中 野 晴 生 Diary

photographer harubowのつぶやき
日々の出会ったこと、感じたことを綴っていきます。

加持祈祷

2011-05-15 22:20:31 | ひとりごと

=5/15=加持祈祷。6:25起床。弘前市のホテルで目覚める。さて今回の撮影は、「オシラ遊び」を行う弘前市坂本の久渡寺の大祭に伺うのが目的である。おしら様といえば、東北地方や北関東でひろく信仰されている家の神・蚕や農業の神とされている。桑の木で作った30cm程度の棒に男女・馬の顔を書き、布を着せたものを神体として村や家に祀っている。今回の太平洋三陸沖を震源とする大震災では、わたしに出来る事はなにかと常に考えてきた。近代化によって建設された都市が破壊された阪神大震災とは違い、日本人の原風景ともいえる田園や漁村をあっという間に奪い去ってしまったのが東日本大震災であると思う。季刊誌での連載で、東北の文化・風俗を取材すること、日本人の心の故郷を撮影することで、復興途上の東北地方の応援歌にならないかと考えた。久渡寺の大祭は「大白羅講」といわれ5月15日に行われ、津軽地方をはじめ秋田、函館からも参拝に大勢みえる。わたしは8:40にはレンタカーで伺うが、すでにおしら様を持ってたくさんの方が集まり、本堂のあちこちで衣装を着せている光景があった。早速、寺の関係者の方にご挨拶して撮影を始める。「オシラ遊び」とは、おしら様に限っては祭ることを遊ばせるということだそうだ。衣装を着たおしら様は、次々と壇上に並んでいった。11:00と18:30の祭典を撮影して不思議な一日は終わった。晴