ハリソン君の素晴らしいブログZ

新旧の刑事ドラマを中心に素晴らしい作品をご紹介する、実に素晴らしいブログです。

『特命刑事ザ・コップ』1985

2019-01-09 12:05:05 | 刑事ドラマ HISTORY




 
1985年の4月から7月まで、テレビ朝日系列の金曜夜9時枠で全13話が放映された刑事ドラマ。制作は朝日放送(ABC)&テレキャスト。

全国に13の支部を持つ極悪犯罪組織による日本制圧を食い止めるべく、国家保全機構に所属する6人の特命刑事(藤 竜也、MIE、宅麻 伸、鈴木ヒロミツ、松金よね子、中村玉緒)が活躍します。

その設定は『大激闘/マッドポリス'80』を彷彿させますが、本作は小堀洋 原作・叶精作 作画による劇画『ザ・コップ/特殺官』を映像化した作品だそうで、現代版『必殺仕置人』と呼んだ方がしっくり来そう。特命刑事たちに課される任務は「逮捕」ではなく「抹殺」なんですね。

さらに、彼らがターゲットを始末する際に「特注の拳銃と1発だけの弾丸」がクライアントから渡される設定といい、指令を下すエージェント役が高松英郎さんである点といい、藤竜也さんが後に主演される『裏刑事/URADEKA』('92、やはりABC制作) の原型であることも間違いなさそうです。

そう聞くと面白そうなんだけど、当時はタイトルのダサさとビデオ撮影の安っぽさに興味を削がれ、私はほとんど観たことがありません。まだ『太陽にほえろ!』が継続中だったし、今みたいに刑事アクションに飢えてなかったんですね。

ゆえに感想は書きようがなく、今回は作品の概要紹介のみとさせて頂きますm(__)m もし今、こんな番組が始まったらかじりついて観るだろうに、ホントつくづく贅沢な時代でした。

ちなみに本作は評判も視聴率も悪くなかったのに、制作会社のテレキャストが倒産の憂き目に遭い、延長が叶わなかったとの事。ビデオ撮影なのもたぶん予算が苦しかったからでしょう。後年の『裏刑事/URADEKA』(こちらはフィルム撮影) はその雪辱を晴らす為に生まれた作品なのかも知れません。

なお、本作の後番組は緒形拳主演による『迷宮課刑事おみやさん』全13話。石ノ森章太郎原作による未解決事件の再捜査物で、'87年には金曜夜10時枠で続編『六本木ダンディーおみやさん』全12話も放映され、さらに2002年からは渡瀬恒彦主演による『おみやさん』シリーズもスタートすることになります。
 
 
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『スーパーポリス』1985

2019-01-09 00:00:19 | 刑事ドラマ HISTORY









 
『Gメン'82』が大コケしちゃったTBS&近藤照男プロダクションですが、それでもメゲずに’85年の春、古巣の土曜夜9時台に放映枠を戻して復活を試みたのが、この『スーパーポリス』でした。

ベタにも程があるタイトルで、如何にも昭和やなぁと思われるかも知れませんが、当時の感覚でも既にダサかったですw 『Gメン’82』でガッカリした上にこのタイトルですから、当時はちっとも観る気になれませんでした。

ちなみに、ほぼ同時期にテレビ朝日系では『特命刑事ザ・コップ』というw、これまたベタなタイトルの刑事ドラマがスタートしました(金曜夜9時枠)。

こちらは藤 竜也、MIE、宅麻 伸といった布陣で、犯人抹殺を目的とした『必殺』シリーズっぽい内容でしたが、ビデオ撮影の映像がいかにも安っぽく、私は全く興味が沸きませんでした。

少年期から『太陽にほえろ!』マニアだった私ですが、他の刑事ドラマはそれほど観てなかったんです。むしろ『太陽~』が終了してから、フィルム撮影によるアクションドラマが絶滅して、その面影を追うような感じで刑事ドラマ全般を観るようになった次第です。

だから『スーパーポリス』も最近になって初めてCATV(ファミリー劇場ch)で観ました。『BOM!! 女と男とオートバイ』っていうサブタイトルでしたw(第3話)

観たのはこの回だけなんだけど、番組の方向性は充分に理解出来ました。時代の空気に抗ってハードボイルドを貫いた『Gメン'82』の失敗を教訓に、とにかく「時代に合わせよう」って事ですよねw サブタイトルがその迎合ぶりを象徴してるかと思います。

ラジオの深夜放送の本番中にいきなり、ええ歳こいた安岡力也率いる暴走族が乱入、美人DJを拉致します。どうやら力也さん、ええ歳こいて彼女にぞっこんらしい。

その事実を知って沢村警部補(三浦友和)が動揺します。拉致された美人DJは、なんと沢村の元カノだった!

すると瀬島警視正(丹波哲郎)は沢村に、彼女の救出を命じます。しかも、どういうワケか「沢村、お前さんが1人でやるんだ」と無茶な注文をするw

沢村は何も言ってないのに、彼女と付き合ってた過去を警視正は瞬時に見抜いたのでしょうか? だとしても、なんで沢村が1人で、あのゴッツい安岡力也の軍団と闘わなくちゃいけないのか?w

けれども沢村は、警視正の理不尽な命令を即座に快諾するのでしたw 理由は、’80年代だからです。そもそも丹波哲郎の言う事に、いちいち疑問を抱いても仕方がない。大霊界はあるんだから仕方がない。

で、沢村は暴走族のアジトに乗り込むんだけど、なにしろ多勢に無勢ですから苦戦します(当たり前やw)。するとそこに、無関心だった筈の同僚刑事達が駆けつけた!(それがやりたかったワケですねw)

救出に成功した沢村達は、彼女を秘密の山荘に匿うんだけど、すぐに力也達がやって来ます。彼らがどうやってその場所を突き止めたのか、説明は一切ありませんw

有能な警部補である沢村が、元カノを守るために選んだのは、1対1の「殴り合い」という、最も原始的な決着のつけ方。そんなもん主人公が勝つに決まってますw

お話は、以上の通りですw 2人の男が美女を奪い合って闘うだけの話ですから、主人公が刑事である事に全く意味がありませんw 捜査もへったくれもない。

この回がたまたまそうだっただけ……かも知れないけど、まぁこれが’80年代って事なんでしょう。とにかくシリアスに考えない、そして会話にいちいち軽薄なギャグを入れる。若者向けドラマは当時、全部そうだったような印象があります。

だけど、創ってるのはまだ戦後を引きずってる真面目なオジサン達なんですよね。ましてやお笑いのプロでもないワケです。そりゃスベりますよねw

今でこそ、そのスベり具合や展開のデタラメさを笑って楽しめるけど、当時の若い世代には到底、受け入れ難い代物だった事でしょう。やっぱり視聴率は振るわず、2クールの予定が全15話で打ち切りとなりました。

けれども前述の通り、当時スベった番組ってのは、今観ると違った楽しみ方が出来て、妙に面白かったりするんですよね。

特に刑事物フェチとしては、TBSの『Gメン~』から丹波さん、テレ朝の『西部警察』から友和さん、そして日テレの『太陽にほえろ!』から小野寺 昭さんがレギュラーで共演されてるのが、各局選抜のオールスターゲームみたいで興味深いです。

ほか、かとうかずこ、山下規介、ウガンダ、卯木浩二、森永奈緒美といったレギュラー陣で、ナレーションが小林克也、主題歌が渡辺美里。まさにオール・ザッツ・80年代って感じの顔ぶれです。
 
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