線翔庵日記



おまつり、民謡、三絃、名水、温泉、酒、そして音楽のこと…日々感じたことを綴ります。

富山獅子舞ツァー2008春:1日目

2008年04月18日 14時31分44秒 | おまつり
朝、4:30くらいに目覚めてしまった。やはり車中泊は仮眠のようなものだ。

さて、案外早かったので、どんどんと高岡に向けていく。やはり天気は雨だ。
北陸道を小杉I.C.まで行って、おりた。まだ時間は早い。やはり、わたくしの富山のおまつりの原点は新湊。8号線も突っ切って、海岸部へ向かう。時間はまだ午前6:00前だ。そういえば新湊漁港には漁協女性部食堂が朝からやっているときいたので、のぞいてみようとする。しかし、魚屋さん関係者ばかりで、どうも入りにくい。すると駐車場内に「四季」という店が目に入り、すでにやっていたのでここで定食を食べることにした。ここではいきなり刺身定食の文字にひかれ、思わず注文。出てきたのはさすがに新鮮という感じだ。またおばさんが、ホタルイカをさっと茹でてくれたのを出してくれた。これがまた美味しかった。朝っぱらから2膳飯…。

食後、海岸沿いの手洗いで歯みがき等をすませ、いよいよ高岡市は伏木へ向かう。


場所は伏木でも高台にある一宮・気多神社。なんでも能登・羽咋にある気多大社を分霊したそうだ。ここへは気多神社の清泉を汲みにきたことがあった。小降りにはなったが天気は雨。早めに境内に行くと、地元の人がいたのでおしゃべりした。何でも10数年ぶりの雨天だという。しかし「これは止むよ!」とおっしゃっていた。

さて、午前8:30をまわると人が集まってくる。氏子、獅子方、青年団、取材陣…。ここの春祭りは気多神社のにらみ獅子として有名なのだ。そして雨は取りあえず、一時止んだ(笑)。

さて修祓がはじまった。その間、青年団や獅子方は準備にかかる。そして9:30をまわる頃、神輿渡御が始まる。雉旗を先頭に五色の旗、獅子、囃子方、神輿と続く。境内を左まわりに下り、総社跡伝承地を3回まわり、再び階段を上がって、拝殿前へ戻る。この跡地をまわることで、越中すべての神社をまわったことになるのだという。また、かつては「七度半」だったという。これは!新潟の能生白山神社春祭の「七度半の使い」や、魚津市小川寺の獅子舞の動きと似てる!?

さて、いよいよ「にらみ獅子」の演舞だ。この獅子は藍染めの着流しの人たちによる。また獅子頭は、普通の頭とは異なり、やや長めで伎楽の獅子を彷彿させる。動きはゆったりではあるが、舞手が足を前後にする動きなど珍しい所作だ。激しい動作ということでもないが、やはり伎楽系を想起させる行道の感じ。イメージとしては、大阪・四天王寺の聖霊会舞楽の行道?あるいは、能生白山神社春祭の「御神嚮」の行列と似た感じ?しかし…あっという間に終わってしまった(笑)。
 
そして切れ目なく、青年団の奉納獅子が始まった。

こちらの獅子舞は氷見系の獅子舞。3人の天狗に導かれるように、赤い大ぶりな頭の獅子が拝殿前へ登場する。非常に激しく動く。大変元気のいい獅子舞だ。これから町まわりとなる。


しかし…雨がだんだん強まってくる。見ていても気の毒だ。獅子方さんたちはびしょ濡れ。でも丁寧に家々をまわっていく。わたくしもピカイチさんとともにまわっていった。それでも元気のいい獅子舞だ。獅子もいいが、天狗がいい。ダイナミックな動き、カクカクとした微妙な身体のふるわせ方が、異形のモノといった感じであった。
昼近くになって、青年団の方から手ぬぐいを渡され「これでカメラを保護してください」と声かけていただいた。神社でお祓いしてもらったという手ぬぐい。ありがたーくカメラに巻き付けさせてもらった。そして公民館での休憩時間。昼食を一緒に…とお誘いいただき、上がらせていただいた。一宮青年団の管理人さん、獅子舞研究会の皆さん等々、お話ししながら過ごさせていただいた。

さて、昼の部が続く。一宮も結構広い。獅子舞と一緒に行動していくと、だんだん現在位置が分からなくなってくる。しかし、それぞれの場所での演舞が丁寧に行われていく。

さて夕刻になり、ちょっと買いたいものがあり、中座する。
まずデジカメのメモリカード。最近はコンビニでも売っている。変な画像でもいいのでパシパシ撮るとすぐいっぱいになる。
それから、もう1ヶ所。北陸の獅子舞を見始めて知ったのだが、氷見系に多く使われる囃子の縦笛。みんな持ってるのだが、長野では見たことがないし、新潟あたりでも知らない。大体普通の横笛タイプの篠笛が一般。最初はリコーダーなのかな?などと思ったのだが違う。欲しいなーと思い、楽器店を探したがなかった。いろいろ調べていくと、高岡の大國屋さんという神祭礼具専門店にあることが分かった。せっかく近くに来たので、行ってみることにした。

ここは…面白すぎ(笑)。法被や半纏、足袋から、神輿グッズ、神棚…賽銭箱まであった!そして獅子舞関係では頭はもちろん、天狗面や烏帽子、鳥兜などなど。そして楽器では、太鼓、鉦、そしてお目当ての笛があった。

