Heart and heart

ありきたりになりがちな毎日をオンリーワンな一日に

ルーヴル美術館展

2015-04-15 16:18:39 | アート

       国立新美術館で開催されている
       「ルーヴル美術館展」
       会期は6月までですが
       来場者数はすでに20万人を突破したそうです


       今回もっとも注目されているのが
       このフェルメールの「天文学者」

       展覧会のテーマは風俗画にみるヨーロッパ絵画の真髄
       ですが、
       この風俗画がかなりおもしろいのです

       制作された時代の世相を反映しているのはもちろんですし
       
       上流階級から一般市民まで人々の生活習慣なども
       窺い知る事ができます


       しかしそれだけではありません
       そこには世相を揶揄したり
       もう一つの違う意味を込めたりなど
       興味深い表現方法がみられるのです


       これは一見大工の家族ですが
        キリストとマリア
         ヨハネが描かれているのです

        こういった表現は数多くあり
       観るものの興味を捉えて離しません

       これも有名な作品
       マンドリンは聴覚
       チェスは触覚
       花は嗅覚
       鏡は視覚
       パンとワインは味覚さらにトランプは享楽を表しているのです


       これも猿まねをする画家を揶揄したもの



       さらにおもしろいのが
       彫刻、絵画、詩。。。
       これらの芸術は時折比較され
       いずれが優れているのかなどと評されたりしていたそうですが
       この作品はそれに対する挑発です

       全方位から鑑賞できる彫刻にたいして
        鏡を使ったバックの表現に成功しているのです
   
       こうして裏に潜む
       作者の意図を汲み取りながら鑑賞していくと
       楽しくなってきます


       もちろん
       実物を鑑賞するうえでの醍醐味
 
       筆使いや色の表現
       作品の勢いや迫力、発せられるパワーにも  
        圧倒されます

       雲の流れ、かぜになびく帆
       羊の群れの描写は実際に見ていただきたいと強く思う
       迫力に満ちています

       フェルメールの「天文学者」はもちろんですが
       他の作品も興味深いものが多数ありました
       
       観て感じて、さらには考える。。。
       画家のセンスに圧倒されっぱなしかもしれません