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富士学校祭 富士駐屯地創立56周年記念行事(2010.07.11) 部隊入場編

2010-07-13 22:46:05 | 陸上自衛隊 駐屯地祭

◆富士学校祭2010詳報

 富士学校祭2010の記事です。既に書いたとおりですが富士学校祭2010に行ってきました。

Img_5116  富士駐屯地には、陸上自衛隊の普通科、機甲科、特科職種の専門教育及び戦術研究、装備運用試験及び評価試験を担当する富士学校と、運用や指揮など教育支援を行うための実動部隊としての富士教導団が駐屯しており、高い練度の隊員と充実した多種多様の装備を運用している事で知られています。

Img_5104  当方は富士学校祭の見学は二回目ですが今回は他に昨年行った友人と初めてゆくいつもお世話になっている方二名と四名での展開です。途中、道路を通行中に鹿が飛び出してきました、二頭は避けたのですが、三頭目の小鹿は危なかった、が接触する事も無く、無事富士学校の駐車場へ到着できました。

Img_5123  富士学校祭は駐車場が駐屯地からずいぶん遠いと記載したのですが、聞いてみると駐屯地正門前にも広大な一般駐車場が容易されているとのこと。それならば、駐屯地から遠い駐車場を利用してシャトルバスの運行まで並ぶのではなく、今回はここを利用してみましょう、という流れになりました。

Img_5149  今回は次善の報道やポスターなどを見る限り、最新鋭の10式戦車が登場すると言うこともあり、多くの来場者が予想されるのですけれども、どれだけ集まってもどうにも成らないものが天候。なんでも相当悪いのだとか。しかし、当方は過去の経験上、お天気運がいいので多少は楽観していました。

Img_5184  お天気運ですが、もっとも総合火力演習で知る人ぞしる当方の失言が原因、違うと思うのだけれども、それで豪雨になったこともあるので要注意です。そして一番怖いのは霧、富士学校の立地は霧が多い事で知られ、仮に目の前に10式戦車が来ていても霧で見えなければどうにも成りません。

Img_5216  さてさて、今回は開門前に、いや前回もシャトルバス運行前に展開したのですけれども、今回はさらに進んで正門に並ぼうという話でした。早朝に到着した人の話では、それでも並び始めているとのことで、急がなくては、と制限速度内で急行です。このあたりで鹿さんとこんにちは!、になったのですが。

Img_5239  駐車場に到達しますと早速装備点検です。斜面では滑るので滑り止め用装備と雨具を重点装備です。雨具はフランス海軍のレインコートと富士駐屯地(総合火力演習だったかも)で購入したポンチョ、カメラ用防滴装備一式を愛用のカメラバッグに押し込みます。・・・、いや、もちろんカメラも準備します。

Img_5320  レンズについて、駐屯地祭は基本18ー200で充分なのですが航空祭と護衛艦を撮影するべく運用している120ー400は少々駐屯地祭には大げさやも、と思ったのですが今回は10式を撮影するべく投入です。距離があるという事も充分考えられますので200が限度ではちょっと足りないかも、と考えた訳です。

Img_5346  400クラスは手ぶれ防止で、70-300とくらべ嵩張るし重いのですが、ズームで18-55と違い18-200が使われるようになると最大300では少々力不足に感じる次第です、そこで400にしたのですが、これが大きい。グリップが標準装備でもって見るとずしり、重量感も抜群です。

Img_5361  120-400は購入した時に専用のレンズケースも一緒、というくらいに持ち運びにひと工夫必要なものですが、しかし、相応の性能はあり、今回も投入、という運びになりました。岩国基地日米友好祭以来の投入です。ちなみに滝ヶ原や駒門は18-200だけでの撮影でした。ということで今回はカメラバックも大型のものを使用です。

Img_5390  準備万端、そういうところで整えた装備を担ぎ、いざ出発、駐車場から駆け上がって正門前、と行きたいところですが開門から一時間半以上あるのにさっそく大行列です。どのくらいかというと部屋を出てコンビニまで位、少々わかりにくいですがそこそこの長さになっていました。

