HALクリニックの診察室から

Human Active Life…新潟で心臓血管外科のクリニックを開設した医師のひとりごと

処方箋もらったけど薬が手に入らない貧しい国になってしまった日本

2024-06-20 18:47:02 | 医療
 先日のNHKクローズアップ現代の放送を見た患者さんから
「本当に薬がないんですね」という声が上がっています。




「薬不足の波紋」
https://www.nhk.or.jp/gendai/articles/4916/
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240618/k10014483281000.html

 
 実際に処方箋を持って調剤薬局へ行っても「薬の在庫が足りなくて
あとで届けます」ということが増えているようです。
冬の風邪の流行期の風邪薬ではなく、高血圧の薬など通常の処方薬です。
さらに「効果は同じですから」と今までの薬と違う薬が渡されたことが
あるという話も聞きなす(ジェネリック薬の製造会社が違うので見た目が違う)。
 治療のための薬が十分手に入らない貧しい国にいつから日本がなったのか?
だれがこんな日本にしたのか?

 薬が当たり前のように手に入らなくなっているのですが、
根本的は原因は、「医療費抑制のために薬価引き下げ」「安いジェネリック 薬品へ
誘導」「自転車操業の中小のジェネリック 医薬品会社が多い」という政策が
原因です。

 つまり、価格が安いジェネリック 医薬品に誘導して(今後は先発品だと
今まで以上に患者さんの費用負担を求めることも決まっています)、
薬価を下げるのでもともと利益の少ないジェネリック 医薬品の製造がコスト的に
難しくなり、薬の増産はできないどころか、中小のジェネリック 医薬品会社は
会社を閉めたりしています。
また、ジェネリック 医薬品会社の不正などでジェネリック 医薬品大手の
会社の製造が停止されたり、ジェネリック 医薬品製造の不祥事が多いことも
原因です。

 そもそも医療費抑制のためにジェネリック 医薬品を過大に進めている
政策が根幹にあるということを指摘しなければならないと思います 

 
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