北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

【G3X撮影速報】久居駐屯地創設72周年記念行事【3】第33普通科連隊の観閲行進(2024-04-07)

2024-06-15 20:02:47 | 陸海空自衛隊関連行事詳報
■普通科連隊の観閲行進
 式典から観閲行進への切り替わりは正にこの行事の動きが静から動へ。

 普通科連隊の徒歩観閲行進、国旗の日章旗と共に歩む普通科隊員のすがたは車両化が進んでいるとはいえ伝統的ともいえるこの情景は普通科部隊らしさを示しているようにさえ思えるものなのですが、この装備を見ますとなかなかかわらないなあ、とも。

 制服がこの数年間で新型に転換しているのは重要な変化でしょうか。2019年でしたか、相馬原駐屯地祭の時に、今年はやけに来賓の消防団の人が多いなあ、榛東村の消防団は鍛えているなあ、とおもっていたら、新制服だよ、といわれたのは今では懐かしい。

 89式小銃を手に観閲行進、このいわゆる“陸自迷彩”“迷彩2型”というものも今後新型が開発されるのでしょうか。小銃については20式小銃が制式化され水陸機動団などに入っているようですが、第8師団は配備開始でしたか、今後どう配備が進むのかも。

 89式小銃はAR-18のライセンス生産経験をもとに豊和工業が国産開発した小銃で、開発当初はいろいろいわれていましたが、評価が一転したのは2003年イラク派遣決定に際し、クウェートでの全派遣隊員1000発射撃訓練の際に不具合が奇跡的なほど少なかった。

 軽装甲機動車、こちらもイラク派遣に際し、間に合った装備、といわれたもの。ただ、排気ガス基準に対応しなくなったことで改良型を小松製作所が開発したところ、製造費が3500万円から5000万円に増加した事を財務当局が問題視し製造修了が決定して。

 イーグルⅣ軽装甲車かハーケイ軽装甲車を後継装備とする計画ですが、共に製造費は一億円を超えてしまいまして、いや、パトリアAMV装甲車が普通科部隊に配備されるために軽装甲機動車後継車両は必要な装備数が下方修正されるとは言うのですが。

 JLTV統合軽量戦術車両をアメリカ軍が採用した際に自重10.2tのどこが軽量なのか、と驚いたものですが、ベルギーが2020年に購入した際にJLTV322両が1億3500万ユーロとなっていて、値段もえらいことになってるなあ、と軽装甲車高騰に驚きました。

 軽装甲機動車、2020年代の視点からは防御力不足は確かに感じますし、懸架装置の限界から単純に増加装甲を装着できない事も理解しているのですが、この装備の最大の利点は安さであり、もう少し小松製作所から数を調達することは出来なかったものかなあ。

 重迫撃砲中隊の高機動車を転用した重迫牽引車、こちらは制式化というか部隊運用認可が1992年、小改良は行われているものの、汎用車両としての運用は兎も角として第一線での運用に装甲が無いことの厳しさがロシアウクライナ戦争で指摘され続けて。

 高機動車そのものは先日自衛隊の中古車両101両が支援物資としてウクライナへ到着しましたが、ある程度使い道はある模様、ただ、やはり装甲車の方が、最近は砲兵の滅茶苦茶な制圧射撃に加えて手榴弾を抱えた市販無人機が雲霞の如く襲う中、安全で。

 本部管理中隊の観閲行進、本部管理中隊は偵察に当たる情報小隊や工兵に当たる施設作業小隊と戦闘救急に当たる衛生小隊など様々な部隊が連隊を支援する、ここに装甲輸送小隊のような、装甲車を15両くらい装備する輸送支援部隊があればなあ、とも。

 フロントガラスに太陽光が反射した瞬間を偶然撮影しました。第一線部隊は与えられた装備の中で創意工夫を法律内で行う他ないのですが、その時、がいつ来るかは相手次第という現行憲法の専守防衛なのですから、それなりの重装備を揃える政治の責任は重い。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【京都発幕間旅情】榛名さんの総監部グルメ日誌-愛知,名鉄妙興寺駅前しまかぜ食堂の熱いトン汁と隣のiPhone

2024-06-15 14:41:02 | グルメ
榛名さんの総監部グルメ日誌
 名鉄妙興寺駅前少しのところにありますしまかぜ食堂にてしまかぜ定食を頂いてみた話題を。

 iPhoneに限らずいまやスマートフォンは社会生活の一部となっていまして、これが動かないと非常に困る、けれども出先でトラブルが発生した場合はどうするのか、予備のiPhoneでもあればいいのですが中々そうはいかない、そんなときには。

