法律の周辺

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杉浦法相の死刑執行をめぐる発言の撤回について

2005-11-01 07:49:25 | Weblog
「死刑執行のサインせぬ」と発言,すぐに撤回 杉浦法相 (朝日新聞) - goo ニュース

 死刑制度廃止賛成派からすれば「言質をとった」といったところだったと思うが・・・。
それにしても,「(命令書には)サインしない」と言明しておきながら,「発言は個人としての心情を吐露したもので,法相の職務の執行について述べたものではない」は,いかにも苦しい。
死刑制度に関する意見は様々だと思うが,記事にある故後藤田正晴氏の「法相が個人的な思想・心情・宗教観でやらないなら,はじめから大臣に就任することが間違いだと思う」が全てであろう。


刑法の関連条文

(刑の種類)
第九条  死刑,懲役,禁錮,罰金,拘留及び科料を主刑とし,没収を付加刑とする。

(死刑)
第十一条  死刑は,監獄内において,絞首して執行する。
2  死刑の言渡しを受けた者は,その執行に至るまで監獄に拘置する。

刑事訴訟法の関連条文

第四百七十五条  死刑の執行は,法務大臣の命令による。
2  前項の命令は,判決確定の日から六箇月以内にこれをしなければならない。但し,上訴権回復若しくは再審の請求,非常上告又は恩赦の出願若しくは申出がされその手続が終了するまでの期間及び共同被告人であつた者に対する判決が確定するまでの期間は,これをその期間に算入しない。

第四百七十六条  法務大臣が死刑の執行を命じたときは,五日以内にその執行をしなければならない。

第四百七十七条  死刑は,検察官,検察事務官及び監獄の長又はその代理者の立会の上,これを執行しなければならない。
2  検察官又は監獄の長の許可を受けた者でなければ,刑場に入ることはできない。

第四百七十八条  死刑の執行に立ち会つた検察事務官は,執行始末書を作り,検察官及び監獄の長又はその代理者とともに,これに署名押印しなければならない。

第四百七十九条  死刑の言渡を受けた者が心神喪失の状態に在るときは,法務大臣の命令によつて執行を停止する。
2  死刑の言渡を受けた女子が懐胎しているときは,法務大臣の命令によつて執行を停止する。
3  前二項の規定により死刑の執行を停止した場合には,心神喪失の状態が回復した後又は出産の後に法務大臣の命令がなければ,執行することはできない。
4  第四百七十五条第二項の規定は,前項の命令についてこれを準用する。この場合において,判決確定の日とあるのは,心神喪失の状態が回復した日又は出産の日と読み替えるものとする。

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