住めば公園風田舎町

「住めば都」と言われるがわたしゃ田舎の方がいい。町全体が公園のようなそんな田舎町に住みたい。

374 「もしも、徐福が日本に来ていたら」 (57)

2007-06-05 08:47:54 | もしも、徐福が日本に来ていたら

まとめて読みたい方は、上の「もしも、徐福が、、、(カテゴリー)」↑
をクリックしてください。

目次は、ここをクリックしてください。 

374 火遠理命(2)




えられた通り少し行くと、言葉通りだったので香木(かつら)の木に登られた。 
すると海のの娘の豐玉毘賣(とよたまびめ)の從婢(まかだち)、玉器(たまもい)を持ちて水を酌(く)みに来た。
井戸に影があるので、仰ぎ見ると麗しき壯夫(おとこ)が居た。 
火遠理の命は、其の婢(まかだち)を見て、水を飲みたいと言った。
婢(まかだち)は水を酌んで、玉器(たまもい)に入れて捧げた。 
ホオリノミッコトは水を飮まず、御頚(みくび)の(たま)を解いて口に含み、其の玉器(たまもい)に唾(は)き入れき。 
緒は、器(もい)に著(つ)いて離すことができなかったのでつけたままに豐玉毘賣の命に進(たてまつ)った。 
その緒を見て、婢(まかだち)に聞いた、「若(も)しかして誰か、門の外に居るの?」。 
「井戸の上の香木(かつら)の木の上に、いと麗しきおとこがいます。 我が王(きみ)に益して甚(いと)貴(とうと)し。 
其の人、水がほしいと言うのであげましたが、水は飮まず此の緒を唾き入れました。 是れを離すことが出来ないので、入れたままに持って来ました。」。 
豐玉毘賣の命、あやしと思って出で見ると、なるほどいい男だったので、その父に、「門の外に麗しき人有り」といった。 
海の、自ら出で見て、「此の人は天津日高(あまつひたか)の御子、虚空津日高(そらつひたか)ぞ」と云った。 
そして家に案内し美(み)知(ち)皮の疊を八重に敷き、また(き)の疊を其の上に八重に敷き、其の上に座らせて、百取(ももとり)の机代物(つくえしろもの)を具(そな)えて御饗(みあえ)爲(し)て、即ち其の女(むすめ)豐玉毘賣を婚(あ)わしき。 
故に、三年(みとせ)に至るまで其の國に住みき。

 ある日、火袁理の命、其の初めの事を思いて大きな溜息をついた。 
豐玉毘賣はその溜息を聞いて、父に、「三年間、一緒に住んで一度もそんな溜息を聞いたことはなかった、今夜が初めです。 
若しかして何か有るのではないだろうか」と言いました。 
父の大、其の婿に聞きました、「むすめの話しでは、『三年一緒に住んで一度も歎いたことがなかったのに、今夜、大きな溜息をつかれたそうですね。何かわけがあるのではありませんか?。」
そこでホオリノミコトは失くした兄の鉤(はり)とその罰のことを話した。 
そこで海の、悉く海の大き小さき魚を召し集めて聞いた。「若し此の鉤を取った魚は居ないか?」。 
もろもろの魚、「このごろは赤海魚(たい)、『喉に(のぎた)ちて、物食うことを得ず』と言っている、きっとその鉤を取ったのでしょう」と言った。
そこで、赤海魚(たい)の喉を探れば、鉤がありました。 
これを取り出して洗って火遠理の命に差し出して、綿津見の大が教えて言った。「此の鉤を兄に返す時に。『此の鉤は、淤煩鉤(おぼち)、須須鉤(すすち)、貧鉤(まずち)、宇流鉤(うるち)』と、云って、後手(しりえで)に上げなさい。
 そうして、お兄さんが、高田(たかた)を作れば、汝命(なむぢみこと)は下田(ひきた)を營(つく)りなさい。
お兄さんが、下田を作れば、汝命は高田を營りなさい。 
そうすれば、自分は水を掌(つかさど)る神であるから、三年の間にお兄さんを、必ず貧窮(まず)しくしよう。 
若し、そうなることを恨怨(うら)んで攻め戰かえば、鹽盈珠(しおみつたま)を出だして溺(おぼ)れさせよ。 
若し、悲しんで頼めば、鹽乾珠(しおひるたま)を出だして活(い)かしてあげなさい。 
と言って、鹽盈珠・鹽乾珠、并せて兩箇(ふたつ)授けて、全ての和邇魚(わに)を召し集めて言った、「今、天津日高の御子、虚空津日高(そらつひだか)、上(うわ)つ國に出ようとされる。誰か、何日で送ってこれるか?」。 
おのおの、自分の身長に従って、日を限りて申す中に、一尋和邇(ひとひろわに)、「僕(やつがれ)は一日(ひとひ)に送りて即ち還り來ん」と言った。 
それで其の一尋和邇に、「然らば、汝送り奉れ。 若し海中(うみなか)を渡らん時に惶(おそ)れ畏(かしこま)らしむること無かれ」と言って、其の和邇の頚(くび)に載せて送り出だした。  
そして約束の通り一日の内に送り届けた。 
其の和邇が、引返そうとしたとき、持ち物の紐小刀(ひもかたな)を解いて其の頚に著(つ)けて返した。 
それ故、其の一尋和邇は、今に謂う佐比持(さひもち)のである。


 長いので今日はここまで致します。

この物語は聖書の創世記のヤコブとラバンの物語にどこか似ています。




最新の画像もっと見る

6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
初恋古事記 (自然を尋ねる人)
2007-06-05 10:36:04
 今日の話は濃いロマンスの話し、それも初恋。
周りから見ると結構良い年をしたわが身が思わずいっき読みをしました。
いろいろな事が勉強すれば分かるのですね。
返信する
やっぱり (かのこ)
2007-06-05 10:42:41
guuchaさん今日は。
お告げのとおり姫に出会い
針も見つかりましたね~。

でも何だか物議をかもしだしそうですね・・。

ケサランパサランは何処で聞いたのでしょう・・?

随分前にTVで何方かが先祖からの家宝として持って見えたものを見た記憶です。
綿のようなふわふわの物が 箱に入っていて白い粉も一緒にありました・?。
返信する
guuchanさん....おはよう御座います. (お気楽で--す.)
2007-06-05 10:46:57
ハィハィ 昨日は スラスラ 今日は 難しいで--す.

そぅソゥ お魚釣りのように スム-ツに行きません..

今日も釣りに 行きました..ョ..30分釣って
大雨で 家に帰りました....ハィ..

そして 昨夜 蛍狩り 最高でした...が然し
写真は 失敗でした...ハッ..ハッ..ハ...
又 遊びに 来ます.
返信する
自然さん~こんにちは (guuchan)
2007-06-05 12:08:54
 3才の幼児から80歳の老人まで恋をすると言ったのは、確かデュマさんでしたね。

 良いではないですか?
 何歳になったら恋をしてはいけないなどと言う法律はまだ聞いたことはありません。

 3才には3才の、80才には80才の恋があって然るべきとguuchanは考えています。

 まだまだ70才の青年です。胸をときめかせて当然です。生きている証拠。
 
 

 
返信する
かのこさん~こんにちは (guuchan)
2007-06-05 12:10:50
 はい物議をかもします。

 ケサランパサラン、他に聞いたことのある人居ませんかねえ?
 古事記には載ってないと思いますが。
 どこから来たのでしょう?
 
返信する
お気楽さんーこんにちは (guuchan)
2007-06-05 12:14:42
 オオワダツミノカミが、今魚をいっぱい集めて聞いたら、お気楽さんがバラした魚も居るかもしれませんね。
 どんな噂をしていることやら?
 相手も只で釣るのだから、こちらも只で餌を食べなきゃなどと、、、。
 
返信する

コメントを投稿