Img_5393  このあたりで久しぶりに航空機に関するHPを運営されている方とお会いすることができました。ご無沙汰しています、というと、当方ブログを呼んでいただいていたとのこと、来たんだ、と。記事を読み返してみますと、確かに前日までの記事ではくるのかこないのか曖昧、というよりも行けないような書き方に見えていましたね。

Img_5441  富士学校正門を前に友人知人別人他人と雑談などを交わしつつ、いろいろな人が加わりまして、期せずしていつもの面々が揃うようになりました。一方の行列は止まることなく延伸が続きまして、最初の頃はこんなに後ろが並んだのか、という程度ですが遂には辻を越えて最後尾が見えない状況に。

Img_5465  この調子で行列が伸びてゆけば、開門までに御殿場アウトレットモールまで繋がるのでは?と冗談も飛びましたが、長くなる一方の行列を見まして富士学校の班長さんが無線でやりとりをしています。会話は想像するほかありませんが、空気を読むまでも無く、さすがに行列が長く成りすぎたようです。

Img_5480  幾度か無線のやりとりを経て状況が前線と司令部で伝わった模様、班長さん曰く、みなさん開門を早めますのでもう少しお待ちください、と。一同拍手です。情報共有と判断の速さ、流石は富士学校、と思いました次第。ところで、想像も出来ませんが、この時点で最後尾はどこまで並んだのでしょうか、ね。

Img_5505  少々待ちましたが、炎天下であれば苦しいだろう待ち時間も幸いして曇りでして翌日が痛い日焼けの心配はありません、開門が始まり列が動き始めます。富士学校は富士の裾のというよりは斜面にある、と書きましたが、その通り斜面を少しづつのぼってゆきます。手荷物検査は六ヶ所、八ヶ所かな、いくつかのブースに分かれて行われていましたので、混雑していない奥の方へ。

Img_5522  手荷物検査では雨具が多いので一つ一つ見せてお手数をおかけしてしまったのですが、今回は作業服的な方はそこまで調べられませんでした。ベストを着てゆかなかったのは正解でしたようです。順次、雨具、雨具、傘、防滴装備、防水用、と見せてゆきます。手荷物検査を終えますと、さらに上の方に上ってゆきます。最短距離は車道になっていますので誘導路に沿っていきます。

Img_5528  途中に見える保存展示装備は後回しとして登り続け、坂の上の式典会場に到着しますと、まずは陣地を固めなければ成りません。後ろの人に迷惑がかからず、しかし良好な写真が撮れる場所を探します。斜面を降りた最前列部分は既に満席という状況ですが、斜面の上の部分、木立の真下のあたり滑りにくい部分はまだあいていました。

Img_5493  この場所、目の前は急斜面ですが、こう言うところの方が割り込まれないのですね、斜面で座れませんから。というのも、某団体旅行のバッジをつけた方々の割り込みが多いと言いますか、ご一緒したか他の目の前にも現れて移動を余儀なくされた、と。割り込みはやめましょう。

Img_5526  ここで、少し現実に戻って厳しい状況がありました。富士学校祭の紹介記事では、式典会場に戦車の大群が並んでいる勇壮な写真を掲載していますが、到着して見ますと式典会場を見渡すと入り口付近に装甲車がちらりと見える程度で、前回のようなずらり並んだ戦車部隊、という情景がなかったのです。

Img_5533  まずい、・・・、今年は配置が違うのか、訂正情報を第二北大路機関に掲載した方がいいのか、と焦りを感じていたのですが0820時頃から続々と車両が入り口付近から前進を開始、観閲台前で敬礼を行いそのまま待機位置へ進んでゆきました。今回掲載しているのは、まさにその様子を撮影した写真なのですが、まるまる観閲行進と同じ構図を最初に撮影できたわけです。

HARUNA

(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)

