ハリソン君の素晴らしいブログZ

新旧の刑事ドラマを中心に素晴らしい作品をご紹介する、実に素晴らしいブログです。

「2019年冬の連ドラ」

2019-01-29 00:00:17 | 日記
 
今シーズンの連ドラも全体的にパッとしません。私がハマりそうなのはドラマ10『トクサツガガガ』ぐらいです。

先にレビューした刑事ドラマの新作3本『トレース/科捜研の男』『刑事ゼロ』『メゾン・ド・ポリス』はいずれも第2話の途中で視聴打ち切りとなりました。

結局やってることはどれも似たような謎解きゲームで、それを飽きずに見続けるにはキャラクターの魅力が絶対必要不可欠なんだけど、3作共それが全く足りてなくて、役者さんの力量に依存し過ぎてます。

今シーズンは弁護士ドラマも3本あって、竹内結子さんの『スキャンダル専門弁護士/QUEEN』は最初リーガル版『ミッション:インポッシブル』みたいで面白そうと思ったのに、やっぱりキャラに魅力がなく第2話の途中で脱落。

常盤貴子さんの『グッドワイフ』は手堅い作りで悪くないけど「日曜劇場」ゆえに先が見えて、興味が持続せず初回しか観てません。坂口健太郎くんの『イノセンス/冤罪弁護士』もタイトルとキャスティングだけで中身が想像できてしまい、録画した初回も観ずじまい。

弁護士ドラマも結局は謎解きゲームのバリエーションですから、よっぽど工夫してくれないと観る気になりません。謎解き、謎解き、猫も杓子もひたすら謎解き。本当にもうウンザリです。

その他も軒並みパッとしない中、杉咲花ちゃんの『ハケン占い師アタル』と菅田将暉くんの『3年A組/今から、皆さんは人質です』の2本だけは「どんなんかな?」っていう興味を引かれました。で、それぞれの初回を観て、面白い共通点があることに気づいたんですよね。

前者『ハケン占い師アタル』は問題山積のイベント運営会社に派遣されたバイト社員のアタルが、実は人の心が読めちゃうスーパー占い師で、社員1人1人が抱える心の問題を解決していき……っていう、まるで『家政婦のミタ』と『純と愛』をミックスさせたような内容。それもその筈、これは遊川和彦さんが脚本のみならず、遂に演出まで手掛けられた入魂の一作なんですね。

だから演出家のフィルターが入らないぶん遊川さんのメッセージがストレートに伝わってくるんだけど、それが「自分自身を愛しなさい」だったり「自分にしか出来ないことを見つけなさい」だったりと、ひねくれた創り方をする人に限って言ってることは至極マトモなんですよねw このテの人たちはそれを自覚してるから、照れ隠しにひねくれちゃうんだろうと思います。

アタルがやってる事はセラピーそのもので、彼女はハケン占い師というより派遣カウンセラー。ただ、そのカウンセリングの仕方がやたら荒っぽく、口汚いのが現代風なのかも知れません。

今の日本において、もはや正攻法は通用しない。圧倒的なカリスマが力でねじ伏さないと、誰も聞く耳を持たない。そんな現実を、もっと過激な方法で示したのが後者『3年A組/今から、皆さんは人質です』。

こちらは学級崩壊寸前の高校のクラスの、菅田将暉くん扮する担任教師が爆弾と拳銃で武装し、生徒全員を人質にとって立て籠るというぶっ飛んだお話。

ストーリーの縦軸は女子生徒(上白石萌歌)を自殺に追い込んだ犯人を探るミステリーなんだけど、その過程で菅田先生が生徒たちに(毎回1人ずつ)人間としての在り方を説教していくんですよねw 言ってる内容はスーパー占い師と同じで、至極マトモな道徳教育だったりする。

つまり、やってることは過激でも本質は『金八先生』であり『飛び出せ青春!』であり『スクール☆ウォーズ』なんです。

だけど世の中を舐めきった今のガキンチョどもに正攻法で説教しても聞きゃあしないし、暴力も絶対タブーとなれば、もう我が身を犠牲にしてテロでも犯すしかないっていう、めちゃくちゃ差し迫った話ですよ。

上司や教師の言うことなんか何も聞かないヤツらも、占い師やテロリストの言うことなら辛うじて聞いてくれる。つまり、もはや会社や学校というシステムは機能を失い、とっくに崩壊してますよっていう破滅と絶望のメッセージ。大いに共感しますw

私が作者なら、菅田先生には3年A組の生徒全員を道連れに自爆してもらいますけど、現在のテレビ業界(のクリエイティビティーも)崩壊しちゃってますから、どうせ最後は無難なハートウォーミングに収まるんだろうと思います。実際、殺した筈の生徒数人が実は生きてましたっていう、腑抜けたオチが早くもついちゃってますからね。それをもっと先まで伏せておく勇気すら無いワケです。

だからどちらもハマりはしないけど、単なるゲームではなく創り手のメッセージが感じられる点で見所ありますから、この2作は『トクサツガガガ』と併せて今後も観ていこうと思ってます。

あとは朝ドラ『まんぷく』を変わらず毎日観てるぐらいです。いよいよ即席ラーメン開発の章に入ってワクワクしてます。私がこの世で一番愛してる食べ物がインスタントラーメンなのですw

大河ドラマ『いだてん』は、相変わらずのクドカン節にのっけからゲップが出そうで、終始「ながら見」になりそうです。大河でもスタンスを変えないクドカンさんは立派だと思うけど、好き嫌いだけはどうしょうもありません。そもそも、あんな滑舌の悪い人(落語家役の大御所)が語り部になってる時点で「はあ?」って思っちゃう。

今季はまぁ、そんなところです。(乳首)
 
コメント (4)
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