「自由の哲学」ノート

その日開いたページ、浮かんだイメージを大切に、読んでいきます。

ゲーテとシラーの世界観 まとめ

2015-02-01 21:23:37 | ゲーテ
《ゲーテ》

唯一の認識の源泉
=経験の世界
(理念の世界も含むもの)

経験と理念は
分けることが出来ない

感覚的な世界が
物理的に目の前に存在するのと
同じように、
理念もまた
精神的な経験を通して
精神的な目の前に存在する為



事物の理念

事物の中で直接現存しつつ、
その中で働き、
創造する

理念は、
一定の条件のもとで、
特別な仕方で
自らを具現化しなければならない

個々の事物は
特定の形態をとらねばならない

以上のことは、ゲーテにとってはあまりにも自明なことであった為、

「事物が理念に一致しない」
などということは、
どうでもよいことだった

ゲーテにとって、
事物は理念が意図して作ったものと
違った形ではありえない


《シラー》

認識の二つの源泉を区別する
・外からは観察
・内からは思惟
を通じて認識する


理念の世界と事象の世界は、
二つの切り離された世界

事物と事象の多様性

経験に属するもの

空間と時間を満たすもの

理念の世界は、違う種類の現実として
経験に対立

理性によって獲得する

「ゲーテの世界観」シュタイナー著
溝井 高志訳 晃洋書房 より




主観と客観 / 観察と思考 の対立を越える直覚

2014-01-18 20:58:39 | ゲーテ
ゲーテ的認識 メモ

理念世界 主観的思考
経験世界 客観的観察

の二つの対立を越える

一元的認識
「理念世界の浸透した経験世界」
だけに基く認識


感覚世界…肉眼
理念…精神的 な眼

そもそもゲーテにとっては
経験と理念という区別がない

理念は
「事物の中にじかにあり」
「事物に働きかけながら作りだしている」

シュタイナー の言う
直観的思考 = 主観&客観の統一

ゲーテは、この認識方法によって
事物を部分に分けてしまってから行う研究の仕方ではなく、
生き生きと働きかけているものを壊さずに
全体から部分へと向か う
自然研究の方法

を示唆した



第三章 で疑問に感じていた「観察と思考の対立」というのは、当時カントから提議された「人間の認識の限界」を受けての話なのだろうな

シュタイナーは、カントが言う認識の限界はゲーテの認識の仕方で創造的に乗り越えられると考えた

ということ

カントが言った人間の認識の限界とは?

また、ゲーテはなぜ統一的認識が出来たのか?
だいたい、「詩人」というのは統一的認識を行う者のことを言うのではないだろうか?

シュタイナーは、それを新たに科学的な方法論として提案、確立していくことが、これから今までの方法による
科学が向き合わなければならなくなる問題、これまでの認識方法によって築かれた社会に訪れる問題の解決にとって、必要不可欠になると考えたのだろう

今までの方法による
科学が向き合わなければならなくなる問題、これまでの認識方法によって築かれた社会に訪れる問題
って具体的には?