「自由の哲学」ノート

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唯一者とその所有 メモ 第一編/人間編 人生

2013-08-29 19:53:55 | 「唯一者とその所有 」シュティルナー
自分が全ての物の裏面に自己を発見し、そしてそれを心として発見するように自分は後に至って思想の背後に自己を発見しなければならない。

即ち、思想の創造者若しくは所有者としてである。

精神時代に於いて、思想は自分の頭をそれ等が乗り越えるまで成長した。

しかし、その思想というのも元来その頭から生まれた子供なのである。

それ等が自分の周囲にさまようて熱病の幻影のように自分を痙攣さした。

……恐ろしい力である。


それ等の思想はかれ等自身のために具体的になり、神、皇帝、ローマ法皇、祖国などというような幽霊になった。
もし自分がかれ等の具体化を破壊するなら、その時自分はかれ等を自身のうちに取り返して、「自分のみが具体的だ」ということが出来るのである。

そして自分は世界をそのあるがままに自分に取る、自分のものとして、自身の所有として、自分は全てのものを自分に帰する。


もし自分が一個の精神として、最も深い侮蔑をもってこの世界を投げ捨てるなら、自分はまた所有者として種々なる精神や観念をかれ等の「空虚」に投げ捨てる。かれ等は最早自身の上に何等の力を持たない、「地上の力」が精神に対して何等の力を持たないように。

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