線翔庵日記



おまつり、民謡、三絃、名水、温泉、酒、そして音楽のこと…日々感じたことを綴ります。

寺泊おけさの三味線

2011年04月14日 20時48分09秒 | 民謡
新潟の港町に伝わる「おけさ」のなかで、変わった奏法の三味線の手がある。
《柏崎おけさ》《地蔵堂おけさ》《寺泊おけさ》である。

音源だけでは「ツッチャ ツッチャ」としか聞こえない。どうやって演奏してるのだろう…と、学生時代に、知り合いのつてで、新潟県三島郡寺泊町(現・長岡市)の伝承者の方にお会いできた。
大矢千代栄さんだ。

「三枚撥」と呼ばれていたが、二と三の絃を弾いた瞬間に、通常より外へ出した親指で残響を消していくのである。これが何とも難しい。

何回かおじゃまさせていただき、教えていただいた。
しかし、十分弾けないまま、過ごしてしまった。

昨年、残念なことに大矢さんは、天寿を全うされたが、今頃になって、自分は毎日のように「自主練」している。


撥皮から少し外すような感じで弾くのも特徴。

これができると、新潟の港町の「おけさ」の雰囲気になるのだ。

こんな弾き方は、全国的にあるのかな?津軽三味線で、三の絃を消しながらツッツと弾いているのを聴いたことはあるが…。


また「おけさ」の三味線を、生演奏で聴きたいものである。
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