恋愛は、美しき誤解という。
つまり、真の姿が見えてないということではないだろうか。
真の姿はあまりにもシリアスなので、神様が
それを覆う錯覚、幻覚、夢、まぼろしで、
美しき誤解を与えて恋愛を成就させて
いるのだろう。
恋愛に限らず、殺伐たる現実に魔女の
杖の一振りの媚薬のごとき幻想は、
美しき夢を見せてくれるに違いない。
美しいと感じるのは、この夢まぼろしの
なせる技なのかもしれない。
今、色々なものが見えすぎている。
こんなときこそ、夢、まぼろしが必要なのでは
ないだろうか。
幸いこちらには夢想という無料の神器を
脳髄の片隅に備えている。
そこからアドレナリンやベーターエンドルフィン
などの快感媚薬をあふれさせれば、大いなる
幻想で美しき夢が見れるのだ。
このところ身の周りや世の中に、あまりにもシリアスな現実を
見すぎていた。
このありがたき神器を繰り出して、
しばし。美しき夢で殺伐を洗い落とそっと…。