四季と自然とはりんこの花菖蒲

季節の草花を撮り歩き 家では花菖蒲にボケてます

花菖蒲の株分け

2024年07月10日 | 花菖蒲

花菖蒲の開花も終わり、来年に向けての株分け作業を紹介します。
 花は「五湖の遊」です(5号鉢)


最初に花の咲いた茎を切り落とし水の中で根をほぐします。(散水ノズルをジェットにして用土を落とすと早いです)


用土を落とした状態です。


最初に切り落とした茎の部分から半分に切り分けます(この時、開花まで頑張り役目を終えた茶色の根があるはずですから取り除きます)


葉芽を一つづつ丁寧に切り離します。(作りたい数を決め大きめの葉芽(苗)にたくさん根が付くようにハサミを入れます。最初は
思うようにいかないと思いますが何度もやっている内にコツがつかめます。品種や株の状態にもよりますので経験値が必要な作業です)


新しい用土に植えつけるのですが、ここで花菖蒲の「裏と表」を意識して下さい。茎の後ろ(裏)に新しい根が見えます。つまり
新しい根は後ろ(裏)に伸びるため鉢植えの場合は、根が伸びるスペースを作って植えつけます。(苗の裏表に気を付けます)


だいたいですが根が広がるスペースを開けて植えつけた状態です。(植え付けは根が隠れるギリギリの浅植えが基本です。
私の経験では苗がグラつかないよう深植えにしても根は下や横へ伸び、上には張らず 結局用土を余分に使うことになります)


根が伸びる部分を広げて植えたつもりが苗が中心にきてしましましたが鉢の中では根のスペースは確保してあるはずです。
「五湖の遊」今回6苗できました。菖翁花の一つで貴重な品種ですが場所が狭いため2苗は廃棄しました。


今年の株分けは終了。約120種 424鉢(調子に乗って作りすぎました)

用土ですが2年の試験を経て、今年から土は使わずヤシガラピートと籾殻だけで作りましたが こちらは人柱的なところもあり
まだお勧めできません。一番簡単にできる鉢植え用用土は赤玉土の小玉と籾殻を7:3くらいで良いはずです。ピートモスは
調整ピートなら使えますが未調整のピートはpH4~4.5ですから使っちゃダメです。これは経験者としてハッキリ言えます。
よくネットで苗を購入した時、根をピートモスで固められた状態で送られてきたときは絶対にピートモスは洗い流して下さい。
私も経験ありますが、ピートモスで固めた状態のまま鉢に植えた場合 根の生育は著しく遅れ、最悪の場合根が死に枯れます。
あくまでも未調整ピートの場合ですが、調整か未調整かは酸度計測しないと分かりませんので洗い流すのがベストです。

参考までにヤシガラピートと籾殻のpHは5.5~6.0くらいでヤシガラピートは商品にもよりますが塩分(EC)がかなり高いです。

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我が家の花菖蒲 14

2024年07月09日 | 花菖蒲

6月22日~7月1日 我が家の花菖蒲 最後の開花ですが普通ならもっと早く咲くはずが株に力がなく開花が遅れた品種です。

ブルーポンポン(米国) 日本から幾つかアメリカに渡り品種改良され、日本の業者を通じて販売されています。(他に多くの品種があります)
下の写真は去年咲いたブルーポンポンです。比べると貧弱さが良く分かり今年は失敗でした。


石橋(しゃっきょう 肥後系) 六英花で外花被が広がり、立っている内花被がもっと広がり垂れないと形ができません。広がる途中に雨が降り出し
ダレっとした花になってしまいました。こちらも株に力がないため最後まで開ききることができませんでした。


神代の昔(江戸古花) ただ咲いただけで全体的にボリュームがありません。江戸時代後期に作出された名花ですから株に力を付け来年は立派に咲かせたい。


山の雫(肥後系) 雨に打たれていますがシャキっとした力強さがありません。3日目なら分かりますが1日目では話になりません。ただ咲いただけです。


落葉衣(伊勢古花) 今年花は見られないかと思いましたが最後に咲いてくれました。白を基調として外花被(花びら)に淡い紫、内花被に紫の覆輪が入り
性質は弱い。元々伊勢系の花はマニア向きで一般にあまり普及していませんが個人的に興味があり来年は立派な花に仕上げたいと思っています。今年は全部で
126品種開花しました。(開花しなかった品種が3つありました)

今年の花はこれで終わりですが、花が終わった品種から来年に向けて株分けを行っており工程を紹介します。今年咲いた花菖蒲を来年も咲かせたい
また、これから花菖蒲を我が家で栽培したいが方法が分からない人の参考になればと思います。