笛は縦笛、横笛、穴は6穴と7穴があった。ちなみに制作は「新月」だった。懐かしかった。というのは、わたくしが学生時代に調べたことのある、能生白山神社春祭の笛が「新月」だったのだ。さて1本欲しいなと思い、6穴か?7穴か?迷ったが、一宮で7穴を吹いていたので、自分も7穴にした。

さて、夜も長いことだし、ここらで風呂にでも入りたいなと思い、青年団の人たちのオススメの越乃庭という入浴施設に行った。とても眺めがよく、天気はイマイチだったが、風呂から海が見ることができ、いいところだった。
そして、夜の部に向けて、夕食をとり、再び一宮界隈へ!
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富山獅子舞ツァー2008春:前日

2008年04月17日 23時02分51秒 | おまつり
4月は春祭シーズン。昨年は第2土曜日に高岡~氷見をまわった。今回は第3土曜日にかけてみた。

4月18日は高岡市伏木一宮の春祭へ。

松本の出発は前日の17日(木)。いろいろしてたら遅くなってしまい、住宅を出たのが午後10:10をまわってしまった。今回は夜遅くなりそうということで、白馬~糸魚川経由、高速を使うことにした。とにかく、少しでも富山に近づいておくためだ。しかーし全国的に雨。白馬もジャージャー降っていた。午前0:00をまわったころ糸魚川になり、北陸道を行くが、富山県に入ったばかりの越中境P.A.で車中泊することにした。少し小降りになったが、この3日間の天気が気がかりだ…。
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市町村合併後のネーミング

2008年04月15日 14時56分18秒 | 日々雑感
ここは一体どこだ~?といいたくなる地名があふれている。しょうがないと言えばしょうがないが、わたくしはまだ新ネーミングには慣れない。

長野県小県郡長和町。長門町と和田村の合併によるネーミングだ。一体どこ?って感じだ。まあ「長門町」は、旧長窪古町と長久保新町の「長」と旧大門村の「門」だそうなので、長門町と和田村の頭文字のドッキングとはよく分かるが…。ただ、発音だけで耳で聴くと、松本市に合併されて消えた「奈川村」と混同しやすいっっ!

飯田市上村と南信濃。合併されてしまったが、飯田市のイメージが薄いと感じてしまうのはわたくしだけか?もっとも「南信濃村」というのも、南の信濃かーと感じたが。上村は「門村(かどむら)」の歴史がある。いずれにしても、かつての呼び名だった「遠山郷」は地図上では消えているので、せめて「遠山村」みたいな歴史を感じさせるのがいいのに~などと思ってしまう。

富山県南砺市。砺波の南ということか?ここはいわゆる五箇山とよばれた地域を含んでいる。「五箇山市」にしろとは言わないが、それでも「平村」とか「利賀村」とか歴史を感じさせる名前があったのに…と思う。どこをさすのかイメージが湧きにくい。

こんなことを書いていれば、書ききれないが、とにかくどこをさすかというイメージが大切なんだなと思った。まあその内に慣れていくんだろうと思うが、あまりにも無味乾燥なネーミングだけはやめてほしい。歴史や文化圏、生活圏などを総合的に考えたものがいいなと思う。
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別所温泉大湯

2008年04月13日 09時09分49秒 | 温泉
週末に上田へ帰れるときは、別所温泉に行く。先週、先々週と大湯に行った。ここは木曽義仲と葵御前のエピソードから、別名「葵の湯」ともいうそうだ。

この共同浴場は、駐車場から坂道を登らないといけないので、冬の時期は敬遠していた。しかし、このところ暖かくなってきたので、散歩気分で駐車場からも気持ちよく行けるシーズンだ。

そして大湯は温泉らしい温泉!という感じだ。また、深く研究したわけでもないが、温泉の色が日によってちがうような気がする。黄色っぽいときや、タイルに映えて青っぽくみえるとき、白骨までいかないがやや薄濁りのときもあるような気がする。

別所温泉には大湯をふくめて共同浴場が3つ、同じ別所で泉質は同じ表示なのだが、源泉の井戸がちがうのかどうなのか、それぞれ個性があるような感じがする。また3月で閉じた相染閣が別所小学校跡地にオープンするのだそうだが、それを入れれば4つ。別所温泉の楽しみが増えた!
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訃報…お鯉さん

2008年04月12日 09時40分26秒 | 民謡
≪阿波よしこの≫の名手として知られた、徳島のお鯉さんが4月6日に亡くなられたというニュースを知った。100歳だった。お誕生日の4月27日を目前としていた。老衰だったそうだ。

満百歳でもライブされていたそうだし、亡くなられる当日もお弟子さんに稽古をつけておられたそうだ。

自分は、直接お声を聴いたこともなく、レコードやCDでしか聴いたことがない。つややかな声、確かな芸。

昨年は「阿波踊り」の演舞場に現れたという。
お鯉さんは芸妓としての人生であったが、「阿波踊り」については、今のようなにぎやかさよりも、踊りのときでも「よしこの」が歌われ、しっとりとした雰囲気であったという趣旨のことを話されていた。古きよき時代を知っておられる方のお話は意味が深い。

信州からご冥福をお祈りする。
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