「自由の哲学」ノート

その日開いたページ、浮かんだイメージを大切に、読んでいきます。

心的活動の志向性

2015-04-01 22:30:37 | コリン・ウィルソン 「シュタイナー」
メモ
p51

ブレンターノによれば、心的行為と肉体的行為の間には根本的な違いがあると言う。

もし私が雪の上で滑って仰向けにひっくり返ったとするなら、それは非志向行的な肉体的行為である。

が、非志向行的な心的行為というようなものはありえない。

私が思考する場合、何かについて考えなくてはならない。

私はその何かに心の焦点を合わせなくてはならないのである。

すべての心的行為は、暗闇を貫くサーチライトの光線になぞらえることが出来よう。

全ての心的活動には意志の要素、つまり「志向性」の要素がある。

だから、心的活動を化学になぞらえ、流れに浮かぶ葉のように心的活動もいわば漂流しているとみなすことは大変な間違いである。

心的活動は目的を持って流れるか、それとも流れないかのどちらかなのだ。