コメント (2)
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我が家の花菖蒲 Ⅷ

2024年07月07日 | 花菖蒲

我が家もすべてが咲き終わり 今年咲いた花が120種を超えました。

君子国(江戸古花) 個人的に衆芳園が戦前に作出された品種として何となく保存しております。


桜染(肥後系) 肥後系らしい六英大輪で豪華な花は咲いた時のピンク色が綺麗ですが晴天だと夕方には色が薄くなります。


燭光錦(江戸古花) 全体にピンクの濃淡が魅力な花ですが、我が家のは目立ちません。毎年いつかは本物が出てこないかと期待して株分けしております。


神路の誉(伊勢系) 伊勢系では珍しい濃い紫は貴重な品種です。以前に咲いた同じ色で「紫衣の誉(江戸系)」がありますが見分けがつきません。


源氏蛍(肥後系) 三英ですが肥後系なので花は大きい。


夏姿(江戸系)日陰で見ると名前通りの花です。同じ名前で伊勢系があり全く違う色なので見間違うことはありません。ただ両方とも有名じゃないので目立ちません。


泉川(江戸古花) 一般には殆ど見かけませんが愛好家には歴史的価値があり保存を兼ねて栽培しています。


彗星(肥後系) 青と赤の濃い紫色の花菖蒲は 曇りや雨だと青紫、晴天だと赤紫に見えます。


舞扇(肥後系) 大輪で気応えある花姿ですが、惜しいことに遅咲きのため花菖蒲園では見かけません。


虹の羽衣(江戸系) 本当の花姿は、もっと大きく広がり見ごたえがあるので来年に期待しています。


浮草の池(肥後系) メチャメチャ狂い咲きの代表で面白いので保存しています。

我が家の花菖蒲 あと1回でやっと終わります。

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我が家の花菖蒲 Ⅻ

2024年07月05日 | 花菖蒲

6月13日から17日に開花しました。

水天一色(すいてんいっしき 肥後系)内花被が開き始めの写真ですが、丈は1m以上の大輪は名前通り青色一色は見事な花です。


北野天使(原種)みちのくの地には多くの野花菖蒲が存在し、このピンクも古くから存在した野生種の一つです。


桜狩(伊勢古花)三重県で戦前から栽培されている貴重な伊勢系品種です。


児化粧(ちごげしょう 肥後系古花) 肥後系にしては形が整いすぎな感じ。大輪で1m以上 性質も丈夫で花菖蒲園向きです。


春一番(江戸系) 友人から譲り受けた品種で詳細は分かりませんが「昇り竜」同様の狂い咲きは個人的に大好きな品種です。


昇り竜(江戸古花)本当は昇竜のごとく狂い咲きで迫力ある花容ですが、今年我が家では全然力強さが見られずチョッと失敗作です。


火の国(江戸系)かなり濃いピンクは今年ネットで購入したばかりで詳細は分かりません。花も含め大きさは来年の開花で分かると思います。


朧月夜(肥後系) 今年は色・花姿とも申し分ない最高の出来です。


火の舞(肥後系)最も赤い花菖蒲として大変人気がありますが流通は少なく高値が付いております。朝日に照らされても濃いピンク色が見られます。


垂簾(江戸古花) 花姿を含め全体に姿勢が良いキリっとした江戸の花ですね。こう言った花はどの方角から撮っても良く写ります。

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我が家の花菖蒲 Ⅺ

2024年07月04日 | 花菖蒲

6月12・13日に咲きました。

白日本海(肥後系) 白地に赤紫の絞り模様。元々日本海と言う品種(赤紫地に白の絞り模様)があり、地色と絞り色が逆転した花です。


碧鳳(へきほう 肥後系) 花は中大輪になり見事な青色は魅力的です。丈は60㎝くらいで低いため鉢植えにして家の中で楽しむ一品です。


潮流(江戸系) カタログでは青色だったので購入しましたが地味な色が咲き、ちょっとガッカリしました。


仙女の洞(江戸古花) 江戸時代の旗本 松平左金吾定朝によって作出された「菖翁花」と呼ばれる一つで歴史的価値があります。


千早城(肥後系) 前回の「夜の虹」同様 中心部に旗弁(小さい花弁)が立ち生育が順調の証です。


葦の浮舟(肥後系) 一般に普及して花菖蒲園でも良く見かける品種で、丈夫で育てやすい。


蛍の友(肥後系) 作者は肥後系で登録されておりますが、個人的には「江戸系」の花姿のように思います。


曲水の詩(肥後系) 以前にアップした「桃山の宴」の小型版みたいですが一般に出回っておらず大切にしております。


五三の雪(江戸系) 一般に花菖蒲の花弁は3枚(三英)6枚(六英)8枚(八重)がありますが、こちらは4枚で
名前から3~5枚の花弁花のようです。


縞菖蒲(しましょうぶ 原種) 花は小輪の「野花菖蒲」ですが、自然界に葉に斑が入った品種が見つかり増殖されて今日に至ります。

コメント (2)
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