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海上自衛隊近海練習航海部隊 名古屋寄港 (2006.03.26)の模様

2008-01-26 17:06:11 | 海上自衛隊 催事

■明日、名古屋入港

 海上自衛隊近海練習航海部隊が明日名古屋港に寄港する。今回は2006年三月に撮影した名古屋寄港の様子を紹介して、おおまかなタイムスケジュールの参考となりそうな記事としたい。

Img_9720  近海練習航海部隊として明日、練習艦「かしま」を旗艦として、「あさぎり」型、「はつゆき」型護衛艦と練習艦が入港する。しかし、関係機関の広報で紹介されていた入港時間に到着すると既に接岸終了、ということもある。艦内見学だけが目的ならば、それもいいかもしれないが、写真のような入港する様子も、と考えていた方には残念な結果になってしまうかもしれない。そこで今回は、2006年のタイムスケジュールを紹介したい。

Img_9767  入港と一口に言っても、湾内に入港してからタグボートに支援されての接岸作業、そして更に入港歓迎行事が行われることも多い。単なる補給の為の寄港ではなくて、訓練の一環としての寄港であれば、2006年の名古屋寄港にしても、2007年の神戸寄港に際しても入港歓迎行事は行われていた。

Img_9668  2006年3月26日、0826時に練習艦「かしま」が名古屋港の埠頭からその姿をみせた。写真は0828時撮影、「かしま」に続いて「あさぎり」型護衛艦が続いている。すでに「かしま」の隣には入港作業を支援するタグボートが並行している。名古屋港は晴天であれば逆光、入港時に霞が掛かっているという状況になればこのような情景になることも。

Img_9690  0836時、「かしま」がタグボートに支えられ接岸作業に移る。接岸作業は「かしま」から開始された。この接岸作業と同時に名古屋市の守山駐屯地から展開した第10音楽隊の隊員が入港歓迎行事参加のために待機位置から移動を開始した。

Img_9713  0843時、接岸作業をほぼ完了した「かしま」に続き、二隻が入港する。接岸作業の魅力は、艦艇が旋回などを行うので、様々な様子を撮影することが容易な点。接岸作業中は埠頭は安全確保のために立入が制限される。十月に砕氷艦「しらせ」が入港した時よりも、複数の艦が入港するこのときの方が立ち入り制限の区域は広かったようにも記憶するが、作業がひと段落すれば立ち入ることができる。

Img_9702_1  「世界の艦船」に掲載される艦型図をそのまま写真にしたような情景。写真は練習艦「やまぎり」。0855時頃に撮影した写真。満載排水量で5000㌧前後の艦艇というのは、入港作業でもこれだけ時間を必要とするものである。この写真を撮影した後、タグボートの支援で回転し、接岸した。接岸完了は0907時頃。

Img_9717_1  練習艦「やまぎり」。更に護衛艦「あまぎり」が「かしま」と目刺係留(並んで係留する方法)をおこなった。目刺係留は、艦と艦の間に防舷材などを挟む必要がある。

Img_9749  入港し接岸する際は最も注意を必要とする瞬間。0908時に撮影した写真。まず細いロープを丸めたものを投擲し、それに伝って接岸渓流用のロープにて埠頭と艦を繋ぐ。細かな指示は大声と無線でやりとりする。ここまで艦が近付くと、広角レンズで艦容を撮影するよりも、こうした作業の様子を撮影してみるのもいいやも。

Img_9752  乗員がロープを曳く。

 入港時の船舶往来量の多い状況における操艦、そして、こうした接岸作業は、教育訓練の一つの成果であり、いかに高度な戦力を保持していようとも、また、規模を揃えていても、練度というのは端的に現れるものである。0910時頃にはほぼ全ての入港と接岸作業が終了していた。

Img_9756  入港歓迎行事に参加するべく艦を降りる候補生と乗員たち。このとき0915時。入港歓迎行事は0930時頃に行われた。

 なお、この日は、入港作業と歓迎行事が終了した後、艦艇の一般公開、第10音楽隊の艦上での演奏などが行われた。

Img_9735_1  乗員の行進。名古屋港で、だいたい艦艇がみえてから接岸作業を終了するまではこの時では40分、入港歓迎行事が終了するまでが更に20分ほど、といえる。この時の時間や、一般公開の予定時間と今回(明日)の歓迎行事と、時間はもちろん違うかもしれないが、こういった時間配分は大体このくらいである。今回(明日)の入港時間は1000時、まあ、一時間前は一時間半前に展開したほうが無難、なのかな?と。

HARUNA

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