カレーはバクハツだ！

我が家では一家三人で（妻・娘）カレーライスを
持ち回りで作ることにしている。

今度はわたしの番だった。しかしまだ自分のカレーというものがない
ので、どんなカレーにしようかと考えていたら、
ちょうどNHKＴＶの「ためしてガッテンうまさ別次元・カレー大革命」
というのが目に入ったので、さっそくビデオに録ってチャレンジしてみた。

カミさんの応援を仰ぎつつ、番組の中の通りのカレーをなんとか作り終えた。
設定は家庭でできる高級カレーということで、
我ながら番組に沿った品のあるカレーに仕上がったと思う。

食べたみんなにもなかなか評判はよかったのだが、
なーんか釈然としないものが残った。

これは何かな～と考えてみたら、このカレーは、私のカレーじゃないなあ
ということだった。もちろんＴＶのままに作ったということは
あるのだが、それよりも私のカレーにしては、品が良すぎるのである。

この前、私が妻の指導のもとにカレーを作ったとき、食べ終わった後に
娘が「今度オトンの爆発したカレーを食べてみたいなあ」と言ったのである。

この爆発したというのは、私は酒のツマミなど、あるものをてきとうに
まぜこぜして作ったりするのだが、この時まれに、思いもよらない
傑作ができるときがあるのだ。それが“爆発”というやつである。

私じしんもこのカレーに物足りなさを感じたので、
「このカレーは封印する！」と宣言した。

するとカミさんが「じゃあ私にちょうだい、私がこれをベースに
アレンジして作るわ」と言い出したのである。「いいよ」私はＯＫした。

さっそく彼女は翌日のカレーに醤油をちょっと加えた。
これがみちがえるほどにおいしくなったのである。

さすがにこのときは惜しい気がしたが、このとき使った
カレー４種の神器、「にんにく・バター・とうがらし・砂糖」は
しっかり使わせてもらって“バクハツカレー”にチャレンジするつもりである。

「カレーはバクハツだ！」。