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6 コメント

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はるな様 昨日は夕方、お忙しいところご教示いた... (ボンバル)
2010-07-14 02:41:26
はるな様 昨日は夕方、お忙しいところご教示いただきありがとうございます。領空領海侵犯への対応の件ですが、確かに当方の行き過ぎもありましたが、その前提にあったのが領空侵犯措置の空自機が2機、いるとして、内1機が突然攻撃を受け撃墜された場合、どう対処するのか、海自についても同様にですが、僚艦が突然、魚雷攻撃を受け沈没したという想定で空自、海自の広報担当?に電話して確認してみたのです。電話した理由は韓国哨戒艦の事件があったからで、まあ今、冷静に考えると韓国とは、現在も休戦中という点で違いがあるかもしれませんが、一方で大分前でしたが、奄美大島近海だったと思いますが、海保船との銃撃戦事件もありましたし、大昔ですが、米国の電子偵察機?EC121?が撃墜された事件、まあこの事件は該当機が某国に近づき過ぎたのかもしれませんが、いずれにせよ、自衛隊機や艦船が攻撃を突然受けることもあり得るのかも?と思ったからでした。前置きが長くなり恐縮ですが、そうした経緯で電話したのです。回答は非常に微妙な内容でどちらともとれる曖昧なものでした。まあ、急に電話してきた相手に答えに困ったのかもしれませんが。長々とした弁明みたいになってしまいましたが、そういう前提もコメントには入っていて、緊急避難や正当防衛にて反撃出来ないのだろうかといった次第でした。さて、模型の件ですが、非常に小さく安価なものです。何分、当方、平社員ですので。本題の富士遠征、ご苦労でした。当方、8年ほど前に、知人のつてでたまたま総合火力演習に行けたのですが、その時も、バスから相当な距離を会場まで歩きました。もちろん、十分に堪能しましたが、その当時は鉄道に多く関心がいってたせいか、99式自走りゅう弾砲の存在を知らなかったので99式自走りゅう弾砲の巨大さには驚きました。今年は陸自の駐屯地祭に行きたいものです。今、考えているのは日本原です。先日購入した駐屯地祭ガイドによると74式戦車、2個中隊とFH70があるようなので。カーナビがあるとは言え、着けるか若干不安ですが。それにしてもAH-1の後継機はどうなるかも気になるところです。長々と失礼しました。
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ボンバル 様 おはようございます (はるな)
2010-07-14 07:48:55
ボンバル 様 おはようございます

領空侵犯対処、領海侵犯対処ですが、どの時点で自衛権が発生するのか、という事が大きな問題だと思います。やられる前にやる!、という先制的自衛権の考え方もありますが、少し無理がある論理で、この論理を実行したアメリカのイラク戦争は批判されています(アメリカはイラクへの侵攻を自衛権の先制的行使として正当化を主張)。やられそうだから、と先にやってしまうと、相手が自衛権の行使が可能となります。

空自と海自、電話しましたか・・・、電話を掛けてくる方もいろいろいますので、判断は法務官の方でなく広報の方が対応しますと、曖昧な発言しか出来ないようにも・・・。退役された方でWeblogを開かれている方もいますし、そういう方に伺う、という方策でしたら違う応えとなっていたやもしれません。

模型、1/144の自衛隊装備名鑑、・・・、でしょうか?、富士学校の資料館にも飾ってありました。

富士ですが、大人数で燃費の良い車両にて展開しましたので、一人当たりの高速道路+ガソリンの費用は特急で舞鶴までの片道よりも安く収まりました!。総合火力演習、八年前といいますと当方も行っていた年です。輸送ヘリコプターで装甲車を空輸した最初の年でした。99式は砲身が長くて勇壮でしたね。ちょうどお天気も良く、緑が映えていました。戦車の砲焔は撮れませんでしたが・・・。

日本原、羨ましいです。首都圏と違い、高速バスの利便性が悪く、始発で新幹線を利用しても1144時着、ちょっと当方には難しい位置です。第13旅団司令部の置かれる広島の海田市なら夜行バス併用で行けそうなのですが・・・、と毎年考えています(行ってない)。

九州熊本の健軍駐屯地祭なんかも行ってみたいですね。西部方面総監部が置かれていて、観閲行進は市街地で実施、203㍉自走榴弾砲や74式戦車が市街地を走るというのはちょっと凄い情景とのことです。
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はるな様 早朝よりお返事くださいまして誠にあり... (ボンバル)
2010-07-14 10:28:58
はるな様 早朝よりお返事くださいまして誠にありがとうございます。模型ですが、はるな様の言われてるそのものです!本日、勤務終了後、帰宅したら届いているものと思います。しかしながら、はるな様は学業がある中、このような素晴らしい場を開設され、また、冷静かつ謙虚なお返事と緻密なご教示をいただき感謝するとともに、全く面識こそございませんが、はるな様を尊敬いたします!はるな様のお名前の由来はDDHから来ているのでしょうか?これは個人的な事でありますからご回答いただかなくても結構であります。さて、富士ですが、また行きたいですね。いずれは10式戦車も登場するでしょうし。あと海自艦船を間近に見たことがないので見たいですね。希望は、むらさめ型、ひゆうが、はたかぜ型です。日本原も今年、行ってみたいですが、可能なら今年も那覇エアフェスタにまた行きたいです。昨年見たF-15のハイレートクライムが忘れられないですね。P-3Cの迫力も凄いものでした。というのも、民間機のターボプロップ機はほぼ大部分が双発機で4発機は初めて見たからです。もし那覇に行けたら今年こそは第5航空群の方に日ごろの警戒監視活動について質問したいものです(笑)。
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ボンバル 様 こんばんは (はるな)
2010-07-14 19:11:35
ボンバル 様 こんばんは

今月29日で本ブログは開設五周年です。HNは、・・・、実は護衛艦ではなく違うところからお名前を拝借しています。このHN、前世紀から使っていたりするのですが・・・。

那覇、沖縄ですと航空機は飛びませんが普天間や嘉手納の日米友好祭一般公開、ちょっとだけ興味がありますね。もうひとつ、装備は更新されましたが那覇駐屯地の第15旅団、とかも。・・・、神戸空港から格安航空券で利用できる路線はあるのですが・・・、時間が・・・。

護衛艦ですが、日本原まで行かれるのでしたら、呉基地が最寄りです。・・・、が岡山駅から広島駅まで新幹線使っても二時間近くかかったりしますから、無理やも。横須賀でしたら、毎日軍港めぐり遊覧船が運航されていて、舞鶴は港巡り遊覧船が土日祝日に運行されています。
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はるな様 本件もお返事ありがとうございます。よ... (ボンバル)
2010-07-14 21:28:49
はるな様 本件もお返事ありがとうございます。よく考えてみると姫路駐屯地祭に行けば、FH70と近SAM、短SAM、それに74式戦車も見れる可能性がありそうです。日本原と日程が近すぎるので、秋にどちらかには行きたいと思います。艦船ですがご教示の通り、舞鶴道を通れば近いのですね。ただ高速無料化で混んでそうなので、鉄道を乗り継いでいく案を時刻表片手に考えてます。舞鶴は日によっては甲板にあがれるとは今日まで愚かにも気づきませんでした。しかも、時間を合わせれば、23航空隊も見学できるのですね。行っても変な質問は慎みます(笑)。毎日、記事の更新大変でしょうかと思いますが明日の記事も楽しみにしております。
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ボンバル 様 どうもです (はるな)
2010-07-15 17:38:49
ボンバル 様 どうもです

舞鶴基地ですが、土日祝日の桟橋一般公開に加えて上甲板が公開されます。しかし雨天だと滑る危険から桟橋の見一般公開で護衛艦に上がれない事もあります。日によっては舞鶴基地は出払っていてあまり艦艇がいない時もあるのですが、ね。

ううむ、自家用車で行かれる方で、滋賀県の二個戦車大隊が駐屯する今津駐屯地祭を見学したあと、大急ぎで舞鶴基地に転進した、という方がいましたし、京都の福知山駐屯地、土曜に市街パレード、日曜日に駐屯地祭という日程なのですが、その間に舞鶴線利用で舞鶴基地を見学された、という方もいます。
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