 しまかぜ食堂、愛知県一宮市の食堂です。実はここ、auショップの直ぐ隣にありまして、出先でiPhoneに不具合がありました際に大急ぎでどこかauショップはないか、ということで探し出し、不具合を何とかしてもらっている最中に、寄ることができた。

 食堂でていしょくを頂きますとドリンクバーがセットになっている、水分補給というか冷たい飲み物で体温を下げる直接的な頂き方を考えますと、きんきんの氷が絶妙に冷やしたウーロン茶は夜のビールに迫るほどの爽快感を真昼から清涼感の風に載せてくれて。

 しまかぜ定食、いや勿論のこと護衛艦しまかぜ、練習艦しまかぜ、駆逐艦島風、と影響がないのかと問われれば実は立ち寄る大きな理由になっていまして、ここが島唄食堂であったならば寄っていたか確信はないのですが、ここの定食は、おいしいのだ。

 海老天と揚げ物尽くしと共に刺身の小皿と、そしてこれが主役じゃあないのかと期待させるような豚汁がついていまして、旨いのは大前提で、熱々の豚汁とよく合う銀シャリのどんぶり飯はお替り自由という、なんというか、自由って素晴らしいものですよね。

 銀シャリは大竈飯という、もちろん炊き立て。まあ、これだけいぶし銀のおかずが揃っていますと、計画的に食べなければどんぶり勘定では満腹になっても天麩羅や刺身が皿底を死守している状況となるので、これは時間配分ならぬご飯配分をしっかりと。

 天麩羅をたれに浸すか塩で〆るか、先ずはそんなところから考えウーロン茶を一口啜る。妙興寺駅ちかく、こんな日常風景が広がっている。ああ、島風といえば近くに暁ラーメンという駆逐艦みたいな名前のラーメン屋さんが、今度行ってみたいものですね。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ウクライナ情勢-ウクライナ軍クリミアS-300地対空ミサイルATACMS攻撃,ロシアアフリカ傭兵募集強化

2024-06-15 07:00:28 | 国際・政治
■防衛情報-ウクライナ戦争
 射程の長い地対空ミサイルは射程の長い精密誘導ロケット弾で叩くという手法ですが何故そのロケット弾を迎撃できないのかはさておき、戦訓の一つ。

 ウクライナ軍はクリミア半島のS-300地対空ミサイル部隊をATACMSで攻撃したとのこと。ISWアメリカ戦争研究所6月10日付ウクライナ戦況報告です。クリミア半島東方のザポリージャ州では昨年のウクライナ軍反転攻勢失敗以後厳しい状況が続き、ロシア軍はスタロマヨルスケを占領するなど攻勢を強めていますが、状況を転換し得る。

 ATACMSが攻撃を行ったのはクリミア半島の防空戦闘全般を担当するロシア第31防空師団部隊で、具体的にはヂャンコイ付近に布陣するS-400地対空ミサイルと、チョルノモルスケ及びイェフパトリア付近に展開していたS-300地対空ミサイル、ATACMSの攻撃により誘爆し二次爆発を起こしたことが確認されているとのこと。

 2014年にロシア軍が武力併合しロシア化を進めていたクリミア半島は、防空拠点が置かれ、此処からウクライナアゾフ海沿岸都市上空まで地対空ミサイル圏内に入り、ウクライナ空軍の運用を阻害していました。しかしロシア軍地対空ミサイルが破壊される事で、残る貴重な攻撃機や今後供与開始されるF-16戦闘機などを活用が可能となります。
■防衛情報-ウクライナ戦争
 日本が提供した多数の高機動車がウクライナへ引き渡されたとのことで退役装備の有効活用ですが、一方ロシアは人員確保に国際法上問題のある選択肢を。

 ロシア軍はアフリカ地域での戦闘要員募集を強化している、6月10日付イギリス国防省ウクライナ戦況報告によれば、5月28日にウクライナ国防省情報総局の報告を引用する形でロシア国防省のアフリカ戦闘員募集の情報を示しました。狙われているのは中央アフリカ諸国、ロシアがワグネルなどを通じて鉱山運営権確保などを行う地域という。

 中央アフリカのルワンダやブルンジ、コンゴやウガンダなどが対象となっていて、ロシア国防省が示した情報として先ず契約手当2000ドル、月給は毎月2200ドル、更にロシア旅券発行などを報酬として提示しているとのこと。この背景にはロシア国内の戦闘員不足が挙げられており、これを補填するために外国人兵をあつめることとしている。

ロシア国内では部分動員により兵員を集める以上に、ロシア国内を脱出する医療従事者やIT技術専門家によりロシア国内の労働力不足と熟練労働力の払底を生んでいました、これを避けるために囚人兵募集を行いましたが、戦闘力となる囚人の払底という状況を生んでおり、所謂、グローバルサウス人材を行い追加動員を回避したいもようです。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする