もしも、徐福が日本に来ていたらの 目次は、ここをクリックしてください。 | |
296-1 296-1 第一回の航海 簡単に出帆させてしまったが、もう少し詳しく書いておこう。 第一回目の航海に失敗した徐福がどうして始皇帝の信任を得ることが出来たかを想像して見よう。 第一回目の航海 BC219年に徐福は第一回目の航海に出た。このときは当然大陸の沿岸に沿って、黄海を時計回りに進んだであろう。話には聞いていても、始めていく土地である、途中食料を補給したり、休息をとったりしながら、朝鮮半島の先端を目指した。 実は、第一回の航海から少年少女3000人を連れて行ったとしている解釈もあるようだが、それは疑問だ。 まだ誰も行ったこともないところから、不老長寿の霊薬があるとか仙人が童男童女を多数望んで居るなどという情報を得られるはずはないからである。 徐福は琅邪の名士の一人として始皇帝に拝謁した。始皇帝が不老長寿の薬を探しており、そういう情報を知るものはないかと、列席のものたちに問われた時、人々の目は徐福に集まった。琅邪一番の博学の士と目されていた徐福が答えるのが至当だと皆思ったからだ。 徐福の答えは、霊薬を知っているというのではなかった。東の海の彼方のことは知りませんが、自分の知る限りの土地においては知りませんというものであった。 始皇帝は「ならば、その東の海の彼方を探してまいれ。」と命令したのである。 後の世の人には、東の海の彼方にあると答えたという風に伝えらることになった。 徐福の頭にあった東の海の彼方とは、朝鮮半島のことであった。 徐福は二隻の船で出かけたと考えるのが妥当であろう。 一隻では遭難しても、そのことを皇帝に報告することも出来ない。 探索の旅をどのように続けたかが、たとえ徐福が倒れた場合でも報告されなければ、巨費を投じての使命が無に帰する。 そればかりか、横領して逃亡したとということになり、故郷に残った一族に大きな災いが及ぶかもしれなかったからである。 中国領土内では行く先々で、役人との交流もあったであろう。徐福の立場は皇帝からじきじきに命ぜられて旅行しているのであるから、もっとも丁重に歓迎されたに違いない。 しかし、どの地方においても、始皇帝の命令で、税金や労働力の徴発に、苦しんでいる姿を見たことであろう。民は極貧に喘いでいた。 朝鮮半島に入る手前で、役人などの話から、これから先は言葉が違うということを聞いた。一緒に旅をする中国人の朝鮮語の通訳と、朝鮮半島出身の中国語を話す通訳とを雇い入れた。 鴨緑江付近では始皇帝に敗れた国の王族たちが移住してきて、先住民と一緒に暮らしているのも見た。 ある王族たちは先住民を支配し、奴隷化していた。自分たちの住むための防御性の高い立派な建物を作ろうとしていた。 またある王族たちは、先住民を労わり、自分たちの進んだ文化を教えながら、共に貧乏ながら仲良く暮らしているところも見た。 朝鮮半島に入ると、まばらにではあるが、たくさんの国が存在していた。ところどころの有力な豪族に贈り物をしながら交流し、次の東へのルートに関する情報を集めた。 朝鮮半島の南端付近に来た時、海の中に大きな島の噂を聞いた。 今のチェジュ(済州)島のことであった。 その島まで行って見たが、大陸を知る徐福にとっては、住民も少なく、期待するほどの広さではなかった。 旅を続け、今の釜山まで来た。半島のもっと東の話もきいたが、多数の小さい国があるだけで、実際に行ってみてもそれを確かめただけであった。 釜山から、晴れた日に海上に望める陸があった。現在の対馬のことである。 地元の人たちはそこには鬼が住むといって恐れていた。 そこに行って帰ってきた人は少なかったから、鬼に食べられたのだとか、捕まって奴隷にされているという人たちも居た。 無事に帰ってきた人たちも、その国は言葉が違い、恐ろしかったという思いだけが情報の大部分で、冷静な役に立つ情報は多く得られなかった。 徐福は当然対馬に行ってみようと思った。 しかし、対馬に行った人が少ないのは、そればかりではなかったのである。 その間には大きな鮫がおり、危険だと恐れていることも分かった。 