HALクリニックの診察室から

Human Active Life…新潟で心臓血管外科のクリニックを開設した医師のひとりごと

新NISA は政府の目論見を外れてしまったか?

2024-06-19 21:09:43 | 日記
 先日のニュースで、「新NISAが円安の一因」というのをみて
なるほどと感じました。

 今年1月から始まった「新NISA」の枠が1800万円になったのは
運用して2000万円以上になるので、「老後2000万円問題」に対する
自助の方法として用意するというのが表向きの理由です。
おそらく政府の目論見は「貯金から投資に金を引き出す」ということであり、
日本の株式市場の活性化、さらには証券会社の利益増加、と個人的に睨んでいます。
 ところが、証券会社や銀行が「新NISA」について勧誘を始めたものの
ネットで「新NISA」についての情報が溢れて風向きが変わりました。
「手数料が高い証券会社や銀行はボッタクリ」「手数料が安いネット証券にNISA口座開設」
「手数料が安い米国あるいは全世界のインデックスファンドが一番」

 これが最善の方法かどうかはわかりませんが、投資の素人が火傷せずに長期投資を
行うにはリスクが少ないということがネットでの情報を調べれば直ぐにわかります。
面倒かなと躊躇するネット証券口座の開設方法も YouTube にアップされています。
投資のインフルエンサーが推している「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」
「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」というツートップが形成されました。




https://dot.asahi.com/articles/photo/223578?pid=c83c0e0b74235e437c77d1e8eb485d74228152から引用)


 ネット証券の投資信託のランキングですが、1位の「eMAXIS Slim 全世界株式
(オール・カントリー)」は投資金額の32%、2位の「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」は
23%とこの二つだけで投資総額の55%と過半数を締めています。
その他も海外の投資信託が多くて日本株への投資信託はごくわずかに止まっています。
海外株への投資信託を購入することは「円売りドル買い」であり、「新NISA」開始によって
政府にとって想定外の「円売りドル買い」が民間で大量に起こってしまいました。
このため「ドル高円安」を引き起こして、1ドル5円くらいの円安の原因になったという
推測も出ています。

(オール・カントリー)と(S&P500)への集中投資がどうなるかは長い目でみないと
わかりませんが、貯金が海外に流れるという政府の予想外の事態になっているようです。

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