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厚木航空基地ちびっこヤングフェスタ2007 地上展示米海軍艦載機編

2008-01-24 17:48:44 | 海上自衛隊 催事

■海上自衛隊厚木航空基地一般公開

 2007年5月13日に開催された厚木航空基地一般公開、“ちびヤン”特集、第二回目は同じく厚木基地に配備、つまり前方展開している空母キティーホーク搭載、米海軍艦載機編である。

Img_0787  早期警戒機により洋上の艦隊に接近する航空機を探知、4個戦闘飛行隊と護衛にあたるイージス艦に護られ、イラク戦争のデータを参照すれば一日あたり600以上の目標に対して攻撃、無力化が可能である。作戦には電子戦機が参加し、脅威を排除し、必要とされる全ての任務を遂行しうる能力を持っている。

Img_0675  F/A-18Eスーパーホーネットは、後述するF/A-18Cの拡大改良型で、艦隊防空を担うF-14,打撃力の中枢であるA-6攻撃機の後継として開発された。C型から航続距離及び搭載量の増加を期して、胴体延長、新型エンジンの採用、翼の再設計が行われ、エンジン出力は40%向上、搭載量も1㌧以上増加している。

Img_0715  F/A-18は通称ホーネット、現在E型に代替されつつあるが、F-4戦闘機、A-7攻撃機の後継機として開発され、海軍航空隊及び海兵隊に1230機が調達された。当初は、レーダーなどの不具合が指摘されたが、改修を重ね、前述のE型とともに海軍機の代名詞的存在となった。C型からは空対空ミサイルAMRAAMとマーベリックASMの運用能力が付与され、その後も適宜近代化が進められている。

Img_0701  現在、E型を補完する次世代機としてF-35の国際共同開発が進められているが、超音速飛行可能なステルス機であり、共同交戦能力を最大限に発揮できる野心的な機体を狙っているものの、垂直離着陸機能を有するB型の異常排気熱や、A/C型実証機で問題となった吸気口形状を変更した事により超音速飛行が出来ないなど、実用化へはまだ問題が山積しているときく。

Img_0665  電子戦機EA-6Bプラウラー。ヴェトナム戦争時代に地対空ミサイルから飛行隊を防護する電子戦機の不足を痛感し、暫定的にそこらへんの機体を電子戦機へ改造しつつ、並行して本格的に搭載量に余裕のあるA-6攻撃機の機体を流用して開発したもの。各種電子戦機材の搭載や発電能力の向上、加えて電子戦オペレータ席を増設する為に胴体も設計変更して延長した。

Img_0794  このEA-6Bもいよいよ老朽化が指摘されており、F/A-18Eを改造したEA-18Gグロウラー電子戦機との交代が進められている。なお、このEA-6B、何故か機首の部分に“攻”という文字が記されていた。横田でも“戦浪人”と書かれた屋台があったりで、余裕というかユーモアというか、溢れている印象。

Img_0772  艦載機とともにポーズする少年。微笑ましい光景である。艦載機の地上展示は、滑走路の向こうには一個空母航空団が並んでいるものの、並べられたのはこの三機だけであった。聞くところでは四月に開催される厚木航空基地さくら祭、これは米海軍が実施するものだが、そこでも艦載機が地上展示されるとのことだ。

HARUNA

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