また潮に流されて、島は見えていても島が近づかない。 嵐に会ったらお終いだと言って行きたがる人は居なかった。 仙人がいて近寄せないのだという人たちもいた。 あるとき彼等も鯨を実際に見た。 彼等が乗った船位もある大魚が汐を吹いて何頭も泳いでいるのを見かけたのである。こんな大きな魚が居るのかと、もっと大きいものも居るかもしれない。海というものの恐ろしさを実感したひと時であった。 地元の人から、かって、湾内に迷い込んだ大魚を勇敢な男たちが船で取り囲んで掴まえようとしたが、その大きいこと、彼等の持っている、魚取り用のヤスみたいなものでは刃が立たず、そのうちに舟をひっくり返され、大きな口に飲み込まれそうになったものも居たなどという話を聞いた。 また死んだ大魚の骨があると言う。 浜の近くに引き上げられた骨は、竜神の使いとして祭られていた。 乗組員たちは大魚を見た後はそれより東の海に行くことを恐れた。 すでに長い間、労役についたのだから故郷に帰してくれと言う声も高くなった。 徐福はその先に行くかどうか迷っていた。 生半可なことで帰れば、どんな咎めを受けるか分からない。 ある朝、蓬莱(ほうらい)から人が来たという情報が地元の豪族からもたらされた。 徐福も会って話した。 その男たちは対馬の島民であった。そのの話しでは、対馬の東に小さな島があり、そのさらに先には広い陸地がある。 自分たちはそこには行ったことはない。 そこに住む人たちは言葉が違う。 自分たちはその言葉も分かるが、朝鮮語をその人たちは分からないので、直接ここには来ない。 それ以上はこの男たちも知らなかった。 彼等は対馬で普段は漁師をしたり、畑を作ったりして暮らしていることが分かった。対馬の戸数は500戸ほどと思えた。 彼等は大量の昆布を持って来た。そして、大陸の武器と交換していった。 その昆布は長寿の薬になるということであった。 この男たちも行ったことがないという、朝鮮語とも違う言葉の国。 そこに行けば、果たして帰って来れるか。少なくともまた何年も、長い旅が続くことになる、これより東へ行くなら、家族、すなわち一家眷属を引き連れて行きたい思いが去来した。 これより先に行けばもう始皇帝の力も及ぶまい。鴨緑江の近くで見たように、自分も一つの国を作りたい。民と仲良く暮らし、理想の国を作りたい。 彼等は青銅の武器を手に入れて帰っていった、鉄の武器を知らないとしたら、恐れることはない。ここに住むひとと同じような人たちが住んでいるだろう。 徐福は一旦帰ることにした。そこで、徐福はその鯨の骨を譲り受けた。 霊薬があるらしいという情報は、徐福が会った蓬莱から来た人に聞いたこととして用意周到にリークした。 部下たちは故郷が恋しかったので、霊薬を自分たちで探しに行かなくてよくなったことを喜んだ。 |
295-1 教会の花 「この部屋に入ってきて、あの花を見たらス~と癒されるのが分かったの!」 こんな感想を漏らした方があった。 そんな素晴らしい花を作られた方、神様はほめたたえられよ。 | |
295-2 開花宣言 教会の前の桜並木の桜である。 ここの桜は、いつも下関でも一番遅い。 冷たい風がいつも吹き抜けるからではないだろうか? 大きな木に一、二輪づつ花を咲かせている。開花宣言をしたのはguuchanである。 来週は居ながらにして花見が出来るに違いない。 | |
295-3 ディモルフォセカ キク科ディモルフォセカ属 お向かいの入り口に冬の間も咲いていた。 別名アフリカキンセンカ。 | |
295-4 ディモルフォセカ キク科ディモルフォセカ属 昨日は雨だったので、花は皆閉じていた。 曇ったり、暗くなると花を閉じる。 君は眠る時ハナを閉じるのだね。人間は眠る時は目を閉じるよ。 | |
295-5 シンビジューム ラン科シュンラン属 やっと一輪開いた。長い間蕾をつけたままだった。 今年の冬は家の中に取り入れられることはなかった。 それだけ暖かかったのである。 | |
295-6 シンビジューム ラン科シュンラン属 「そんな!レディが大口開けているところを間近に撮らなくてもいいでしょ?趣味が悪いわね!」 眠りから覚めたところか、大あくびである。 |