノミ」や「カンナ」の様に日々の手入れが成されているのでしょう。

こちらの左官職人さんが私が大工の世界に弟子入りした頃に言ってくれた言葉の中で特に心に残るのが「職人の道具は常に綺麗にしておかないと成らない」と言った一言。

当時は道具の手入れもろくに出来なかった私にはとても重い言葉ではありました。

刃先がボロボロになったノミやカンナ、錆びてしまった鋸、汚れてしまった金づちなど、そういった道具で施工されるお客さんの気持ち考えればを当然の事ではあります。

この熟練の左官さんに会う度に、あの時の言葉から大工道具の手入れが出来るよう懸命に取組んだ頃の私を思い出します。

当時から十数年、今も変わらず使い込んだピカピカのコテでモルタルを押えるこちらの左官さんに改めて感謝。

そう思えば職人の道具とは決して「新しければ良い」と言うものではないようです。

日々の道具の手入れ具合で職人さんの技量や家づくりに対しての想いは推し量れるようでも・・・

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頭に描いた親切を行動に移せる人で在り続ける

2012-11-21 20:08:04 | 住宅リフォーム工事物語
今日は三女「みーちゃん」の参観日という事で、私は末っ子長男の「けいくん」と共に出社です。

9時までは私が彼の面倒を見る事になっていて出来る事が限られる中で先ずは先日、建具の修理を施工させていただいたお客さんの所へ請求書をお届けしておきます。

お客さん宅では丁度、足の不自由なおばあちゃんが資源ごみを近くのゴミステーションに運ぶ所。

請求書を渡しに来たついでに差し出がましいとは思いながらも、私がおばあちゃんの変わりに資源ごみをゴミステーションまで運んでおいた所・・・

大した事ではないのですが驚くほどに、こちらのおばあちゃんが喜んでくれ私はビックリ!

夕方、早速集金に着てねと呼ばれた際には娘さん夫妻にも朝の話をしてくれていたようで恥ずかしい程に感謝してくれるお2人・・・

何でもないような小さな親切でしたが、ここまで大げさに感謝されると反対に悪い気がして何だか逃げるように帰る私でしたが・・・

やっぱり他人が喜んでくれる姿は嬉しいもの、どんな些細な事でも良いので「頭を過る親切」を「行動に移せる」人であり続けたいものです。

その後、一旦会社に戻り「けいくん」を母にあずけた後に、友人の塗装屋さんの依頼で倉敷市連島へ鋼製ベランダの改修を計画されているお客さん宅へ。

こちらの鋼製ベランダ、造りはしっかりしている物の土台の接合部分が錆びて穴が開いている箇所が数箇所ありこのままベランダを修理か?それとも比較的軽いアルミの製品に取換えか?を検討されているようです。

ベランダの屋根が乗っている下地の状態なども悪くはないようなので、とりあえず当社からは2種類の見積もりを提出しようと思っていますので、見積作成の為のしばらくのご猶予をお願いします。

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年末に向けて立て込む工事依頼をスムーズに進める努力を・・・

2012-11-20 19:27:39 | その他
今日もみんなと一緒に「家づくり」に携われた事に感謝。

倉敷市玉島でのファースの家新築現場は仕上の工程という事で各業種の職人さんが慌しく工事を続けてくれています。

そんな中、私は「しんちゃん」と一緒に外溝エクステリア工事を進め縁側の前に設置する目隠し塀の土台部分のコンクリートの打設に向けて型枠を組立ます。

今回は打ちっ放しコンクリート仕上を予定しているので型枠材も新品を購入。

型枠組みの制度が仕上の善し悪しにも繋がるので気の抜けない作業が続きますが是非、流石は大工職人が作った化粧コンクリートと言ってもらえるように技術の粋を結集して作業に取り組みます。

内部の方では電気、水道の両設備業者さんが器具付けの作業に勤しむ中、「まっちゃん」が施工していたトイレのデザインタイル貼りも完了。

この「まっちゃん」の施工した50角のタイルの貼られたトイレの内装は黒とダークブラウンで統一され格好良い空間に成りましたよ。

写真は建物に計画された車庫の壁・天井の塗装をしている塗装屋さん。

ケイカル板の継ぎ目や釘などをパテ処理し何度もサンドペーパーで自分も真っ白になりながらも下地の処理に勤しんでくれています。

夕方には投光器の灯りの中一度目の塗装まで施工してくれていました。

明日で2回目の仕上げ塗装で完了予定という事で明日で塗装屋さんは一時現場を離れるのですが、代わりに左官さんが現場に入り明日も慌しい一日に成りそうです。

さて、会社の方では来月早々から工事スタートするマンションのワンルーム改修工事に向けて書類の作成を行います。

ある程度の規模のマンションにも成ると管理組合などに工事の申請が必要との事で申請用の書類は早めに作っておかないと。

他にも、倉敷市の某企業さんの事務所移転に伴う設備工事も月末から来月頭にはスタートしそうな様子にこちらも段取りを組んでいかないと・・・

そんな中、特に気に成っているのが去年、当社で新築されたOB施主さんから2ヶ月以上待っていただいている外溝エクステリア工事の事。

年内完工の約束だけはしているもの具体的なデザインや工事内容の話が煮詰まっていないのが気がかり・・・

近日中に時間をつくってお客さんと一緒に工事の方向性を決めて行かなければ・・・

しかし時間に追われ、仕事に追われと気がつけば11月も終盤に差し掛かりそうな時期。

毎年の事ながら、どうやら今年も11・12月と今年も年内はギリギリまで「家づくり」に取組む事になりそうですね。

一本の木から始まる感動としあわせの家づくり物語 林建設 林俊文

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