北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

【G3X撮影速報】小牧基地航空祭2024【4】C-130H輸送機は飛行展示経て編隊で続々着陸(2024-03-03)

2024-06-13 20:23:05 | 陸海空自衛隊関連行事詳報
■C-130H輸送機
 小牧と云えばこの緑色で子供が観てもエンジンがたくさんついている軍用機らしさの航空機が並んでいるという。

 C-130H輸送機が3機編隊でアプローチを、小牧基地では日常的にこうした訓練を実施していまして、基地周辺ではここまで密集編隊ではないけれども並んで飛行する輸送機の姿が日常風景となっているとのこと。それは戦闘機と輸送機の任務の違いを示すもの。

 戦闘機であれば空を中心とした訓練、日本海や太平洋での飛行訓練で、仕事は空中戦なのですから成り立つのですが、輸送機としての訓練では飛行は過程であり、任務は物資を搭載して始まり、送り届けることで完了するわけです。実任務に邦人救出も含む。

 滑走路上空をローパスするC-130H輸送機、訓練はどんな部隊でも重要であることは確かなのですが、しかしC-130H輸送機の場合は事情がことなりまして、明日アフリカや南太平洋や中東や東欧へ邦人救出の命令が発令されるかもしれない緊張感があるわけです。

 邦人救出、そう、思い返しますと2023年はアフリカのスーダンはじめ連続した実任務がありましたので、派遣される可能性というのは万一というような曖昧な発言ではなくもうすこし現実味を帯びた話となるのです。これを航空祭で広報しているかたちなのですね。

 航空祭の写真としましてはさて。C-130H輸送機を地上に写真の構図として配置して、そして上空をゆくC-130Hという構図をおさめましたから、これ、考えてみますと最初にC-1輸送機と編隊飛行を撮影してそしてC-2輸送機という構図もとったので全輸送機制覇だ。

 着陸態勢にはいりましたC-130H輸送機、不思議なもので今年の混雑は昨年ほどではない、昨年は久々の航空祭だからかかなりの混雑でしたが、考えてみると今年の小牧はブルーインパルスがこなかったわけですから、この影響も大きかったのかもしれない。

 群衆とC-130H,という構図で仕上げてみましたが、やっぱり邦人救出のような構図になっているなあ、と。撮ったときにそう意識したのか無意識なのかと問われると、この構図なにかのときにつかえるじゃあないか、という気があったのは確かではあるけれど。

 G3XカメラとEOS7Dカメラで正副の撮影体制をとっているのですが、ファインダーをのぞいて撮影する7Dに対してこちらはある程度カメラ任せ、若干角度がずれたりするのですが、こうしてみてみますと一応自然な構図になっているのを驚くものですね。

 旧迷彩と新迷彩、水色の迷彩はむかしイラク迷彩といわれたものでしたが、イラク空輸支援任務が完了しますと順次むかしながらの野戦迷彩、日本上空を低空飛行した際に敵に目立たない迷彩に戻されたものが、また最近、新迷彩として水色がふえつつ。

 日本本土上空での低空飛行による空輸よりも、南西諸島での空輸任務、特に敵に見つかる状況ではもはや輸送機は使えないために強襲ではなく事前集積などを考えた場合に、この旧迷彩よりも水色の迷彩の方が必要になった、ということなのでしょうか。

 C-2輸送機とC-130H輸送機の迷彩を統合しているようにも、また思えたりしたのはそろそろ撮影位置を輸送機の前で上空をゆく編隊とともに写真の構図に収める段階が終了しまして、着陸した輸送機の迫力ある構図を撮影するためです、が後ろふりむく。

 政府専用機と輸送機、C-1輸送機とボーイング777政府専用機、C-1輸送機の完全退役がいよいよ来年ですのでこの構図がみられるのも、というよりも千歳の政府専用機と入間の輸送機が並ぶ様子だけでも貴重といえるもの、振り返ってしっかり撮影です。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ウクライナ情勢-ロシア軍クリミア大橋南側大型ポンツーン複数配置,ウクライナ軍ヴォフチャンスクにて反撃

2024-06-13 07:00:45 | 防衛・安全保障
■防衛情報-ウクライナ戦争
 自衛隊にも無視できないのが長距離USVの脅威なのですが。

 ロシア軍はクリミア大橋南側に大型ポンツーンを複数配置したもようです。これは6月8日付イギリス国防省ウクライナ戦況報告が示したものですが、ポンツーンはかなり大型のもので8基が設置されているという、このポンツーン設置は5月10日には敷設作業が開始され22日までに完了されたとのこと。ポンツーンはウクライナ海軍のUSVへの備え。

 クリミア大橋は定期的にウクライナ軍の攻撃を受けており、爆発物やミサイル攻撃などとどもにUSV無人艇による攻撃も行われています。USVは潜航できるものがいまのところ長距離攻撃には投入されていない為、ポンツーンを配置する事で潜入を制限できます。過去にも設置していましたが、暴風により破壊され機能していなかったとのこと。

 USVの接近はポンツーンにより妨害できる、これは1950年代初頭まで佐世保基地において港湾当局者により防潜網を夜間に敷設し、日本海軍時代から米軍占領時代まで特殊潜航艇などの接近を警戒していましたが、一見ローテク技術という他ない障害物設置が最新のUSVに対してもある程度有効であるという事を示しているのかもしれません。
■防衛情報-ウクライナ戦争
 隣国はいまだに督戦隊使うんだそうで。

 ウクライナ軍はヴォフチャンスクにおいて反撃に転じた、ISWアメリカ戦争研究所6月8日付戦況報告においてその概況が示されました、これはホルティツイア群報道官ヴォロシン中佐の発言によるもので、一方でロシア軍はハリコフ州とロシアの国境地域に部隊を集結しておりISWはこのロシア軍の行動の分析に苦慮しているようです。

 ハリコフ州国境地域へのロシア軍集結は、一例として再配置した上で更なる越境攻撃を行う可能性と、もう一つ、既に侵攻している北方部隊を増強するのかが未知数、という意味です。一方、この地域にはチェチェンスペツナズ部隊が集結しているということで、これはISWがロシア国営メディアインタビューを分析しその任務分析を紹介しています。

 チェチェンスペツナズのアラウディノフ司令官によれば、チェチェンスペツナズはハリコフ方面へ展開しており、ウクライナ軍広報のヴォロシン中佐の分析によればこれらの部隊は督戦隊として機能すると分析、ロシア軍のハリコフ州侵攻部隊が督戦隊の機関銃が向けられていなければ機能していないのではないかという分析をしめしています。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする