■モリゾーとキッコロに会って来た
名古屋市消防局消防出初式は年頭でネタ切れ気味の北大路機関にとり貴重な行事であったが、今回はその意外な一幕を特集したい。
レスキュー隊員に案内され、あのマスコットが帰ってきた!、愛知急迫を経済的に救った愛・地球博のマスコットキャラクターとして一躍有名になったモリゾーとキッコロは、万博終了後、森に帰ったということだったが、森を切り開いての万博会場の影響もあってか、愛知県の行事には幾度か顔を出し、今回も消防出初式の行進から訓練展示間での間、会場に姿を現し、子供たちに愛嬌をふりまいた。イメージとしては駐屯地祭の観閲行進から訓練展示に移るまでの野外音楽演奏のようなものだろうか。
カラーガード隊も一瞬戸惑いそうな、怪しい笑顔のマスコットは、名古屋港に隣接する入場無料のイタリア村マスコットとのことで、上部の突起物が三色のイタリア国旗を示している、らしい多分。当日、イタリア村ではチーズ鏡餅の鏡開きが実施されるとのことで、その広報も兼ねていたようだ。出初式終了後、イタリア村にやたら高級な望遠レンズを抱えた集団が大挙訪れたのはいうまでもない。
更にこのキャラクターは、消防のマスコット、ケッシー君。名古屋港にケシ?と海上保安庁や厚生労働省、県警が動きそうな名前であるがもちろんこれは、消火の消しをもじったものである。本来ならば出初式の主役キャラクターであるはずなのだが、キッコロよりも小さい身の丈が災いして、案外目立っていなかったように見えたのはご愛嬌。この他、名古屋港のマスコットキャラ、ポータン君も名古屋港開港100周年をアピールすべく会場に姿を現した。
マスコットたちは、状況開始と同時に会場を去ってあたりは緊迫したムードに、・・・、と思いきや、状況開始後も会場に愛嬌を振りまいていた。
想定は、多重衝突事故が発生し車輌火災、また同時に要救助者を破損した自動車から救出するという緊迫した状況、高鳴るサイレン、駆け出すハイパーレスキュー、立ち上がれ梯子車!という状況とは関係なく、ひたすら愛嬌を振りまくモリゾーとキッコロ。
ケッシー君とイタリア村のマスコットはいつの間にか会場から姿を消していたが(反対側に行っていたのかも)、あれ、ポータン君は?と目を会場隅に走らせると、アッ、いたいた!しかもなんとスマキ状態である!
名古屋港開港百周年記念イベントのはしりとなる年頭にいきなりスマキとは穏やかではない。「お父さんスマキってなあに?」と聞かれれば返答に苦渋しそうな瞬間である。
そして上空にドーファンヘリ。オーライオーライ!という掛け声と共に、なんとポータン君は空中機動。ドーファンとポータンといった状況である。
完全にスマキ状態で宙吊り、かなりシャレにならない状況であるが、ポータン君は冷静にいつもの表情を保っている。名古屋港に陽光を反射する水面を背景に、ポータン君はどんどん高く高度を増してゆく。
一瞬、森林火災消火用の消化剤空中投射装置を搭載したドーファンにみえるのだが、写真に吊るされているのは紛れもなくポータン君である。訓練展示で要救助者をウインチで機内に収容する展示も直前に実施された為、ポータン君もそのまま機内に収容されると思いきや、やはり頭が大きすぎたのか、そのまま宙吊りで会場向こう側へ飛んでいった。
状況終了後、車両の撤収が進む中、スマキ状態からヘリ宙吊りというお笑いタレントでも中々ない状況を乗り越え、ポータン君は無事戻ってきた。小生ら一行は、一応、これらマスコットをバシバシ撮った訳だが、こうした集団にも暖かく対応してくれたのは一種意外であった。
HARUNA
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