武本比登志の端布画布(はぎれキャンヴァス)

ポルトガルに住んで感じた事などを文章にしています。

157. 温泉地クーリア及びレイタオン街道旅日記 Termas e Leitões

2018-10-01 | 独言(ひとりごと)

 9月下旬、セトゥーバルには39℃という、火災のリスク、黄色信号が出ていた。エアコンのない我が家を避けて、旅に出ることにした。クルマのエアコンはこの夏修理したばかりだし、ホテルはエアコンが効いている。

 2018年9月24日(月曜日)晴れ。猛暑日。

 7:00起床。朝食を済ませ、8:50出発。通勤ラッシュ。

 パルメラのジュンボGSで満タン。14,19Ltx1,549=21,98€。

 いつも通り一般道を走りピニャル・ノヴォ、モンティージョを通過してヴァスコ・ダ・ガマ橋の通行料金2,80€を支払い、サービスエリアで休憩。コーヒーx2=1,40€。「コンチネンテのカードをお持ちですか?」と聞くのでカードを示すと「5ユーロのチャージがありますのでそれを使いますか?」と言う。最近このサービスエリアのカフェテラスは『バーガーキング』になりコンチネンテと提携しているのだ。「いや、別に払います」と言って普通に支払いコーヒーを飲む。以前とは違ってバーガーキングになってからは随分とお客が多い。

 ヴァスコ・ダ・ガマ橋を渡って、渡りながらA1で行くか、A8で行くか?どちらでも良かったのだが、猛暑だし海側の高速道の方が涼しいかなと思い急遽A8に乗る。ロウレスからボンバラルまでの高速料金=4,85€。以前A8は無料だったのだが、全国の高速道有料化が進んでいる。

 途中無料のところを走るがその間にオビドスがあるので一旦高速道を降りひと歩き。駐車料金=1€。物凄い人。人、人、人。ヨーロッパ人、中国人、それに日本人の団体も。日本人添乗員の女性が「暑いので陰のこの門の中で皆様をお待ちしましょう」などという声が聞こえた。

 30分ほどだけ歩き、1987年の冬だったか、未だポルトガルに住み始める前の旅行でMUZが風邪をこじらせてしまい、オビドスのお医者さんから移動禁止を言い渡され1週間滞在。僕はイーゼルを立て油彩を何点か描いたポルトガル原点の町だ。その時は勿論冬だったせいもあるが、観光客など全く居なかった。もう31年も昔の話になってしまった。その時の民宿のあたりをスケッチ。毎朝、朝食のパンを買いに走ったパン屋も今では土産物屋に代わっている。

 再び高速道A8に乗り、ナザレ近くのサービスエリアで昼食。バカラウのタマネギ煮込み=9,95€。レイタオンサンド=8,95€。ノンアルコールビール=2,25x2=4,50€。合計=23,40€。明日はレイタオン街道で昼食を予定の為予行演習でレイタオンサンド。でもこれは旨くない。

 オビドスからA8と別の高速道に乗り継ぎミラで降りる。高速道料金=12,50€。N1からクーリアに入ったところに鉄道駅。撮影。

 クーリアに着いたらすぐにホテルは判ると思っていたが、よく似た建物、パレスホテルか何かの門のところで「ここかな~」などと思って眺めていたら入り口付近に居た男が声をかけてきて「ホテル・テルマス・ダ・クーリアならずっと先の方だよ。」と言って自信をもって詳しく道順を教えてくれた。行ってみたがおかしいと思い引き返す。パレスホテルまで戻り、そのすぐ前のロータリーのところに半分閉まった門があり、そこの門番の少年に尋ねると「ここです」といいながら門を開けてくれた。

 テルマス・ダ・クーリアのホテルにチェックイン。ビジネスホテルとは違って温泉ホテルだから相当前もって予約をする人が多いのだろう。僕たちは昨日予約したばかりだからフロント係の人は予想していなかったのかも知れない。「予約は何時しましたか?」「予約は昨日」といったら「あっ、ありました~」と言ってようやく部屋のカードをくれる。

 部屋に荷物を下ろし、水などを冷蔵庫に入れ、テルマス(温泉)の広い庭というか、森を散策。やはりあまり咲いてはいない。大きな池の周りを庭が取り囲むかたちで湿度は高い。一回りして庭園にあるカフェテラスで休憩。ビールx1。カリッポ(アイスキャンデー・レモン)x1。合計=2€。真夏の暑さなのに庭園樹は紅葉している。

 夕食用のつまみを『ミニプレソ』に買い出し。その前にもうひとつ駅を撮影。買い物はルーソーのアグア・コン・フルータ1Lt=1,49€。TUCクラッカー100g=0,99€。スライス・サラミ120g=1€。梨582gx0,99=0,58€。合計=4,06€。梨は小さいもので安かったが旨かった。

 風呂に入り、映画を観ながら寝る。

 キーラ・ナイトレイとジュード・ローの『アンナ・カレーニナ』とアンジェリーナ・ジョリーとジョニー・デップの『ツーリスト』

 2018年9月25日(火曜日)晴れ。更に猛暑日。

 7:00起床。朝食サロンは7:30からだと聞いていたが、7:50に行くとお客は誰も居ない。係の人が「どこでもお好きなところに」というので、真ん中に座ったが、テーブルセッティングはたくさんしてある。お客は多いのだろうが、こういったホテルでは皆遅くに朝食を摂るのだろう。朝食の内容はまあまあ上等。たっぷりと食べたっぷりと飲む。途中から3組6人のお客。

 9:00から森を散策。広大な庭園だがルーソーのブサコの森とは違って平坦なために歩きやすい。でも今の時期、殆ど何も咲いていない。春、花の時期にももう一度来てみたいと思った。

 キク科の萼片に特徴のある黄色花はたぶん初見花。他にも小さな初見花か?それと2本だけだが白いイグチ系キノコ。ずっしりと重く、たぶん食べられるキノコだがそのまま撮影だけ。

 昨日入ったカフェテラスでコーヒーX2=1,20€。朝にたっぷり食べたのでお昼は遅い目にレイタオンのレストランへ。

 クーリアの南隣町メアリャーダを中心とする国道1号線沿いはレイタオン街道とも呼ばれ大小多くのレイタオン(子豚の丸焼き)専門レストランが並び、しのぎを削っている。その中の2番人気の『レイ・ド・レイタオン』に入るつもりだったが、あいにく定休日。

焼き立てのレイタオンを抱えたシェフのアズレージョ

 もう3度目になる1番人気の『ピクニック』に入る。レイタオン(子豚の丸焼き)2人前=24€。ポテトフライ=2€。ミックスサラダ=2€。ノンアルコールビールx1=1,60€。エスプマンテ(シャンペン)375mlx1=4€(エスプマンテもこの地域の名産)。フルーツサラダx2=2€。デスカフェイナードx2=1,40€。合計=37,00€。チップ=2€。食後、ルーソーを一回り。ルーソー駅を撮影。

 クーリアに戻り庭園内にあるフォンテ見学。老人たちが温泉水を白衣を着た係の人から汲んでもらって飲んだりしている。食後、3時間は飲まれないらしい。かつて北の温泉地シャーベスで見た施設によく似ている。

 3泊目をどうしようかと考えていたが、やはりエストレラ山に行くことにする。が、どうなるか判らないので未だホテル予約はしない。コビリャンに着いてからでも良いだろう。

 早めに風呂に入り、部屋でワインとつまみ。寝ながらテレビの映画も観たが覚えていない。

 2018年9月26日(水曜日)晴れ一時雨。きょうも猛暑日。

 7:00起床。7:50朝食サロンには1組のカップルが座っていたが、入り口には未だ鍵がかかっていた。別の入口から入ったのだろう。バスが停まっていると思っていたら、途中から20人程の団体客が朝食。ファーロから市役所のバス。今朝もたっぷりと食べ、たっぷりと飲む。

 9:00ホテルのチェックアウト。102€(2泊朝食込み)。出発。

 昨年も来たダオンで駅の取材。昨年は駅のあることを知らなかったので…。

 ダオンのPRIO/GSでガソリンを満タン。26,48Ltx1,579=41,81€。

 駅の標識がその先にあったので行ってみたがどうも違うと思い引き返し、途中、道路工事の交通整理をしていた小父さんに尋ねると詳しく教えてくれたがどうも複雑な様だ。肝心なところで標識が出ていないから判らなくなるのだ。一旦、IC12に入らなければならないのだがそこに標識が出ていない。その次からは標識がありようやく見つけることが出来、ダオン駅を撮影。満タンにしたガソリンスタンドの前を3度も行ったり来たり。

 ダオンからオリベイラ・ダ・ホスピタルを通過しセイアに行き、エストレラ山に入るつもりだがその道、国道234号線への標識が見つからない。こんどはダオン駅の前を3度も行ったり来たり。結局IC12に入りネラスまで行き、セイアに入る方が判りやすくて良いと思いIC12でネラスまで。IC12は無料の半高速道路だ。

 家に帰ってから考えてみたのだが、スマホを持っているのだからスマホのマップを見るとかすれば迷うこともなかったのだろうと思う。どうもスマホを使いこなせていない。

 ネラスで「駅はこちら」の標識があったので行く。ネラス駅を撮影。

 駅前の食堂で昼食。赤魚の姿煮。ポテトフライ。ミックスサラダ。豚肉の炭火焼きに豆ライス。ミックスサラダ。ミネラルウォーター1,5Lt。デスタフェイナードx2。合計=12€。安すぎるのにびっくり。

 その食堂のテーブルでスマホからコビリャンの『ホテル・サンタ・エウフェミア』を予約。昨日予約より当日予約の方が2€安くなっていた。でも今年はどこも高止まりだ。

 セイアからエストレラ山は何度も通っている慣れた道だ。このあたりでも山火事の跡は痛々しい。焼けたユーカリからは猛烈に新葉を出している。驚異の樹木だ。やはり山野草は殆ど咲いてはいない。

 あちこちで メレンデラ・モンタナ Merendera montana が咲いている。以前にも素晴らしい群生の撮影が出来ているのでそれほど必要はないのだが、今年は今年として撮っておいても良いかなと思ったが、以前の群生地を通過するころに大粒の雨。ところどころで観察を試みたがいつ降りだすとも知れない雲行き。

 コビリャンの『ホテル・サンタ・エウフェミア』に着いたのが17:00。駐車場は空いていた。フロントはいつも歓迎してくれる顔見知りの小父さん。支払=52€(1泊朝食込み)。夜に部屋から駐車場を見てみると満車。他のお客は遅くに着いた様だ。テレビの映画を観ながら寝たが、やはり映画は覚えていない。

 2018年9月27日(木曜日)晴れ時々曇り。きょうも猛暑日。

 7:00起床。7:40朝食サロンに行くと既に大勢の人。このホテルはいつも流行っている。朝食係が女性に代わっていた。たっぷりと食べ、たっぷりと飲む。

 9:00出発。コビリャオンとフンダオンの中間地点の国道沿いに、セレージャ(サクランボ)の季節には特設のセレージャ市が建つ。その筋向いにもレイタオン専門レストランがあり、いつも流行っていて、一度入ってみたがメアリャーダのレイタオン街道1番人気の『ピクニック』にも引けをとらないくらい旨い店だ。

 フンダオンをすり抜け、アルコンゴスタに寄って少しスケッチ。今までも2度訪れている村だがいつもセレージャ(サクランボ)祭りの時なので、何でもない静かな時にスケッチに一度寄ってみたかったのだ。

 朝食をたっぷり食べたので、あまりお腹も空いていないし少し早かったが、今まで入ったことのないレストランで昼食。通るたびによくクルマが停まっていてMUZが一度入ってみたいと思っていたと言う、ラルド―サのロータリー前食堂。ペスカダフリット、トマトライス、ミックスサラダ、炭火焼きミックスミート盛り合わせ(エントレコスタ、エントレメアーダ、鶏モモ、ソーセージ)、ポテトフライ、ミネラルウォーター1,5Lt、フルーツサラダx2、デスタフェイナードx2、合計=17€。さすがクルマが多く停まっているだけあって、ここも安くて旨い。昼食にはたいていノンアルコールビールを注文することが多いのだが、暑すぎるのでミネラルウォーターの1,5リッター。それを2人で殆ど飲んでしまう。

 カステロ・ブランコのジュンボGSで満タン。15,60Ltx1,490=23,24€。

 カステロ・ブランコからヴィラ・ヴェーリャデ・ロダオンを通り抜け、ニーサで休憩。コーヒーx1、カリッポ(レモン)x1=2€。以前にも何度もスケッチをしているが旧市街を少しスケッチ。やはり暑い。

 ニーサから山越えでポルトアレグレ。

 いつもならポルトアレグレからIP2に入るところだがその手前でIP13というのに入り、クラート、ポント・デ・ソール、モンテモール・オ・ノヴォのルートで帰ることにする。IP13の素晴らしいこと。いつこんな立派な道が出来たのだろうか?130キロは軽く出てしまう。久しぶりにクラートでも少しスケッチ。

 IP13まで戻りポント・デ・ソールを目指すが急に道が狭くなったりして未だIP13は完全とは言えない。やはりこのルートは時間がかかる。

 野の花も咲いていないし、鉄道駅もない。退屈な運転だ。もうだいぶ前からヘッドライトを点けている。遠くで真っ黒な雲、真っ黒な雲が太陽を隠していて、雲のアウトラインが金色に輝いている。珍しい現象だ。

 ヴェンダス・ノヴァスに着いたら『ビッファナス』で休憩をするつもりだったが、その前に、明朝食のパンとバナナが切れているのでヴェンダス・ノヴァスの『リードゥル』に寄り買い物。

 ピッザ・カルボナーラ400g=1,99-0,20=1,79€。100%ナチュラル・ローマ(ザクロ)のジュース750ml=1,29€。100%ナチュラル・レモネード750ml=0,99€。バナナ945gx1,05=0,99€。リンゴ(ガラ)800g=0,99€。パン(トリゴ・ダ・アヴォ)400g=0,59€。合計=6,64€。

 リードゥルで買った、冷えたレモネードとザクロのジュースを飲み一息入れ『ビッファナス』には寄らないで一気に帰宅。

 帰り着いたのが21:15。旅で撮った写真をパソコンに挿入、風呂場に置いていたセントポーリアを片付け、風呂に入ってテレビも観ないでぐっすりと眠る。

 帰って翌夜、7輪の『月下美人』が我が家のベランダで見事に咲く。

 月下美人を眺めながら腹を摩る。少し太った様だ。VIT

 

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